全国の映画館動員ランキング(興行通信社調べ、8月14日~8月20日)が発表され、映画『ワイルド・スピード ジェットブレイク』が、2週連続の1位を獲得した。
同作は『ワイルド・スピード』の第9作シリーズで、第3作から第6作まで監督を務めたジャスティン・リンが復帰。ロサンゼルスを拠点にトラック強盗団を率いていた主人公のドミニク・トレット(ヴィン・ディーゼル)が、かつての敵・サイファーと手を組んだ実弟・ジェイコブ(ジョン・シナ)の計画を阻止するため、再び戦いへと身を投じる様をど迫力のカーアクションで描く。動員数は公開から17日間で累計181万7795人、興収も27億5815万を記録するなど、人気シリーズとして貫禄の違いを見せつけた。
続く2位は、細田守監督の長編オリジナル作品第6作『竜とそばかすの姫』がランクイン。幅広い層に支持される内容で、ネット上には「家族で見に行った」という書き込みも見受けられる。また、8月20日放送の『金曜ロードショー』(日本テレビ系)で7分48秒の“超重要シーン”がテレビ初公開され、これがSNS上で大きな話題になるなど、まだまだロングランが続きそうだ。
3位には、人気コミックのアニメ劇場版3作目『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ワールド ヒーローズ ミッション』で、観客動員数は累計で158万人、興行収入も20.6億円を記録するなど、過去2作を超えるヒットとなっている。ハリウッドでの実写化も決まっているが、8月17日には『アイアムアヒーロー』(2015年)でメガホンをとった佐藤信介氏が監督を務めるとのニュースが舞い込むなど、こちらも話題が豊富。『竜とそばかすの姫』同様、ロングランが期待される。
4位も同じくアニメ『映画クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園』、5位には公開7週目の『東京リベンジャーズ』がランクインし、上位をキープしている。
6〜8位は新作が続々とランクインした。まず6位は、公開2週目の『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』。本作は、DCコミックスの“悪役”たちで結成された「ザ・スーサイド・スクワッド」が、巨大な敵に立ち向かう姿を描くアクションエンターテインメントだ。公開以後、「dTV」で2016年公開の『スーサイド・スクワッド』の8月視聴数が「前月比約546倍に増加した」という驚きのニュースもあり、映画ファンの期待度の高さがうかがえる。
7位は三池崇史監督最新作で、寺田心主演の邦画『妖怪大戦争 ガーディアンズ』がランクイン。同作は、寺田演じる少年・ケイと多彩な妖怪が大冒険を繰り広げる様を描くファンタジーで、杉咲花、赤楚衛二ら人気キャストの出演も話題となっている。ネット上には「脚本が崩壊している」などの厳しい声や、「子どもと一緒に楽しめた」「娘の付き添いだったが、最後まで飽きずに見た」といった大人の感想も上がっており、賛否両論のよう。
8位はライアン・レイノルズ主演のSFアクションコメディ『フリー・ガイ』。ルール無用のオンラインアクションゲーム「フリー・シティ」の世界を舞台に、プレイヤーたちに強盗されてばかりの銀行で窓口係を務める主人公の活躍を描く。全米での興収も良く、配給のディズニーは早くも続編の制作を決定したとか。ネット上でも「想像以上に面白かった!」「ゲーム好きとマーベル好きにおすすめ」「こんなに高揚したの久しぶり」など評価が高く、口コミによって動員を増やしそうだ。
9位には、公開3週目の山田洋次監督最新作『キネマの神様』がランクイン。沢田研二、菅田将暉、永野芽郁ら人気キャストが名を連ねるも、ネット上では「登場人物の誰にも共感できなかった」「演出や台詞回しが古くさく感じる」といった声が多く、「なかなかストーリーに入り込めない」という感想が目立った。
ドウェイン・ジョンソン主演の『ジャングル・クルーズ』も公開4週目を迎えたが、前週7位からギリギリ10位に踏みとどまった。北米での成績が良く、早くも続編の制作がウワサされているようだが、ネット上では「期待を裏切られてつまらなかった」「ディズニー映画ならば、何度も見たいと思えるような作品を作ってほしかった」など、ネガティブな感想も。続編が作られたとしても、日本でのヒットは難しいかもしれない。
【全国映画動員ランキングトップ10(8月14日~8月20日、興行通信社調べ)】
1位 ワイルド・スピード ジェットブレイク
2位 竜とそばかすの姫
3位 僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ワールド ヒーローズ ミッション
4位 映画クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園
5位 東京リベンジャーズ
6位 ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結
7位 妖怪大戦争 ガーディアンズ
8位 フリー・ガイ
9位 キネマの神様
10位 ジャングル・クルーズ