ドラッグストアの売り場を席巻する、ヘアケア用品。化粧品はその場で色味や使い心地を確認できますが、シャンプーやヘアカラーなどはそうもいきません。「こんなはずじゃなかった……」と落ち込まないために、元美容師・AKKOが“おすすめ&ガッカリ商品”を独断と偏見で選んじゃいます!
夏にピッタリ! 「メントールシャンプー」おすすめ&ガッカリ3選
スーッとした使い心地が気持ちいいメントールシャンプーは、暑い夏に欲しくなる商品ですよね。メントールとは、ハッカやペパーミントに含まれる香り成分のことで、清涼感を得られるだけでなく、適度な血行促進効果も期待できます。
メントールシャンプーといえば、「男性用」の商品をよく目にしますが、女性が使用しても問題はありません。では、なぜわざわざ性別を分けて製品化されているのかというと、頭皮や髪質の違いがあるから。男性の頭皮は女性に比べて皮脂の分泌量が多くベタ付きやすいため、こうしたトラブルを解消する成分が多く含まれていますが、夏は女性も頭皮のベタ付きを感じると思うので、状態によって男性用を使用してみてもいいでしょう。
【おすすめその1】サンコール「ミントベル マリンブルー シャンプー」300ml/1,413円(税込、以下同)
天然メントールとカキタンニン(毛髪保護成分)の配合により、爽快感としっとりした仕上がりが両立できる商品。最高級ペプチド系洗浄剤の配合により、トリートメント並みのヘアケア効果も期待できます。
こちらはサロン用のシャンプーとしても知られ、男女問わずおすすめ。これで全身を洗っても大丈夫なので、夏にもってこいのアイテムですが、敏感肌の方は刺激に要注意です。
【おすすめその2】サニープレイス「ザクロ精炭酸シャンプー」500ml/1,995円
このシャンプーに配合されるシソエキス、フキエキスなどの植物エキスは質が非常に高く、抗炎症作用や血行促進作用に優れています。実際、私も5年ほど愛用していて、メントールの爽快感は群を抜き、慢性的なかゆみも鎮めることができました。
とてもおすすめできる商品なのですが、気になる点が一つ。“炭”が配合されているため、液体の色は真っ黒で、浴室も真っ黒になります(笑)。もちろん、こまめに掃除をすれば問題ないですが、長年使用を続けると、浴室が黒ずんでしまうかもしれないので、要注意です!
【おすすめその3】ナプラ「リフレッシュ スキャルプ シャンプー ライトクール」200ml/1,028円
ペパーミントやセイヨウハッカから抽出された天然清涼成分で、ほどよいメントール感の商品。すっきりした香りなので、汗や皮脂でベタつく頭皮だけでなく、気分をリフレッシュするのにもピッタリです。
ほかの成分を見ても、頭皮に優しいものばかりが使用されていますが、なんといっても“ノンシリコン”処方なのがいいですね。頭皮を清潔に保つだけでなく、保湿成分でツヤ髪も実現すると思います。いい成分が使われているわりには価格が安いので、コスパが高いシャンプーだといえるでしょう。
【ガッカリその1】花王「アジエンス MEGURI シャンプーポンプ REFRESH」300ml/1,500円
「洗浄コハク酸」という成分が、髪内部に蓄積されたゴワつきの原因となる不要なカルシウムを排除するとして、口コミで話題に。ところが、それよりも非常に強い洗浄力のほうが気になってしまい、ガッカリ商品に選びました。泡立ちはいいですが、必要以上に皮脂を脱脂してしまうため、肌や髪の乾燥が懸念されます。
そして、安価で作れる成分が含まれているのに、1,500円という価格は疑問ですね。防腐剤の一種「安息香酸Na」は、有害成分に変化を遂げて体内に侵入すると、発がん性の危険性も疑われています。「洗浄コハク酸」は良質なのですが、それ以外の成分を見ると、おすすめはできませんね。
【ガッカリその2】P&G「ハーバルエッセンス ビオリニュー ホワイトグレープフルーツ&ミント シャンプー」400ml/オープン価格
強力な洗浄力を発揮する「ラウレス硫酸ナトリウム」「ラウリル硫酸ナトリウム」がタッグを組んでしまったシャンプー。頭皮への浸透性も強いため、口コミサイトなどを見ると、肌荒れや炎症を訴える声も見受けられます。
肝心のメントール成分も安価で粗悪な素材が使われていて、肌の弱い人でなくても、リスクのあるシャンプーではないでしょうか。香りも非常に強いので、積極的におすすめできる商品ではありません。
【ガッカリその3】花王「メリット リンスのいらないシャンプー クールタイプ」480ml/オープン価格
こちらも【ガッカリその2】同様、「ラウレス硫酸ナトリウム」を主成分としており、強力な洗浄力があります。この商品に限らず、シャンプーだけでリンス効果を得ようとするリンスインタイプの商品は、安価な油や潤滑剤を入れて手触りを“ごまかしている”と推測でき、おすすめできません。
シャンプーと同時にリンスのしっとり感が頭皮に残ってしまうので、せっかくのクール仕様も台無しでしょう。メントールシャンプーを選ぶ時は特に、リンスインシャンプーは避けたほうが無難です。