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宋美玄先生に聞く「新型コロナウイルスが流行している今、出産はどんなふうになるの?」

ByAdmin

Aug 25, 2021

宋美玄先生に聞く「新型コロナウイルスが流行している今、出産はどんなふうになるの?」

ByAdmin

Aug 25, 2021

■産婦人科医・宋美玄先生の妊娠・出産Q&A
Q.新型コロナウイルスが流行している今、出産はどんなふうになるの?
A.自治体や施設によりますが、感染対策のためいろいろと状況が違います

 住民票のある自治体や出産する医療機関によりますが、新型コロナウイルス感染症が流行したことによって、妊娠や出産を取り巻く状況が少し変わっているのは確かです。

 まず、出産前に違うことといえば、自治体によりますが、両親学級がオンラインでの開催になっていることがあるようです。オンラインでの開催となると、沐浴などの練習はできませんが、出産する病院で教えてもらうこともできますし、後で保健師に問い合わせることもできるので心配しすぎないようにしましょう。産後に家族などのサポートが見込めない場合、持病等がある場合、多胎妊娠の場合などは、産前に自治体にどんな支援制度があるか(産褥入院やヘルパーなど)を問い合わせて申し込んでおくと安心だと思います。

 出産時に大きく違うことといえば、感染対策が必要なことです。何しろ前々回述べたように妊娠中の女性が新型コロナウイルスに感染するとリスクが高いため、たくさんの妊婦さんがいる産婦人科では慎重に対応せざるをえないのです。施設によりますが、面会が制限されたり、立ち合い出産ができなかったり、マスクをしたままの出産になったりするかもしれません。

 マスクをしたままの出産に関しては、以前にインターネット上で「呼吸が苦しくて妊婦さんがかわいそう」と話題になりました。確かに出産中にマスクをしたままというのは、つらいだろうと思います。できれば、マスクなしで出産できたらいいと私も思います。しかし出産時というのは、妊婦さんは飛沫が四散するほどあえぎ、羊水や血液などの体液が大量に出て、さらに所用時間が読めないために、とても感染リスクが高いのです。

 そのうえ分娩室は、第一に生まれてきた新生児の体温を保つため、また裸に近い状態であるお母さんが寒い思いをしないため、常時あたたかくしているので窓やドアを大きく開けて換気し続けることはできません。出産する人が相次いで分娩室に運ばれることもあります。ですから、出産時にマスクが必要とされるのは、ご本人や赤ちゃんはもちろん、他の妊婦さんや医療者を守るためにも必要なのです。

 一方、もしも出産時に新型コロナウイルスに感染・発症していた場合は、きちんと隔離などができる周産期センターなどでの出産になることが多いでしょう。また感染が広がるリスクを抑えるため、ほとんどの場合は陣痛が来る前に予定帝王切開をすることになると思います。これは母体のリスク、母子感染のリスク、他の妊婦さんや医療者の感染リスクを下げるためです。

 産後も新型コロナウイルスに感染しているお母さんは、隔離時期が終わるまで赤ちゃんと同室で過ごすことはできません。病院によっては搾乳した母乳を与えてくれるところもあるかもしれませんが、難しいこともあるでしょう。こういったことにならないためにも、妊婦さん本人はもちろん、ご家族もできる範囲でしっかり感染対策とワクチン接種をすることをおすすめします。

<今回のポイント>
○両親学校がオンラインの場合がある
○面会や立ち合い出産ができない場合も
○マスクをしたまま分娩することもある
○新型コロナウイルス感染症の場合、帝王切開となる可能性が高い

※この記事は2021年8月1日現在の最新情報をもとに作成しています。

宋美玄『産婦人科医ママの妊娠・出産パーフェクトBOOK-プレ妊娠編から産後編まで! 』(内外出版社)
■連載「産婦人科医・宋美玄先生の妊娠・出産Q&A」一覧ページ

■産婦人科医・宋美玄先生の妊娠・出産Q&A
Q.新型コロナウイルスが流行している今、出産はどんなふうになるの?
A.自治体や施設によりますが、感染対策のためいろいろと状況が違います

 住民票のある自治体や出産する医療機関によりますが、新型コロナウイルス感染症が流行したことによって、妊娠や出産を取り巻く状況が少し変わっているのは確かです。

 まず、出産前に違うことといえば、自治体によりますが、両親学級がオンラインでの開催になっていることがあるようです。オンラインでの開催となると、沐浴などの練習はできませんが、出産する病院で教えてもらうこともできますし、後で保健師に問い合わせることもできるので心配しすぎないようにしましょう。産後に家族などのサポートが見込めない場合、持病等がある場合、多胎妊娠の場合などは、産前に自治体にどんな支援制度があるか(産褥入院やヘルパーなど)を問い合わせて申し込んでおくと安心だと思います。

 出産時に大きく違うことといえば、感染対策が必要なことです。何しろ前々回述べたように妊娠中の女性が新型コロナウイルスに感染するとリスクが高いため、たくさんの妊婦さんがいる産婦人科では慎重に対応せざるをえないのです。施設によりますが、面会が制限されたり、立ち合い出産ができなかったり、マスクをしたままの出産になったりするかもしれません。

 マスクをしたままの出産に関しては、以前にインターネット上で「呼吸が苦しくて妊婦さんがかわいそう」と話題になりました。確かに出産中にマスクをしたままというのは、つらいだろうと思います。できれば、マスクなしで出産できたらいいと私も思います。しかし出産時というのは、妊婦さんは飛沫が四散するほどあえぎ、羊水や血液などの体液が大量に出て、さらに所用時間が読めないために、とても感染リスクが高いのです。

 そのうえ分娩室は、第一に生まれてきた新生児の体温を保つため、また裸に近い状態であるお母さんが寒い思いをしないため、常時あたたかくしているので窓やドアを大きく開けて換気し続けることはできません。出産する人が相次いで分娩室に運ばれることもあります。ですから、出産時にマスクが必要とされるのは、ご本人や赤ちゃんはもちろん、他の妊婦さんや医療者を守るためにも必要なのです。

 一方、もしも出産時に新型コロナウイルスに感染・発症していた場合は、きちんと隔離などができる周産期センターなどでの出産になることが多いでしょう。また感染が広がるリスクを抑えるため、ほとんどの場合は陣痛が来る前に予定帝王切開をすることになると思います。これは母体のリスク、母子感染のリスク、他の妊婦さんや医療者の感染リスクを下げるためです。

 産後も新型コロナウイルスに感染しているお母さんは、隔離時期が終わるまで赤ちゃんと同室で過ごすことはできません。病院によっては搾乳した母乳を与えてくれるところもあるかもしれませんが、難しいこともあるでしょう。こういったことにならないためにも、妊婦さん本人はもちろん、ご家族もできる範囲でしっかり感染対策とワクチン接種をすることをおすすめします。

<今回のポイント>
○両親学校がオンラインの場合がある
○面会や立ち合い出産ができない場合も
○マスクをしたまま分娩することもある
○新型コロナウイルス感染症の場合、帝王切開となる可能性が高い

※この記事は2021年8月1日現在の最新情報をもとに作成しています。

宋美玄『産婦人科医ママの妊娠・出産パーフェクトBOOK-プレ妊娠編から産後編まで! 』(内外出版社)
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