フジテレビ系「木曜劇場」枠で放送中の7月期連続ドラマ『推しの王子様』をめぐり、業界関係者の間で「やはり“打ち切り”もやむなしか」とささやかれているようだ。
同作は、『マルモのおきて』(同、2011年)や『後妻業』(同19年)を手掛けた脚本家・阿相クミコ氏と、演劇コントユニット・大人のカフェの伊達さんによる完全オリジナル脚本。 乙女ゲームの開発企業を舞台にした“ロマンティック・コメディー”だ。
「ゲーム制作会社社長の主人公・泉美(比嘉愛未)が、自社のゲームキャラクター・ケント様にそっくりな青年・五十嵐航(渡邊圭祐)と出会い、“理想の王子様”に育て上げようと奮闘するというストーリーです。泉美役の比嘉は、今年5月に適応障害の治療に専念するため芸能活動休止を発表した、深田恭子の代役として起用されました」(芸能ライター)
比嘉は、先に挙げた『マルモのおきて』や『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』シリーズ(同)など、数多くの作品で経験を積んできた実力派。今回の相手役を務める渡邊も、18~19年放送の『仮面ライダージオウ』(テレビ朝日系)でドラマデビューを果たしたばかりの新人ながら、20年1月期の『恋はつづくよどこまでも』や同年6月期の『MIU404』(ともにTBS系)、今年4月期の『恋はDeepに』(日本テレビ系)と話題のドラマに次々出演。ほかにも、ディーン・フジオカや瀬戸利樹、佐野ひなこらがキャスティングされている。
「深田の降板から比嘉の緊急登板によって放送前から注目を集めていましたし、比嘉もバラエティ番組などで積極的に番宣を行っていましたが、7月15日放送の第1話は平均視聴率6.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と“爆死”スタート。続く第2話(22日放送)も5.0%、第3話(29日放送)で4.1%と、ほぼ1%ずつ右肩下がりとなっています」(同)
テレビ業界では「5.0%の時点で“打ち切り圏内”」といわれているが、このままいけば3%台に突入してしまいそうな状況だ。
「現在は各局で東京オリンピックを生中継しているため、他局に視聴者が流れやすいことはわかります。しかし、そもそも『推しの王子様』は深田を想定して制作された作品だけに、やはり別の女優を主演に据えて放送するのは無理があったのかもしれません。また、フジの『木曜劇場』枠自体、近年は低視聴率が続いていて、2ケタを獲得するほうが珍しい。このまま低視聴率が続き、“打ち切り”が決まれば、同枠では19年10月期に新木優子と高良健吾がダブル主演した『モトカレマニア』以来となります」(テレビ局関係者)
なお、8月5日に放送される『推しの王子様』第4話は、“推し”(好きな対象)を応援し、支えるための活動“推し活”をテーマにした内容が描かれるようだが、視聴者の興味を引くことはできるだろうか。