――業界関係者たちは、日頃いったいどんな思いを抱えながら芸能人と一緒に仕事をしているのか。芸能界で働く、業界のオンナたちが、あの芸能人の意外な素顔から職場の愚痴まで、ざっくばらんにじゃべり尽くす!
[今回の参加者]
A子:映画やドラマの撮影現場で働く30代。業界歴5年目
B子:A子の後輩で、業界歴はまだ半年の新人スタッフ。20代前半
【今回のトークテーマ】現場で思わず「キュン」とした、イケメン俳優の行動
若手イケメン俳優からの思わぬ“お誘い”にドキッ
B子 この仕事をしていると、芸能人の意外な一面を見ちゃってショックを受けることって多いですよね。「かわいい顔して意外とヘビースモーカーなのね」とか……。
A子 確かに、「異性の前だと態度が変わるタイプなんだ」とかね(笑)。でも、いい意味で印象が変わった人も、もちろんいるよ。前に人気若手イケメン俳優・Xくんと仕事をしたとき、最初はイメージ通り、すごい無愛想でぶっきらぼうだし、「嫌な感じだな~」って思ってたんだけど、撮影が進むうちに世間話も弾むようになった。あるとき休憩時間に、私がケータリングスペースにあったスイーツを食べようとしたら「あれ、それもうないの~?」ってXくんが寄ってきて。
B子 えっ、めっちゃかわいい!!!
A子 最後の1個だったし、申し訳ないから「よければこれどうぞ」って渡したら、「じゃあ半分こしよう?」って言ってきて。その誘いに思わず、ドキッとしちゃったよね。
B子 うわ~、Xって“あざとい系男子”なんですね。で、半分こしたんですか?
A子 もちろんしたよ! めっちゃおいしく感じたわ(笑)。どうやら彼、単に人見知りみたいで、現場に慣れてからはタメ語も混じりながらプライベートな話をしてくれるようになって、年下男子感がすごくかわいかったな。共演者と恋バナで盛り上がってる姿も、“等身大のイマドキ男子”って感じでキュンとした。B子ちゃんは、思わずときめいた人とかいないの?
B子 それでいうと、私は少し前に週刊誌を賑わせていたイケメン俳優Yさんですかね。私たちは報道のことを気にして気を遣っていたんですが(笑)、本人はあまり気にしていない様子で、撮影の待ち時間も、ほかの出演者たちが少し離れた場所で待機する中、Yさんはスタッフとも積極的にコミュニケーションを取っていて。クールなルックスから勝手に冷たい人なんだろうなって思ってたんですけど、実際に会ってみたらかなりフレンドリーな性格だし、人懐っこい“ワンコ系男子”って感じでした。
A子 そのギャップにやられたわけだ。
B子 はい(笑)。性別問わず、ほかのスタッフからも「ファンになった」っていう声が結構上がってましたよ。Yさん、意外にお菓子好きで、ケータリングスペースのお菓子コーナーをけっこうな頻度で漁ってました。その中に好きなお菓子があると、ルンルン♪ してて、その姿がかわいかったです。
A子 ケータリングで意外な一面が見られるって、結構“現場あるある”かもね(笑)
A子 そういえば、B子ちゃんは、今まで自分が好きな芸能人と仕事したことある?
B子 ずっと好きだったイケメン俳優が出演する作品を担当したことがあるんですが、撮影前の顔合わせで初めて会ったときは、内心舞い上がっちゃいました。でも、業務上こっちから声を掛けなきゃいけない場面では、ボロが出ないように必要最低限の会話しかしなかったし、世間話で盛り上がるとか、そういう余裕は全くなかったな……(遠い目)。
A子 え~! もったいない!
B子 テンパらないよう平静を保つので必死だったんです。こっちも仕事なわけだから公私混同はよくないし、もし逆の立場だったら、自分のファンって丸わかりのスタッフに慣れ慣れしく話しかけられたら嫌だなとか考えて……。
A子 偉い! 私だったらどう頑張っても「コイツ、ファンなんだろな」ってバレちゃうと思う(笑)。
B子 “オタバレ”って、けっこう悩みどころですよね。最初から「●●のファンです!」ってアピールしておけば、目当ての人が出る作品の仕事を回してもらえることもあるし、逆に遠ざけられちゃう場合もあるから……。
A子 出演者サイドが警戒するのはもちろん、制作側が気を使って、オタクスタッフを意図的に排除するケースもあるもんね。中には、出演者の事務所とトラブルになることを懸念して、そういうスタッフを露骨に嫌がるプロデューサーもいるし。
B子 ジャニーズタレントが出る作品なんかだと特に現場の雰囲気がピリピリしがちですよね(笑)。でも、タレント本人は全く気にせず、むしろウェルカムっていう人も結構多いなって感じます。
A子 知り合いに、某デビュー組のメンバー・Zくんのファンの子がいて、運よく本人と仕事をすることがあったみたいで。その子は一応、ファンであることを隠してたんだけど、撮影の合間に本人から、自分のことを知ってるかどうか聞かれたんだって。
B子 うわ~、どう答えるべきか悩むやつ。
A子 それで、覚悟を決めた彼女が「実は……」ってファンであることを話したら、警戒されるどころか大喜びされたらしく、握手してくれたり、その後も気さくに話しかけてくれたりとか……とにかく“超神対応”だったみたい。「一生降りられない!!」って大喜びしてたよ。
B子 なにそのウソみたいな展開! ほかのZくんファンが知ったら発狂しれそうな案件ですね。
A子 この業界で働くジャニオタが、一度は夢に見たことがあるだろうシチュエーションだよね。そしてZくんの、ファンの期待を裏切らない“いい人”っぷりに感動!
B子 自分のファンに出会えて相当うれしかったんでしょうね。後からマネジャーに怒られてないといいけど……。
次回へつづく