• 日. 12月 22nd, 2024

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皇室の“歴史的”な危機を呼んだ、眞子さま数々の言動…… かつてない国民の批判と憎悪の中で人気回復のチャンスは?

「皇族はスーパースター」と語る歴史エッセイストの堀江宏樹さんに、歴史に眠る破天荒な「皇族」エピソードを教えてもらいます!

――これまで「アウト皇室史」として連載を続けてきましたが、それら過去の話を超えるほどのアウトな記録が自分の目の前で、リアルタイムで更新されていくとは思いませんでした。

堀江宏樹氏(以下堀江) 眞子さまが、ご自身を国民からの”誹謗中傷”によって、複雑性PTSDになったと公表した時に、きつい表現ですが「これは終わった」と感じてしまいました。

 小室家のさまざまな“疑惑”報道を、 “誹謗中傷”と言い切れるだけの弁明は、国民には一切行われていませんから。たしかに、小室佳代さんが渡米前の圭さんに避妊具を手渡した、とか誰がそれを見たの(笑)、的な報道も中にはありましたけど。宮内庁も眞子さまのお望みであろうが、どうして「公表は最悪の結果しか招かない」とお諌めしなかったのか……。残念です。

 しかし、その病名公表の文書を読んでいると、見えてくるものが私にはありました。かつての雅子さまがそうであったように、眞子さまは、日々を重圧の中で暮らす皇族としての活動に限界を感じておられたのでは? 女性皇族が穏便に、皇族としての責務から逃れるには結婚という道しかありません。だからあれだけ結婚にこだわったし、皇室の伝統などほとんど知らなければ、配慮もない小室さんだからこそ良かったと言えるのかもしれません。しかし、確実にそれは醜聞の渦に引き込まれる誤った選択でした。

――眞子さまと小室さんへの風当たりが強くなったきっかけは、小室さんの母・佳代さんの金銭問題でした。

堀江 小室圭さんの自死を遂げた父親、祖父母などの件は百歩譲って置いておいても、小室家が過去に婚約者だった男性から援助してもらった400万円を、彼から「やはり返して」と言われたにもかかわらず、返金しなかった。先方が主張する「佳代さん本人と話し合いがしたい」という要求も理由をつけて応えなかった。しかも、問題行動だらけの母親を小室さんは全面擁護するだけ。国民としては、まったく納得できない。だから問題は日々、炎上どころか大噴火しているのです。

――本当に金銭問題を解決しようとしている人の態度ではない、と?

堀江 はい。2021年4月に小室さんが突如公表した“金銭問題の説明文書”を初めてちゃんと読みましたが、専門職に就こうとしている29歳の男性に求めたいレベルとはいえませんね。平均的な能力の大学生が頑張って書いた、あまり出来がよくないレポートという印象しか私にはありませんでした。

本当に弁護士として仕事できるのでしょうか。ニューヨークの弁護士事務所では先輩のアシスタントとして、さまざまなレポートを作成しなければならないのに……。

――辛辣ですねぇ……。たしかに「0点」と評する識者も当時はたくさんいましたが。

堀江 小室さんの主張を私なりに要約すると、「先方(=元婚約者男性)が『男に二言はない!』と言って援助したお金なのに、返金を求めてきたので私たちは困っている」「交渉したいけれど、私たちの求める交渉の条件を先方が呑まないので、交渉は進まず困っている」の2点だと思います。

――先方の元婚約者の男性は、その場の空気に呑まれやすい方なんでしょうね。その場では言ったことが、後になって「やっぱり……」となりやすいのかもしれません。

堀江 しかし、その発言がコロコロ変わる人が唯一、ほぼ一貫して言い続けていることが「佳代さんと直接交渉をしたい」なのです。それなのに、さまざまな理由をつけながら、絶対に交渉のテーブルには座らない佳代さん。そして小室さんも母親の態度を諌めるどころか、完全に肯定してしまっている。

 そんな小室さん一家の態度は、少なくとも一般的なモラルからは逸脱してしまっていると思います。

――その一方、眞子さまは全面的に小室家を支持していると公表しておられますよね。

堀江 あれ以降、眞子さまにも批判の矛先が公然と向かうことになりました。眞子さまは今上陛下の姪です。“正しさ”を体現すべき皇族の中心的存在にもかかわらず、眞子さまは小室さんと結婚したいという自分の欲求を叶えるためなら、不都合な真実に目をつむってしまっている……そう国民には見えてしまうのですよね。

