先週、90歳という高齢で宇宙旅行を満喫し、「宇宙に行った最高齢の人物」となったウィリアム・シャトナー。55年前に放送開始されたテレビドラマ『スタートレック:オリジナルシリーズ』(邦題『宇宙大戦争』)のカーク船長として知られる彼が実際に宇宙に行った映像は世界中で大きな話題になったが、この感動的な体験をめぐって、同シリーズでスールー役を演じた日系俳優ジョージ・タケイ(84)とのディス合戦が勃発。半世紀以上前から犬猿の仲でディスり合っている2人に、ネット上では「元気そうでなにより」という声が上がっている。
ウィリアムは、現地時間10月13日、アマゾン創業者ジェフ・ベゾスが設立したブルーオリジンが所有する民間宇宙船「ニュー・シェパード」号で、約10分間の宇宙旅行を体験。一緒に同乗した若者たちは船内をくるくる回りながら無重力を楽しんでいたが、高齢のウィリアムはずっと窓にしがみつき、感動しているかのように地球を見入っていた。帰還後も、シャンパンをかけ合いながら喜ぶほかの搭乗者を横目に、「世界中の人々がこれを見るべきだ」と熱弁し、歴史的宇宙旅行の余韻をかみしめていた。
しかし、ウィリアムと半世紀以上も犬猿の仲であるジョージは、90歳で宇宙旅行した彼のことを「ただのモルモット。それも90歳のね」と皮肉たっぷりに表現。
同日の夜に開催されたブロードウェイミュージカル『Thoughts of a Colored Man』のオープニングイベントに出席した際、メディアの取材に対して、「すでにほかの人たちが行っている場所に行っただけのことでしょう?」と、大したことじゃないと言わんばかりにコメント。「(宇宙で)彼の老体に何が起きたのかを調べるのが重要」「90歳の人間の体が、どれだけ消耗するかのサンプルになるわけだよ。あまりいい状態のサンプルではないけどね。」と盛大にディスった。
このジョージのディス発言を受け、ウィリアムはすぐにTwitterで反撃。「ジョージを憎まないでやってくれ。彼がメディアの注目を浴びるのは、オレの悪口を話す時だけなんだ。50年以上前に、オレがゴールデンタイムの放送で彼が出ているシーンを30秒削ったと主張し続けている男なんだ。お返しとして、彼のヘイト発言を世界中の人たちに見てもらおうじゃないか」と嫌みたっぷりなツイートを投稿した。
2人の仲がこじれた理由だが、ジョージいわく、『スタートレック』シリーズの撮影現場でウィリアムに無視されたり、自分が演じるシーンを削除するように手を回されたりと、嫌がらせを受けたとのこと。そのため、「ウィリアムは実に自己中心的な男」と嫌い続けている。
同シリーズでレナード・ニモイが演じたミスター・スポックの人気が高く、彼がたくさんのファンレターをもらったことで、主演のウィリアムが精神的に不安定になっていたと暴露したり、『スタートレック2』撮影中にスタジオで火事が発生した際、ウィリアムがマスコミの前で消火作業しながら、あたかも自分が消火したと言わんばかりにヒーローぶっていたと暴露し、「自己顕示欲が強い男」と発言。いつまでたっても腹の虫が治らないのか、昔話をするとウィリアムをディスる傾向にある。
一方のウィリアムも、08年にジョージの結婚式に招待されなかった際、「残念だけど、(ほかのキャストを招いて自分を招かないのは)おかしい。精神病だと思う。昔からオレの悪口ばかり言ってるし」とディス。そんなことから、いまさら2人が和解することはないだろうとファンはあきらめており、むしろ「高齢なのに健康で切れ味鋭い悪口を言い合う2人にはリスペクトしかない!」と称賛の声まで上がっている。
ちなみに怖いものなしのウィリアムは、英国王室ウィリアム王子の「宇宙観光よりも地球の救済に時間とお金を投じるべきでは」という発言にも、「わかってないなぁ」と反論。宇宙旅行からの帰還後はTwitterを頻繁に更新しており、次にどんな発言が飛び出すのかが注目されている。