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受験塾に通っても「勉強しない」生徒、黒木が取った行動は……? 『二月の勝者-絶対合格の教室-』

 中学受験をリアルに描く連続ドラマ『二月の勝者-絶対合格の教室-』(日本テレビ系、土曜午後10時~)。舞台は、スーパー塾講師・黒木蔵人(柳楽優弥)が校長を務める中堅中学受験塾「桜花ゼミナール吉祥寺校」。11月20日放送の第6話では、タイプの異なる女子生徒2人に友情が育まれていくさまが描かれた。謎多き黒木の“もう一つの顔”も少しずつ明らかになってきている。

あらすじ

 11月27日放送の第7話でスポットが当たったのは、成績下位のRクラスの問題児・石田王羅(横山歩)だ。王羅は塾に来ても真面目に勉強しないし、自習室でも騒がしい。

 王羅に頭を悩ませるRクラス担任の佐倉麻衣(井上真央)に、最上位Ωクラス担任の橘勇作(池田鉄洋)は「本来小学生なんてみんなあんな感じ」と語る。問題児の王羅だが毎日塾に来ており、「俺たちはいつの間にかそれが当たり前だと思っているけど、そもそも小学生が毎日塾に来て座っているってすごくね? すごいんだよ。そこから認めてやんないと」と。

 黒木からはしばしばダメ出しを食らう橘だが、決してポンコツではないことがわかる。一方で橘は、自習室でゲームの音を鳴らした王羅にRクラスの大内礼央(粟野咲莉)が「いい加減にして!」と怒った際、勘違いして礼央を注意してしまうのだが……。

 「勉強に向いていない子」に見える王羅が、塾に通うのには理由があった。夫と死別し鍼灸院を切り盛りする王羅の母は多忙で、地域の学童は3年生までしか利用できない。手のかかり過ぎる王羅の預け先に困った母は、最終的に「一番長い時間子どもを預かってくれる」中学受験塾である桜花を選んだ。

 そして勉強に意欲がなくとも、友達や橘をはじめとする面倒見の良い講師らがいる桜花は、王羅にとって「放課後の居場所」となった。もちろん相応の費用はかかるわけで、勉強をサポートする時間的余裕がなくとも、王羅の母に一定の経済力があるからこそ可能な解決方法だ。

 いささか極端な設定ともいえる王羅のケースだが、現代の中学受験が親の「経済力」のみでは成り立ちにくいことを表しているともいえる。受験でなくとも、日常的に学校から出される宿題をめぐり、その度合いはともかく子どもとの修羅場を経験したことのある仕事で多忙な親は少なくないだろう。

 とはいえ王羅が、受験勉強に本腰を入れるほかの生徒たちに迷惑をかけているのも事実。黒木と王羅の母による話し合いの結果、王羅は桜花を退塾し、桜花の系列で同じビル内にオープンする個別指導塾「ブルーミング」に移ることになった。相変わらずおどけている王羅を、橘は「俺は見てるからな」という言葉で送り出す。「子どもの成長を見守ってくれる他人」という存在は、子ども自身にとっても親にとっても、温かくて心強いものだ。

 第7話では、黒木が繁華街の雑居ビルの一室で無料塾 「スターフィッシュ」を経営していることが明確になった。

 「スターフィッシュ」に通っているのは、一見「普通」に見えるが、ひとり親や経済的な事情で「塾に通えない」子どもたちだ。月に一度は誕生日パーティーが開かれるスターフィッシュもまた、いわゆる相対的貧困下に置かれた子どもたちにとっての「放課後の居場所」であり「学びの場」なのだろう。

 黒木は、問題児の王羅についても「周りの生徒よりも幼く、勉強に向いていないとしても塾に通わない理由にはなりません」と語っていた。

 桜花系列の個別指導塾「ブルーミング」のオープンを急いだことも含め、黒木は子どもたちの「学びの場」の保障や提供に熱量を注いでいるように見える。黒木がそのような行動に邁進する理由は今後明かされていくだろう。

 12月4日放送予定の第8話では、第5話で父親から教育虐待を受けていた成績トップの島津順(羽村仁成)の家庭問題が再びクローズアップされる。塾講師に他人の家庭の中にまで踏み込む権限はないと言っていた黒木だが、果たして……。