この春、我が子が小学校に入学! と同時に、うわさでいろいろ見聞きしていた「PTA」が、ついに現実のものに。「PTAは任意なんでしょ? 加入しなければいいのに」と思っていたけど、子どもの学校は「加入率100%」……!? 早くも謎ルールに面食らった母がつづる「PTAには入りません、って言えない!?」。
緊急事態宣言下でも夕方パトロールやります
夏休みが終わり、我が子の通う小学校も授業が再開された。相変わらずのコロナ禍、そして緊急事態宣言対象地域とあって、感染が不安な家庭はタブレット端末によるオンラインでの授業参加も認められることに。一方で、学童クラブからは、可能な限りは利用を控えるようにとの通達があった。
そんな中、PTAでも少しばかり動きがあった。まず、校外委員が平日夕方に行うパトロール。緊急事態宣言中はやらないものだとばかり思っていたら、まさかの決行! 学校が休校になっていないから……? 確かに外はそれなりに人の行き来があり、大半の家庭はオンライン授業よりも登校して授業を受けることを選択しているようだし、学童も低学年を中心に利用者は少なくない印象だが。
そうはいっても緊急事態宣言で外出自粛を要請されている中、「パトロールは決行します」となるのは、ちぐはぐな対応という印象だ。記録によれば、2回目の宣言中だった今年2~3月は中止だったん。一体どういう流れで決行しようと判断されたのだろうか……。
ようやく伝えられた「お得な情報」
また先日はPTA本部から、来年度本部役員選出についてのお便りおよびアンケート用紙が配布された。
お便りでは、本部役員の仕事内容について簡単に説明がされ、さらにここにきてようやく、本部役員を引き受けるメリットも紹介されているではないか。主なメリットは、普段の学校の様子が見られること、行事は役員席から見られること、友達が増えること、そして、本部役員は「家庭につき1回やればクリア」であること。
前回の記事で触れたが、我が子が通う小学校のPTAは、一般の委員が「任期1年・子ども1人につき1回」なのに対して、役員は「任期2年・1家庭につき1回」。子どもが3人以上いる家庭なら、任期1年の委員を子どもの人数分引き受ける(3人なら1年×3回、4人なら1年×4回)よりも、役員を引き受けたほうが2年だけで済みますよ、ということだが、どういうわけか、入学時点で「お得な情報」は知らされず、委員になり役員と話す機会があったことで偶然知ったのだ。
とはいえ、そういうことはPTAに加入する前の段階(自動加入も問題ではあるが)、せめて各クラスの委員決めが実施される前に告知するのが、フェアではないのか。たとえば子どもが3人いる家庭で、今年第1子が入学してPTA委員になったとして、今になって「役員なら2年で済む」と判明すれば、「先に言えよ!」となるだろう。
それにしても、仕事内容を読む限り、本部役員は結構忙しそうだ。会長、副会長、会計、書記などそれぞれの役職にあてがわれている仕事に加え、学校行事のお手伝い、役員会や定例会や地域の○○会など「各種集まり」への出席など、役職にかかわらず義務付けられている仕事もそれなりにあるようだ。仕事量や学校に来る頻度についての記載はないが、ひとり親や共働きの家庭が立候補するには、ハードルが高いように思える。メリット「も」あるとはいえ、ただ働きだし。
平日夜や土日に行われる地域の会議は男性役員が出席するとのことだが、それをあえて書くのはなぜなのか。確かに「父親」が参加するのは全然あることで、いまどき普通だろう。母親への配慮として書かれているのかもしれないが、平日夜や土日は「母親が子どもを見る」のが前提という匂いがしなくもない……。
役員選出のアンケート用紙には、来年度本部役員に立候補をする・しないの意思確認のほか、役員に「適任」と思われる知人がいた場合にその人の名前を記入する欄があった。いわゆる「推薦」だ。自分の名前を勝手に記入されて喜ぶ人はあまりいないだろうし、むしろ、「嫌がらせ」になりそうな気もするが……。
ちなみにアンケートの提出ルートは、保護者→子ども→担任→PTA本部。知人の名前を書いたとして、子どもから担任の手に渡るまでの間に、ほかの子どもの目に留まってしまう懸念が……というのは考えすぎだろうか。来年度役員はどのようにして決定するのだろうか。