連載企画「30代女子の「煩悩部屋」ビフォー・アフター」の新シーズンが始まりました。今回は、汚部屋あらため「汚家(おうち)」をまるごと片付けます! クライアントは板橋区・3SLDKの一軒家に家族4人で暮らす兼業主婦のKさん(37歳)です。
お悩み:「キッチンでよく使うモノを入れる場所がない」板橋区・Kさん(37歳/会社員役職)
汚家まるごと変身企画“23回目”は、「食器棚の収納法or食器棚の使い方」について。今回は、「キッチンでよく使うモノを入れる場所がない」というお悩みです。
生活スタイルが変わった今、キッチンのモノが増えていませんか? この1年で、「キッチンを使う時間が増えた」という家が多いと思います。Kさん宅も、お菓子作り、手間のかかる料理、キャンプの下準備などに使うモノが増えたそう。また、離乳食グッズも増えて「収納力が足りない」と悩んでいました。
断捨離をしても「収納不足」が解消されないなら、食器棚(キッチンボード)を見直しましょう。一番使うモノを最優先に入れ替えた「見直し例」を紹介します。
[ポイント]一番大きな収納棚をぜんぶ見直しましょう!
キッチンが使いにくい、収納が足りないと思ったら収納棚を「見直すサイン」です。写真上のキッチンボードは、シンク裏にあります。オーブンもあるので「よく使うモノ」を収納すれば、一気に家事の効率がアップします。
では、この(1)〜(3)のゾーンに「よく使うモノ」だけを収納し直していきましょう。実例Before→Afterです。
[1.Before]食器棚の上(1)のゾーン
食器棚の上(1)のゾーンには、使ってない炊飯器、空箱が置いてありました。家電の空箱は転売するとき用に保管しがちですが、不要です。それでも「売る」と判断したなら、箱をたたんでほかの場所へ保管しましょう。
[1.After]よく使う「お菓子作りグッズ」を収納
扉のない高い場所への収納は、落下しても壊れない「軽いモノ」が◎。折りたたみの脚立を用意して、片手で取り出せる重さとサイズの箱に「お菓子作りグッズ」を用意。ワンステップ登って、片手で出し入れできます。
[ポイント]100均の紙箱は、透明テープで「補強」を!
使用した紙箱は、ワッツの「ストレージボックス」のA4サイズ。100均の紙箱は「厚みがない」ので、角や底面を透明のガムテープで補強します。とくに、上段に設置する場合は破れやすいので必須です。
食器棚の左側(2)のゾーンです。食器を収納ケースにまとめると、出し入れが面倒になりほぼ使わなくなります(前回の記事参照)。一見すると、空間をフル活用した収納に見えますが、デッドスペース(▲写真参照)が多くなります。
[2.After]取っ手付きケースをやめて離乳食グッズを
出し入れがしやすい、3段目の棚に「離乳食グッズ」を用意。子どもの成長に合わせて、入れ替えやすい棚に変えました。上の棚には大皿を。以前は取り出しにくかったグラタン皿も、すぐ使えるようになりました。
Beforeにあった、カップ類は「引き出し収納」へ移動。かさばる「収納ケース」をなくして、使用頻度の高い棚へと変わりました。
[ポイント.1]取っ手付き収納ケースは、隙間だらけ
かさばる「取っ手付き収納ケース」の中身です。デッドスペースが多いので、食器棚の「収納力」が減ります。取っ手の凸凹で奥行きが狭くなり、箱の中身も隙間だらけです。
収納が少ないキッチンで「取っ手付き収納ケース」を使う場合は、高さのあるグラスのみ。保管したい食器のみ、少なく使います。
[ポイント.2]空間をフル活用できる「収納ケース」の選び方
食器棚で収納ケースを使う場合、「透明のケース」「中身の半分見えるケース」「寸胴型のデザイン」「高さ10cm以内」がおすすめです。吊戸棚やクローゼットなら「保管用の収納ケース」なので見えなくてもOKですが、食器棚は「よく使うモノ」だけを「見える」ように収めます。
また、収納するモノは「軽いモノ」だけが◎。手前に引き出すだけで、サッと取り出せるモノを入れます。
食器棚の右側(3)のゾーンです。左側と同じ「取っ手付き収納ケース」を揃えて、食材コーナーにしていました。粉モノの調味料や乾麺などが入っていたため、中身が散らばり粉状に……。賞味期限切れも多く、在庫の管理もわかりにくい「NG収納」でした。
[3.After]食材コーナーから来客用カップ置き場へ
1段目は、来客用コーナーに。使用頻度が低いため「取っ手付き収納ケース」をそのまま使いました。2段目は、3人分の来客用と紙皿です。よく来る人数、よく使う種類だけ出しておきます。3段目は、使い捨ての「牛乳パックまな板」と「食品容器」です。便利な「フリースペース」として活用します。
[ポイント]この先、モノが増えたら「来客用」を手放す
今回は、保管用の来客用グラスを4ボックス分だけ残しました。見直し後も使わなかったら、処分または保管場所の移動がおすすめです。そうすれば、1段分「収納力」が増えます。
Kさんだけでなく、「来客用グラス」で収納空間が圧迫されている方はいませんか? おもてなしドリンクの種類も、コーヒー、日本茶、紅茶、ワイン、日本酒、ビールと多すぎませんか? キッチンの広さ、来客の訪問頻度、保管場所などを見直して「よく使うモノ」を優先に収納しましょう。
最後に、食器棚・キッチンボード全体のBefore→After写真を比較してみましょう。
生活スタイルが変わって、モノが増えたKさん宅のキッチン。水切りラックまわりも、使い捨て容器でいっぱいです。
[まとめAfter]家事効率がアップ!
収納ケース、来客用食器、使わないモノなどを減らして「よく使うモノだけ」を、食器棚に収めることができました。水回りからの動線も良く、家事効率が上がったとKさん。すごくラクに快適になったと喜んでくれました。
散らかる原因は「食器棚の使い方」です。使いにくさを感じたら、収納棚の中身を片付けましょう!