『ストリートファイターII』や『モンスターハンター』シリーズなど、数多くのヒット作を生み出してきた元カプコンのゲームプロデューサー・岡本吉起氏が、8月2日、自身のYouTubeチャンネル「世界の岡本吉起Ch」にとある声優に関する“暴露動画”を投稿。センセーショナルなテーマだけに、声優ファンの注目を集めているが、業界関係者は「“便乗行為”にしか思えない」と眉をひそめている。
岡本氏は、「【THE FIRST TAKE風?】とある声優さんの裏情報を聞いてしまいました」とのタイトルがつけられた動画の概要欄で、「昨今は声優さんも文春砲を受ける時代になりましたね」とコメント。3日前の7月30日にニュースサイト「文春オンライン」でファン女性との不倫を報じられた声優・鈴木達央を指しているとみられ、「今日はとある後輩から聞いた噂話をお話しします。某有名歌手さんの旦那さんの噂話。ご興味のある方はぜひご視聴ください」ともつづられている。
「動画内では、『あくまで噂話』と前置きしつつ、『有名女性声優が新人の頃、ある男性声優からレイプされそうになった』という噂話が業界内で流れていたと暴露。『後日、その女性は知人なりに相談してまわった』『この事件に関しては、事務所の力が働いたのか、“もみ消された”と当時うわさになっていた』と明かしました。『尾ひれはひれがついている可能性もある』とも語っていますが、その男性声優については、『かなりイケメンだった』『若い頃から大人気でイケイケ、いろいろヤンチャをしてた』とヒントを出しながら『火のない所に煙は立たない』と苦言ともとれる発言をしていることから、視聴者の間では疑惑の人物が誰なのか、予想合戦が繰り広げられています」(芸能ライター)
岡本氏が動画内で語っていることは全て漠然としており信ぴょう性に欠けるものの、コメント欄を見ると業界のトップランナーでもある人物の暴露に、「業界人ならではの裏話で面白い」「事実ならドン引き」と衝撃を受けた視聴者もそこそこいる様子。一方で、「正直、この手のうわさとかは極力聞きたくはない」「炎上狙い」などと賛否両論の意見が寄せられているようだ。
「一昔前は“裏方稼業”とされていた声優も、今やアイドル的な人気を誇る者が増え、世間からも注目を集めるようになったため、こういったうわさ話が声優業界にもはびこるようになりました。たしかに、鈴木は今回の不倫報道で妻・LiSAをはじめ、多くのファンを裏切りましたし、仕事関係者にも多大な迷惑をかけた。説明や謝罪の言葉もないまま、“体調不良”を理由に活動を休止するなど、もはや擁護護のしようがありません。しかし、そのことと、彼の話題をエサにして真偽不明のうわさを流すことはまったくの別問題。今回の岡本氏の行動は、とてもタチが悪い」(声優業界関係者)
そもそも、この動画のような具体性のないうわさは、業界内に「いくらでもある」(同)という。
「今ではこれだけ一般認知度が高まった声優業界ですから、ゲームやアニメ作品に関わる人間が、飲みの席で『声優の誰々の話、なんかない?』と話題を振られる機会は多くあります。しかし、岡本氏のように声優が大勢関わるゲーム作品に携っていた人が、声優の裏話をこのような形で暴露することは、めったにありません。相手の所属事務所とトラブルに発展したり、これまで手掛けた作品そのものに傷をつけてしまいますから。岡本氏の暴露内容には信ぴょう性がまったくありませんし、自身のYouTube動画の再生回数を稼ごうと、騒動に便乗しただけではないでしょうか」(同)
地上波番組へ“顔出し”出演する機会も多く、声優個人の知名度も上がり、ネット上にはさまざまな情報が流れている昨今。声優ファンには、今回のような“便乗商売”や“デマ”に振り回されないようくれぐれも注意していただきたい。