現地時間9月12日に、交際5年になるダンサーのサム・アスガリとの婚約を発表した、歌手のブリトニー・スピアーズ。22日には彼女の弁護士が、2人が婚前契約書を作成することに合意していると明らかにした。
娘の成年後見人として資産を管理してきた父親ジェイミー・スピアーズが率先して婚前契約の準備を進めているという情報も流れているが、1日も早く縁を切りたいブリトニーは、父親が婚前契約に関わることを拒否。裁判所に「今すぐに、父を成年後見人制度から外してほしい」と追加書類を提出した。
ブリトニーは2004年に、元夫ケヴィン・フェダーラインと結婚した際にも婚前契約を結んでいたが、内容が甘かったため、離婚後は多額の配偶者手当や養育費を支払う羽目に。その上、2人の息子たちは主にケヴィンが育てるという、ブリトニーとしては不本意な判定が下っている。
そんなこともあり、サムとの婚約発表投稿のコメント欄には、祝福の言葉と共に「専門的知識のある弁護士を雇い、しっかり資産を守れるような婚前契約をすべき」「これ以上搾取されないようにしないと」などのアドバイスが多く書き込まれた。
婚前契約に関してブリトニーはノーコメントだったが、婚約者サムは自身のインスタグラムに、「婚前契約について心配してくれているみんなに感謝。鉄壁の婚前契約を結ぶからね。彼女にフラれても、愛車のジープとシューズコレクションを守るために」と投稿。冗談混じりに婚前契約を結ぶことを明かした。
一方で、「適切な時期が来たら成年後見人から退く」と表明している父親ジェイミーが、ブリトニーとサムの婚前契約作成に向けて専門の弁護士を探していると報道された。ブリトニーは、「成年後見人をやめるのと引き換えに、裁判の費用など200万ドル(約2億2,000万円)支払え」と主張する父親とは早急に縁を切りたいと思っており、婚前契約にも一切関わってほしくないと追加書類を提出したのだという。
彼女の人生は今、大きなターニングポイントを迎えているといえるが、このタイミングで動画ストリーミングサービスの「Netflix」がブリトニーの成年後見人制度にまつわる新作ドキュメンタリーの配信を発表。6月にブリトニー自身が初めて法廷で証言した内容を交えながら、彼女を13年間苦しめてきた成年後見人制度をめぐる問題や闇を暴くという内容だが、ブリトニー自身は、これにはうんざりしているとのこと。
米エンタメサイト「Page Six」は情報筋の話として、「(ブリトニーは)承認も関与もしていない、無許可で制作されたドキュメンタリー。いつものパターンだ」と伝えた。
今回のドキュメンタリーを手がけた映画製作者エリン・リー・カーは、米紙「ロサンゼルス・タイムズ」のインタビューで、「ブリトニーには何度も繰り返し連絡した。ドキュメンタリーに協力してもらいたいと強く願っていたから」「手紙も送った。読んだという確証も得ているが……」と、アプローチはしたがブリトニーからのコンタクトはなかったため、彼女の関与なしで制作したと説明している。
成年後見制度やメディアからのバッシングなど、ブリトニーが置かれている状況がいかに異常なものかを世間に広く知らせたのは、2月に米FXで放送(米Huluで配信)されたドキュメンタリー番組『Framing Britney Spears』。しかし、ブリトニー自身は「見るのがつらい」と感じ、一部は見たものの、当時の悲惨な記憶が蘇って感情的になってしまったと伝えられている。
新作ドキュメンタリーは、ブリトニーに配慮し、彼女にとってトラウマとなっている2008年の精神科病棟への措置入院に関する映像や画像は利用しないとのこと。あくまでブリトニーの味方という姿勢だが、ブリトニーとしては「成年後見人制度については自分で語りたい」と思っている可能性もあるだろう。
注目が高まっている新作ドキュメンタリーは、『Britney vs Spears』というタイトルで9月28日に配信開始。翌29日には、成年後見人をめぐる審理が行われる予定となっている。