 ほかにも小室家のモラルを逸脱した行為の報告など、実に“いかがわしい”情報が今も毎週のように報道されつづけています。

 小室佳代さんの数々の不正受給疑惑……さらに最近は”健康上の理由”で勤務先のケーキ屋を長期欠勤し、そこからのお手当をもらいながら、別の仕事をしていた疑惑とか。いくら批判されたところで、生活態度がまったく変わらないのはある意味、すごいですね。

――今年の9月30日には、小室佳代さんの代理人の弁護士・上芝氏が元婚約者との金銭トラブルについて、「母親はなんとか対応しようと決意して試みました。しかし、心身の著しい不調があり、残念ながら対応」できていないまま、と「女性自身」(光文社)の取材に回答しています。

堀江 その「母親」って呼び方、違和感ありますよね。それはともかく、眞子さまは、こういうことを平然と行う人たちを諌めるどころか、全面的に肯定しておられ、嘆かわしい限りです。「事情があっても、たくましく生き抜こうとしている方たち」と脳内変換なさったのでしょうか。

 一方で、小室家から結局なんの説明も、また弁明もなかったことへの国民の不満、眞子さまご本人がそれを黙認どころか、小室さんたちの背中を押していたので国民の不満は強まるばかり……。

――これほどまでに皇族に対する国民全体の批判が強まったのは見たことがありません。

堀江 まさに歴史的なことだと思います。かなりの危機ですよ。革命前夜といってもよいくらい、荒んだ空気が流れています。

 眞子さまが、いくら「私的なご参拝」とはいえ、通称”十二単”ではない、洋装で宮中三殿参拝を行った件は、世間ではそこまで注目を浴びていないようですが、とても残念でした。眞子さまのドレスは、御陵などへの参拝で着ておられるデザインのものであろうとは思われますが、宮中三殿への参拝にはさらに格式の高い衣服が“ドレスコード”として必要で、それが“十二単”なのです。公式参拝ではないのだから、ドレスでいいでしょう? という人間側の理屈は神様の前では通りません。

――「宮中三殿」については、この連載の中でも何度か登場しましたね。

堀江 天皇家の祖神とされる天照大神や、歴代天皇の御霊が祀られている神聖な場所です。かつて詳しくお話しましたが、祭祀をめぐって昭和天皇、皇后両陛下の間に対立があったり、その中で“魔女”と呼ばれ、罷免される女官の存在もありました。

 それくらいの重要な場所を、いくら非公式とはいえ、皇族として参拝するのであれば、形で示してほしかったです。形にこそ、その人の心が表れるとする世界ですから。

 昭和天皇、皇后両陛下だけでなく、上皇さま、上皇后さまも熱心に祭祀に取り組んでこられました。その背中を孫として、眞子さまは約30年間もご覧になっていたのに、と残念に思えてなりません。民間では、いくら歴史や伝統を持つ家でも、以前のような規模での祭祀を行えているお家は少ないと思います。せめて皇族がたには……という思いが私の中にはありますね。

――国民の批判は、皇嗣殿下となられた秋篠宮さまにも向かっています。今後の皇室内のバランスにも影響が出そうですが。

堀江 すさまじい憎悪が秋篠宮家に集中していますよね。結局、眞子さまと小室さんの再会場面に秋篠宮両殿下が、短時間にせよ同席なさったことが、婿として認めた行為と報道され、これまた批判を浴びました。

 ご対応が甘かったなどと批判されている秋篠宮さまにも、ああいうふうにしか振る舞えなかった苦しさは感じられます。あえて言わせていただくと、宮さまのご対応にも致命的なところがあった、と。

 ご発言を私なりに要約するならば「結婚を許す。しかし、疑惑を説明して」ではなく「疑惑解明ができないかぎり、結婚は認められません」と仰るべきでした。実は、同じ意味なのですが、まったく印象が違いますから。

 ただ、小室さんや佳代さんの問題だらけに見える生き方について、より高く、強い立場の秋篠宮さまが「結婚など認めない」と公言するのは、皆に公平であるべき皇族の理想とは異なってしまうのです。秋篠宮さまの「公」を重んじたご対応が、逆に仇となってしまったと思われ、残念です。

――眞子さまを送り出される皇室の方々のご姿勢は?

