小栗旬主演のTBS系「日曜劇場」枠ドラマ『日本沈没―希望のひと―』の第2話が、10月17日に放送された。世帯平均視聴率は15.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で、初回の15.8%とほぼ同じ数字を記録して好調を維持。そんな中、ネット上では「ドラマと現実がリンクしすぎ」と驚きの声が続出した。
同作は、1973年に発表された小松左京のSF小説『日本沈没』(光文社文庫)を現代の設定に合わせて実写化。第1話のラストでは、政府が推し進める地下エネルギー発掘システム「COMS<コムス>」によって、“関東が沈没する”と主張する風変わりな地震学者・田所雄介(香川照之)の予言通り、伊豆沖にある日之島が沈没してしまう衝撃の展開が起こった。
続く第2話では、環境省の官僚で、COMSの取りまとめを行った「日本未来推進会議」の一員・天海啓示(小栗)が対策を行うべきだと主張するも、政府に協力する物理学者・世良徹(國村隼)は沈没の可能性を否定し、真っ向から意見がぶつかることに。そんな中、天海はある企業との癒着疑惑が週刊誌で報じられ、謹慎させられてしまう……という内容だった。
「なお、第2話も田所が“1年以内に関東沈没が始まる”と予言する、衝撃のラストを迎えました。ネット上では『スケールが大きくて面白い!』『原作あるのに、全然先が予測できない。さすが日曜劇場』などと絶賛する声もありますが、『現実とリンクしすぎてて、見るのがしんどくなってきた』『本当に日本が沈没しそうで不安になってきた』といった、恐怖感を覚える視聴者も多い」(芸能ライター)
というのも、8月13日に海底火山・福徳岡ノ場で大規模な噴火が発生、翌日の14日にも西ノ島が約1年ぶりに噴火するなど、今年は小笠原諸島で火山活動が活発化。さらに、10月7日には関東地区で最大震度5強の地震が観測されており、まるで『日本沈没』が現実になっているかのような事態が多発しているのだ。
「もともと、日本がパニックに陥るような内容のドラマをコロナ禍で放送することに対して、ネット上には『今はこういう暗いドラマは見たくない』『このご時世に放送するものか?』といった、否定的な声も少なくなかったんです。現実とドラマがリンクすると臨場感が出る一方で、視聴者はより一層、不安や恐怖を覚えてしまうかもしれません」(同)
なお、本作で地震学の監修を務める地震学者・山岡耕春氏は、TBSの取材に対して「日本が沈没することはあり得ない」と断言している。しかし、実際には起こり得ないことだとわかっていても、不安を感じて視聴をやめる人はゼロではないだろう。次回以降の視聴率に影響が出なければよいのだが……。