過去、幾度となくネット炎上を巻き起こしてきた「コーネリアス」ことミュージシャン・小山田圭吾の“いじめ告白”問題。東京五輪開閉会式の制作メンバーに小山田が作曲家として起用されたことで、今回は新聞など一般メディアまで後追い記事を連発し、丸川珠代五輪相がコメントを求められる事態にまで発展している。そんな中で、一連の騒動が「こちらにまで飛び火したらどうしよう」と、恐れをなすテレビ局も存在するようだ。
小山田は90年代発行の音楽雑誌「ロッキング・オン・ジャパン」(ロッキング・オン)や「クイック・ジャパン」(太田出版)のインタビューで、学生時代に自身が関わっていたという障害者に対する“いじめ”を告白。後年、これらの記事が音楽ファンによって“発掘”され、ネット上を中心にたびたび批判が巻き起こっている。
「この問題に関しては、小山田をはじめ被害者とされる人物、またインタビュー当時の編集スタッフなど、当事者たちからのコメントが一切出ないため、話題になっては沈静化して……というループに陥っています。ネット炎上に発展するのは、小山田がニュースで大きく取り上げられた時がほとんど。2008年に映像作品集『SENSURROUND + B-Sides』が、『第51回グラミー賞』最優秀サラウンド・サウンド・アルバム賞にノミネートされた際は特に、インタビュー記事の内容がネット上で拡散されました」(芸能ライター)
そしてこの度、小山田が東京五輪の開閉会式の作曲担当として発表されたことで、過去に類を見ないほどの炎上状態となっているが、五輪関係者を尻目に「震え上がっている」のは、テレビ東京なのだという。
「7月9日からスタートしたネプチューン・原田泰造主演の連続ドラマ『サ道2021』の主題歌を、小山田が手がけているんです。このドラマは19年の7月期に第1作目が放送されており、小山田がコーネリアス名義でドラマのために書き下ろした楽曲『サウナ好きすぎ』は、今作でも引き続き主題歌に起用されています」(テレビ局関係者)
『サ道』は、漫画家・タナカカツキ氏の『マンガ サ道~マンガで読むサウナ道~』(講談社)が原作。原田のほか、三宅弘城、磯村勇斗の「サウナ通」トリオが、実在する店舗を訪れサウナを満喫するというストーリーで、ドラマの制作が発表された19年当時も、ネット上には少なからず小山田の起用に対する批判の声が書き込まれていた。
「といっても、現在のバッシングとは比較にならないもので、この時は主題歌が変更になることもなく、ドラマは無事に最終回を迎えました。しかし、連日複数のメディアで小山田の“いじめ告白”問題に関する話題が多数報じられている今の状況では、テレ東、さらにはドラマのスポンサー企業にまで苦情が寄せられてもおかしくはない。同局関係者は『ウチも巻き込まれてしまうのだろうか……』と、頭を抱えていましたよ」(同)
ドラマや映画、アニメの主題歌を手掛けるアーティストが、事件や不祥事を起こしたことで、楽曲が変更された前例はいくらでも存在する。果たして今回の騒動は、どのような展開を迎えるだろうか。