東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会は7月19日、開会式の楽曲制作を担当していたミュージシャン・小山田圭吾の辞任を発表した。1990年代発行の音楽雑誌「ロッキング・オン・ジャパン」(ロッキング・オン)や「クイック・ジャパン」(太田出版)のインタビューで、学生時代に自身が関わっていた障害者に対する“いじめ”を告白した過去が明らかになり、国内外から厳しい意見が続出した小山田だが、業界関係者は「ほかにも過去の“問題発言”を掘り起こされたら、ネット炎上しそうなタレントは大勢いる」と語る。
「小山田のいじめ告白問題は情報番組などでも連日大きく取り上げられています。20日放送の『バイキングMORE』(フジテレビ系)では、MC・坂上忍が、『二十数年前とはいえ、ここまで趣味の悪いものをよくも公にしたな』と出版社側に苦言を呈した上で、『だからと言って(小山田が)被害者になりうるのかどうなのか、というのは難しいところ』『ベラベラしゃべっちゃったわけでしょう? それをおもしろおかしく記事にされちゃってるわけだから』などと批判を展開し、ネットユーザーから『おまえが言うな!』との指摘が相次ぎました。というのも、坂上は近年、共演者や番組スタッフへの“パワハラ疑惑”が報じられていますが、2016年12月に出演した『ダウンタウンなう』(同)に坂上の“中学時代の元カノ”が登場した際、“坂上が同級生を掃除用具入れに閉じ込め、階段から転がしていた”と暴露していたんです」(芸能ライター)
放送当時、視聴者から「坂上はいじめ加害者?」と疑いの目を向けられていた坂上だけに、今回、何食わぬ顔で小山田を批判したことに対し、ネット上では「おまえも同じだろう」「小山田と同様に坂上も罰を受けるべき」といった厳しい声が噴出している。
「坂上は今のところテレビに出続けていますが、中には己の発言から過去の“悪事”を掘り返され、仕事を失うまでに至った有名人も少なくありません。例えば、タレント・あびる優は05年に出演したバラエティ番組『カミングダウト』(日本テレビ系)で、ある店で集団窃盗を繰り返し、閉店に追い込んだ過去を“クイズの題材”にする形で暴露。当然、『犯罪行為ではないのか?』と問題視され、あびるの所属事務所・ホリプロは“あびるが小学5年生の頃に菓子類を万引きした経験を誇張して語った”と説明した上で、無期限活動休止処分を発表。それから2カ月ほどで活動を再開しましたが、以降、芸能界からはほとんど“干された”ような状態となっています。当時はそこまでネットが普及していませんでしたが、今であれば、大炎上を巻き起こしていたでしょうね」(同)
また、今年1月発売の「週刊文春」(文藝春秋)により、親密関係にあった男性が詐欺容疑、また麻薬及び向精神薬取締法違反容疑で逮捕されていた過去が発覚した“ゆきぽよ”ことモデル・木村有希は、同報道を機にメディア露出が激減した。
「ゆきぽよ自身が罪を犯したわけではないものの、彼女は以前からテレビ番組などで“歴代の交際相手5人のうち4人に逮捕歴がある”とネタにしており、『文春』報道で“反社会的勢力とのつながり”が強調されてしまったため、一気にイメージダウンした印象です」(同)
さらに、小山田のように“いじめを公言”した過去を持つ者もいる。実姉が勤務していたタピオカドリンク店のオーナーを恫喝した問題で、昨年7月に芸能界を引退した木下優樹菜は、その後“一般人”を名乗りながらモデル業を展開。今月9日にはJリーグ・湘南ベルマーレ所属の三幸秀稔選手との交際をスクープされたりと、現在も何かと世間を騒がせているが……。
「そんな木下は、引退前の19年10月にバラエティ番組『BACK TO SCHOOL!』(フジテレビ系)に出演した際、“いじめへの不安”や“不登校の経験”を理由に離島の高校を選んだという女子高生の話を聞き、『すごくない!?』などとその決断に感動した様子を見せていました。しかし、16年放送の『今夜くらべてみました』(日本テレビ系)に出演した際、木下は“女友達を不登校に追い込んだ”というエピソードを笑いながら語っていただけに、ネット上には大バッシングが噴出。恫喝騒動がなかったとしても、世間からは“いじめっ子”のイメージを持たれていたことでしょう」(スポーツ紙記者)
なお、フリーアナウンサー・吉田明世の兄でクラブDJとして活動するDJ HALは、三四郎・小宮浩信に対する“いじめ疑惑”が浮上したことも。
「19年5月放送の『有吉反省会』(同)に出演したDJ HALは、小宮が高校時代のクラスメイトだったと明かしたほか、小宮が妹・明世と共演した際、『(DJ HALから)いじめられていた』と語っていたことを聞いたと告白。有吉から『実際はいじめたりしてない?』と聞かれ、『まったくいじめてないです、むしろ“いじってた”くらい……』と答えていましたが、ネット上では『“いじり”なんて言葉でごまかさないで』『いじめた側と、いじめられた側の温度差を感じる』などと物議を醸していました」(同)
今回、オリパラ開会式の楽曲担当から辞任した小山田も、いじめを笑い話にしていたことから、ネット上では「大人になっても事の重大さを理解していなかったんだろう」と批判の声が上がっている。これまでは自らの悪行をメディアでネタにし、ネットの“ボヤ騒ぎ”くらいで済まされてきた有名人たちも、いつかその報いを受ける日が来るのかもしれない。