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上島竜兵さん、三浦春馬さん、神田沙也加さん、3人の急死を美談にする「女性自身」の記事

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

 20代の頃、よく遊んでもらった麻雀漫画『麻雀飛龍伝説 天牌』の原作者でもある来賀友志(江畑博之)さんが、亡くなった。自らのSNSで急性リンパ白血病を公表し、前向きな闘病に入った矢先のことだった。65歳。若すぎる。飲み屋での笑顔が忘れられない。一度だけ麻雀をして笑われたことも。

第601回(5/12〜5/17発売号より)
1位「上島竜兵さん 有吉弘行に繋いだ志村さん『魂の教え』」(「女性自身」5月31日号)
同「菅田将暉 三浦春馬さん遺命『人を大事に』」(「女性自身」5月31日号)
「松田聖子 沙也加さん形見の手鏡に誓う『もう立ち止まらない』涙肉声入手」(「週刊女性」5月31日号)
2位「安田美沙子 今も《訴訟》中の一文が消えないワケ」(「週刊女性」5月31日号)
3位「竹内涼真 あの彼女がグチる『手料理たべない』」(「週刊女性」5月31日号)
※女性セブンは合併号休み 

 さすがにこれだけ続くと気が滅入る。ダチョウ倶楽部の上島竜兵さん(芸能人、著名人は亡くなったり引退するとなぜか敬称がつく)の急死だ。その前に俳優の渡辺裕之さんの縊死が公表され、衝撃を受けていたところに、さらなる衝撃だった。

 しかし気が滅入るのはその事実だけではない。今週の「女性自身」を読んでいて本当に気が滅入る。だって上島さんはじめ、自殺関連のネタが3本も掲載されているから。しかも、記事の切り口はどれもこれも――という感じのものばかりだ。

 まずは上島さんについて。仕事も順調で死につながる原因がまったくわからないという事務所関係者のコメントはあるが、ほかは上島さんの生い立ちや家族関係、芸人になった経緯などをなぞり、芸能界、お笑い界における業績の大きさを紹介する。そしてキーパーソンとして登場させたのが故・志村けんさんと有吉弘行だ。記事では2人と上島さんとのこれまでの歴史、そして“絆”を描き、早すぎる死を悼む。

 そんな上島さん追悼秘話特集に続くのが、2020年に亡くなった三浦春馬さん関連記事だ。この記事で登場させたのは今をときめく菅田将暉。現在、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に出演する菅田だが、出演が決まった時に頭に浮かんだのが三浦さんだったという。お互い俳優として一目置いていた関係で、知人に「春馬さんに大河の話を聞きたかったな」と漏らしていたという菅田。そんな大河系秘話を三浦さんに絡めて紹介、2人の交友の深さを記している。

 そして沙也加さん。もちろん登場するのは実母の松田聖子だ。こちらの記事も沙也加さんと聖子の絆が描かれる。沙也加さんが亡くなって5カ月。ディナーショーを無事に終え、全国ツアーに向け準備中の聖子だが、現在、沙也加さんの形見となったハンドミラーを現場でも使っているという。そして「自身」では聖子の“涙の肉声”を入手したとして聖子の決意をこう紹介する。

「本誌が入手した彼女の“涙の肉声”には、歌にとどまらない仕事の決意がにじんでいた。『周囲に、「休んでいるほうがつらい。もう立ち止まらないし、映画監督もまたやる」と話しています』(前出・芸能関係者)」

 「肉声を入手した」とタイトルでも高らかにうたっているのに、芸能関係者の伝聞コメントとして紹介しているのはかなり不自然だが、おそらくこの“肉声”とやらは、ディナーショーで録音されたような“やばいシロモノ”なのだろう。それはさておき、形見のハンドミラーを介し、亡き娘と聖子の絆が強調される。

 いかがだろう。自殺そのものの原因について記事では変に詮索していないが、それはいいと思う。しかし、揃いも揃って残された人々との絆を妙に強調したり、残された人たちの“立ち直り”を強調したり、その思い出を無理やり美談にしたり――。悲しい出来事を美談でオブラートに包んでしまう。それもいかがなものか。そんな記事が3本も!

 きっと「自身」読者も滅入ってしまうのではと心配だ。

 本当に芸能事務所ってやつは。根性が腐っているとしか思えない。「週刊女性」がタレントの安田美沙子と以前の所属事務所とのトラブルを改めて紹介しているのだが、あまりにひどい。

 「週女」によると、その経緯は以下のようなものだ。安田が当時所属していた事務所を辞めたのは今から2年前の20年3月だったが、それ以前の19年9月、事務所サイドは安田に対しギャラの返還訴訟を起こした。その訴訟は、20年3月に安田が確定申告を修正することで終わった。だがその直後、事務所は安田とアパレルブランドのコラボを闇営業だとして提訴、そして安田は24万円を事務所に支払い、解決させた。

 しかし――裁判が終わったにもかかわらず、なぜか事務所の公式HPには“訴訟が係属中”との文章がそのまま掲載されていた。そこで20年4月、今度は安田がその文言の削除などを求め提訴、しかし裁判所はこれを却下したという。

 訴訟が終わったのに、事実とは違う“係属中”の掲示をなぜ裁判所が認めたのかは記事からは不明だが、実際に事務所公式HPを見ると、そのトップ画面のチョー目立つ場所にこんな文面が!

「お知らせ
 誠に遺憾ではありますが、安田美沙子とは現在訴訟が係属中でありますので、弊社のホームページから安田の肖像やリンクを仮に削除させて頂きました。」

 どんな事情があっても、嫌がらせには違いない。しかもせこい。そして「週女」記事には安田が所属していた事務所「株式会社アーティストハウスピラミッド」の表記はない。これもちょっとした芸能事務所への配慮、忖度か。

 爽やかイケメンだった竹内涼真が、その好感度を激下げしたのは20年5月のことだった。それまで女優の吉谷彩子と同棲していたはずだったが、三吉彩花との交際が「フライデー」(講談社)で報じられ、彼女ポイ捨て疑惑や、金銭トラブルも浮上、その好感度は大暴落していた。

 そして今回、「週刊女性」が報じたのは、現在の彼女・三吉へのある態度だ。料理上手な三吉だが、料理を作ってもそれを食べないどころかデリバリーを頼んでしまうというのだ。記事ではそれが竹内の“極端な食へのこだわり”と表しているが、立派なハラスメントじゃない? いずれにしても、これでまた竹内の好感度は激下がり間違いない。