9月5日放送のニュースバラエティ『ワイドナショー』(フジテレビ系)で、ダウンタウンの松本人志が数年以内で引退すると宣言したことを受け、ネット上ではさまざまな意見が寄せられている。
この日、番組では放送倫理・番組向上機構(BPO)の青少年委員会が先月24日、「痛みを伴うことを笑いの対象とするバラエティ」を「審議対象とする」と公表したことを取り上げた。これについて、コメンテーターの松本は、年末恒例の『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで! 絶対に笑ってはいけない』シリーズ(日本テレビ系)を審議案件の筆頭かのように報じる一部ネットニュースに対し、「BPOさんはダウンタウンのこと何も言ってない。BPOとダウンタウンの“VS構造”を作ろうとする世の中に、ちょっと腹立つのよね」と反論した。
「同シリーズでは、“絶対に笑ってはいけない”状況下に置かれたレギュラー陣が、多数仕掛けられたトラップに対して笑ってしまうと、棒やムチで尻を叩かれるという罰ゲームが施行されます。そのため、痛みを受ける側の松本は『むしろ俺はBPO側だからね』『頑張れBPOって思ってます』とも語り、スタジオの笑いを誘っていました」(芸能ライター)
さらに、アシスタントMCの佐々木恭子アナから「気になりますか? こういう声が上がっているということ自体は……」と問われた松本は、「僕はね、本当にいいんですよ。数年で辞めるんで。いや、本当に本当に」と突如として自身の芸能界引退を宣言。夏季休暇のため収録を欠席した東野幸治に代わり、臨時でMCを務めていたロンドンブーツ1号2号・田村淳が驚いていると、松本は「数年で辞めるよ。辞めます辞めます」と強調し、「でも、このあと出てくる人(芸人やバラエティ番組関係者の後輩)たちのことを考えると、やっぱり選択肢は広いほうがいいのかなあ」と、BPOの審議入りの件に異論を唱えた。
松本といえば、2019年3月放送の『ワイドナショー』で、還暦を迎えたことを理由に年内で芸能界引退を発表した歌手・森昌子の話題に関連して、自身も「もちろん(引退を)考えるでしょ」「60歳ってやっぱり、俺もあと5年やから」と発言。「上岡龍太郎さん、(島田)紳助さん、60歳手前くらいで辞めてらっしゃるんで」「そう考えると、俺もそこまで長くないんじゃないかなと思いますよ」などと、引退をほのめかしていた。
「今月8日に58歳の誕生日を迎える松本ですが、ネット上では今回の発言に対し『松ちゃん辞めないで』『松ちゃんには生涯現役でいてほしい。引退なんて絶対イヤや』『松ちゃんが島田紳助みたいに突然テレビからいなくなったら、もうテレビ見ない』とショックを受ける人が相次ぐ一方、『浜ちゃんも松っちゃんも、解散と引退は必ずするっていうのは昔から言ってたから……』『前に“65歳で引退する”って言ってたから、あと7年は続けるのかな』と、理解を示す声もある。松本はこれまで、自身の引退についてたびたび言及してきたため、半ば諦めモードのファンも少なくないようです」(同)
ただ、ネット上では「結局、続けそう」「全く信じる気にならん」「また言ってる」と軽く受け流すような声も散見される。
「松本は1994年に200万部を超えるベストセラーとなった著書『遺書』(朝日新聞社)のあとがきで、『ぼくのピークといわれれば、わからないですけどね、まあいって四十じゃないですか。そのあと、俳優だとか司会だとか、とにかく形態を変えてまで芸能界に残りたくないですからね』などとつづっていました。同書ではこのほかにも、自身の結婚について“ありえない”と断言しつつ、後に元タレントと結婚して娘をもうけたり、『映画は撮りません』と宣言しながらも2007年から13年の間に4本の作品で映画監督を務めています。こういった前例があるだけに、今回の引退宣言を『松ちゃんは嘘ばっかりだから』と取り合わない人も少なくないようです」(同)
自身が監督・脚本を務めた映画『R100』(13年)のプロモーション中の雑誌インタビューでは、「(芸能界を)辞めてもいいんですけど、辞められない」「気がついたら吉本(興業)にメリーゴーランドに乗せられて、グルグル回ってる」と嘆いていた松本。11年8月に突如引退した紳助のように、芸能界を強引に退くにはなかなか難しい立場にあるのかもしれない。