堀江 私はむしろ感銘を受けています。当初はなんの儀式もご挨拶もなく、眞子さまは旅立たれる予定だったと聞いていますが、10月2日には、眞子さまが天皇皇后両陛下、上皇上皇后両陛下にお別れのご挨拶をなさる予定との発表があり、その中に「皆様が眞子様のお幸せを願っていらっしゃる」という部分が含まれていました。

 たとえ皇室に未曾有の危機をもたらした身内であっても、その方を批判したり、批判をほのめかすようなことはなさらず、ただその方の幸福を祈るだけ。これは余人にはなかなかできることでありません。

――しかし、それもすべて小室さんは不在なのですよね……。

堀江 まぁ……それは当然といわざるをえません。ただ、問題のある家庭の出身者が、ずっと日陰にいなければならない法はありません。お母様の金銭問題については、小室圭さんご本人のせいではないわけですから。

 しかし、現在の佳代さんの態度を問題と思っていないような小室さんの振る舞いは、佳代さんだけでなく、小室圭さん自身の人間としての品格にも問題があると感じさせてしまっています。

――小室さんのような方は、やはり眞子さまにはふさわしくないという印象は消えないでしょうか?

堀江 勤務先のウェブサイトに経歴を粉飾して掲載したともいわれているようですが、それが本当であれば、見栄っ張りなところは、正直ふさわしくありません。それ以外の件では、ふさわしくないとは一概に言えない部分もあります。

 皇室(王室)と一般国民の結婚は、象徴的な事例となりうるのです。たとえば、戦後しばらくして、上皇さまが、皇族・華族の出身ではなかった正田美智子さん(現・上皇后さま)とご結婚なさったことは、ある意味ではスキャンダルでしたが、戦後の新しい皇室像をアピールするには最高だったと思います。

 近年の話ですが、恵まれない境遇にいた方とノルウェー王室の王太子が結婚、王室メンバーも彼女を迎え入れました。王室の度量の深さが世に示され、その人気が爆上げされたこともあったのですよ。

堀江 2000年頃の話で、ノルウェー王国の将来の国王とされる王太子のホーコン殿下が、麻薬中毒で服役中の男との間に生まれた子持ちのシングルマザー、本人も麻薬中毒の過去があり、うわさによると“ヤクの売人”ですらあったメッテ=マリットさんという女性と結ばれた “事件”です。

――メッテ=マリットさん、なかなか大変なご経歴ですね……。

堀江 メッテ=マリットさんは、記者会見で涙ながらに過去の嘆かわしい生活について認め、しかし悔いあらためて今後は生きると発言なさって、その勇気ある態度にノルウェー国民は感動し、彼女の支持も高まりました。小室さんと眞子さまも、もし名誉挽回できるとするなら、次の記者会見が最後のチャンスとなるでしょう。

――挽回の可能性は?

堀江 残念ながら、低いです。眞子さまは国民からの声を「誹謗中傷」とお考えのようで、“対話”をなさるご意思はおありにないようです。小室さんも、「借金を踏み倒すような人間として見られたくない」「切実に名誉の問題」などと語る一方、解決につながる具体的な努力はほとんどできませんでした。

 10月21日、26日に予定されている眞子さまとの結婚報告の会見で、小室さんが記者の質問に答える時間を設けるらしいというニュースを読みました。しかし実現したところで、プライドが人一倍高い彼が、公の場で自分の不名誉になるようなことを一言でも話すとは思えません。

――今後、皇室が人気を回復するにはどんな策が考えられますか?

堀江 天皇陛下になるべく近い位置にいる皇族の方が、なにか目覚ましい功績をあげられるとか。終戦後の人気低迷を、上皇様と上皇后様、そして”おスタちゃん”こと島津貴子さんの2連続ロイヤルウェディングのような結婚イベントが成功すれば……。約70年前の第二次世界大戦の敗北と、それによる皇室人気の低迷さえV字回復しましたからね。

――しかし、結婚は諸刃の剣。眞子さまのような爆下がりのケースもあるので、大分リスキーです。

堀江 そもそも皇族がご公務以外の活動に注力することは難しいですし、政治活動も禁止されているので。佳子さまが突如アイドルグループに加入、人気と実力でセンターを勝ち取るとかそれくらいのとんでもないことをしない限り、元には決して戻らないでしょうねぇ……まぁ、これは半分冗談ですが、異次元な方向から攻めないと難しいというたとえです。

――次回は、眞子さま・秋篠宮家バッシングの根底を考えます。10月24日公開

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