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丼ものチェーン店「うなぎメニュー」をプロがチェック! 吉野家の“定食”は他店に比べて「一歩リード」!?【なか卯、松屋ほか】

「おいしいごはんが食べたい、でも自炊するのはめんどくさい!」そんなズボラ女子の救世主といえば、コンビニ・ファミレス・ファストフード! 毎日の食事をおいしく楽チンにするため、“お酒とおつまみ大好き”管理栄養士・川村郁子先生に、さまざまなテーマに合わせた「おすすめメニュー」を聞いちゃいます。

7月28日は「土用の丑の日」! 丼ものチェーン店“うなぎメニュー”をチェック

 今年は7月28日が「土用の丑の日」。“うなぎを食べる日”といったイメージがあると思いますが、この時期は、丼ものを中心に扱うチェーン店でも、うなぎを使ったメニューが気軽に食べられます。ということで今回は、管理栄養士の川村先生に、うなぎから摂れる栄養などを解説してもらいながら、人気丼ものチェーン「吉野家」「なか卯」「松屋」「すき家」のおすすめうなぎメニューを聞きました。

――まず、うなぎから摂れる主な栄養素を教えてください。

川村郁子先生(以下、川村) うなぎはとても栄養豊富な食品です。タンパク質や脂質など、エネルギー源となる栄養素だけでなく、不足しがちなビタミンAやカルシウム、ビタミンD、亜鉛、ビタミンB群なども多く、夏バテ予防にもなる栄養素がたくさん含まれています。

――うなぎを食べる際、栄養面で注意するべき点があれば教えてください。

川村 うなぎといえば、白いご飯がすすむ甘辛い味付けの“かば焼き”の印象が強いでしょう。かば焼きは砂糖と醤油で味付けしていますので、シンプルに焼いた白焼きと比べると、やはり糖質や塩分は多くなりますね。

――牛丼チェーンのうなぎメニューには「うな牛(牛丼の具とうなぎが一緒になっているもの)」もありますが、お肉とうなぎ両方は食べすぎになりますか?

川村 たまに“ご褒美”にする分には問題ないと思いますが、高頻度で食べるのはカロリーや脂質、糖質、塩分のとりすぎが気になりますね。期間限定メニューの場合もありますから、「フェアが終わる前に何度も食べておこう!」という気持ちになるのもわかりますが、頻度やほかの食事とのバランスは考えたほうがよいかと思います。

――では逆に、うなぎと一緒に食べるといいものはなんですか?

川村 うなぎは脂質や糖質の多い食品なので、これらの吸収を緩やかにするために、野菜と一緒に食べてほしいですね。サラダや小鉢などでもいいので、積極的にサイドメニューを組み合わせることをおすすめします。

 その他、大根おろしや大根の酢の物なども、いい組み合わせ。生の大根には消化を助けるジアスターゼが含まれているので、うなぎとの相性はバッチリですよ。

――「うなぎと梅干しは食べ合わせが悪い」と聞きますが、これは本当ですか?

川村 梅干しにはクエン酸が含まれており、消化液の分泌を助けてくれます。うなぎは脂質が多くこってりとした食品ですので、実は一緒に食べると消化を助けてくれるメリットがあります。

 ただし、梅干しは塩分を多く含む食材ですので、うなぎの蒲焼と組み合わせると、塩分のとりすぎが心配。梅干しや大根おろしの助けを借りられない場合は、うなぎをしっかりよく噛んで、消化に負担をかけないようにゆっくりと食べましょう。

――それでは、各牛丼チェーンのおすすめうなぎメニューを教えてください。

吉野家「鰻皿麦とろ御膳」(954円、税込/以下同)

川村 吉野家にはベーシックな「鰻重」(866円)のほかに、鰻皿やごはん、味噌汁、付け合わせのついた定食タイプの「鰻皿麦とろ御膳」があります。カリウムや食物繊維などを含むオクラ&麦とろの組み合わせもいいですね。「鰻重」単品だとどうしても野菜不足が気になりますが、こちらのメニューは野菜も補えるのが魅力的です。

なか卯「うな重」(850円)

川村 なか卯の「うな重」は、鰻のかば焼きと卵の組み合わせ。タンパク質や脂質、炭水化物の三大栄養素は充分に摂れるのですが、ビタミンやミネラル、食物繊維などの微量栄養素を補うために、野菜がもう少し欲しいところ。

 また、オーソドックスな「うな重」のほかに、「肝焼き付豪快盛」(1,800円)という、うなぎの肝が乗っているもメニューもあります。うなぎの肝は鉄やビタミンAなどを多く含むので、鉄分を補いたい人にはいい組み合わせかもしれません。

松屋「うな丼」(850円)

川村 松屋は味噌汁とお新香がついたシンプルなうな丼がいいです。うなぎも堪能しつつ、お新香でさっぱりとお口直しができますよ。お漬物と汁物の組み合わせなので、塩分はやや気になりますが、汗をたっぷりかく夏ですから、たまに食べるご褒美としてはいいでしょう。

すき家「うな丼」(790円)

川村 すき家の「うな丼」は、「しじみ汁とおしんこセット」(1,050円)を選ぶといいですね。しじみに含まれるミネラル類なども、少し補えそう。やはり塩分は気になるところですが、こちらも夏に食べるならばいいのではないでしょうか。

 今回挙げたメニューの中では、野菜の小鉢や麦ごはんなどと一緒にうなぎを食べられる、吉野家の「鰻皿麦とろ御膳」が魅力的な組み合わせで、栄養バランス的には一歩リードでしょうか。お店によって、うなぎの焼き方やタレにこだわりがあると思いますので、ぜひ好きな味を見つけてみてください!
(文:佐藤真琴)

川村郁子(かわむら・いくこ)
管理栄養士。中村学園大学栄養科学部栄養科学科卒業。九州の病院栄養士経験を経て独立。レストランのヘルシーメニュー監修、栄養専門学校講師、企業・大学での食育講演を行いながら、「コンビニや外食との上手な付き合い方」「15分で作れるかんたん栄養めし」の提案をしている。
インスタグラム:@shokuikuko/WEBサイト:「酒好きの食育