10月27日放送の『林修のニッポンドリル』(フジテレビ系)にて、「銀座コージーコーナー売上番付」企画が行われる。
年間売り上げが200億円を超える銀座コージーコーナーは、ショッピングセンターの中や駅前に店を構え、安くておいしいスイーツが気軽に購入できるのも魅力。しかし、商品の種類が非常に豊富なため、何を買おうか迷ってしまう人も多いのでは。
そこで、以前『ジョブチューン ~アノ職業のヒミツぶっちゃけます!』(TBS系)にて紹介された「従業員イチ押しTOP10」を、カロリーや栄養面から比較した記事を再掲。『林修のニッポンドリル』の売上番付と合わせて、ぜひ商品選びの参考にしてほしい。
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「おいしいごはんが食べたい、でも自炊するのはめんどくさい!」そんなズボラ女子の救世主といえば、コンビニ・ファミレス・ファストフード! 毎日の食事をおいしく楽チンにするため、“お酒とおつまみ大好き”管理栄養士・川村郁子先生に、さまざまなテーマに合わせた「おすすめメニュー」を聞いちゃいます。
『ジョブチューン』銀座コージーコーナー“TOP10”を管理栄養士がジャッジ!
5月22日放送のバラエティ番組『ジョブチューン ~アノ職業のヒミツぶっちゃけます!』(TBS系)にて、洋菓子メーカー「銀座コージーコーナー」が紹介されました。「従業員イチ押しTOP10」の商品を一流スイーツ職人4人が実際に食べて、味を評価する内容でしたが、「おいしさ」の感じ方は人によって大きく違うもの。
そこで今回は、管理栄養士の川村先生に、番組で紹介された「従業員イチ押しTOP10」を栄養面から比較してもらい、カロリーなどを考慮した「おすすめメニュー」を3つ選んでもらいました!
――まずは、今回の「従業員イチ押しTOP10」について、管理栄養士の視点でコメントをお願いします。
第1位「エクレア(モカ)」(129円、税込/以下同)
川村郁子先生(以下、川村) エクレアは軽いシュー皮の中に、カスタードクリームが入っています。この組み合わせはバターの使用量が控えめで、1個当たりのサイズも小さいので、カロリーは低くなります。
第2位「渋栗のモンブラン」(561円)
川村 モンブランはクリームや砂糖が使われているので、その分、脂質などが多くなり、カロリーも高くなります。一方、栗に含まれる食物繊維やビタミンB1などの栄養素が摂れるのは、うれしいポイント。
第3位「瀬戸内レモンのパイ」(518円)
川村 レモンの風味がさわやかなケーキですね。レモンチーズカスタードとレモンクリームを重ねているそうですが、クリームチーズや生クリームは脂質が多いので、さわやかな味わいに対して、カロリーは高め。
第4位「スイートポテト(紅あずま)」(129円)
川村 紅あずまを使用し、生クリームを入れて焼き上げているので、主な栄養成分はさつまいもの栄養素と、生クリームの脂質などでしょう。こちらもモンブラン同様、さつまいもに含まれている食物繊維やカリウムなどが補えます。
第5位「生クリームシュー」(162円)
川村 シュー生地の中にマスカルポーネ入りの生クリームが入っている、濃厚で豊かなコクのあるシュークリーム。生クリームやマスカルポーネには脂質が多く含まれていますが、シュー生地はタルトやスポンジと比べるとバターは控えめなので、カロリーも抑えられます。
第6位「ガトーショコラ」(453円)
川村 ココアスポンジとココアムース、洋酒シロップが入っている一品。チョコレート自体のカロリーが高く、生クリームやスポンジが合わさって、総合的にカロリーが上がるのは気になるポイント。
第7位「ミルクレープ」(432円)
川村 クレープ生地にマスカルポーネ入りのクリームを重ねたミルクレープは、モチモチとした生地と、クリームのコクを楽しめます。ただし、クリームの使用量が多いので、その分カロリーは高くなります。
第8位「清見オレンジショート」(518円)
川村 オレンジゼリー入りクリームにオレンジ風味のスポンジを合わせた、とてもフルーティーなケーキです。ビタミンやカリウムなど、オレンジの栄養素が摂れるのが魅力。
第9位「苺のタルト」(626円)
川村 タルト生地にカスタードクリーム、イチゴを重ねた鮮やかな一品。タルト生地はバターがふんだんに使用されているため、その分、脂質などは高くなりますが、ビタミンCを含むイチゴがたっぷり味わえるのはうれしいですね。
第10位「サマーベイクドチーズ」(432円)
川村 クリームチーズにレモン汁を混ぜて、さっぱりと仕上げたチーズケーキ。クリームチーズは比較的脂肪が多く、カロリーも高いのですが、その分タンパク質やビタミンB群などを補える良さがあります。
――「従業員イチ押しTOP10」商品の中から、栄養やカロリーの面を考慮して「おすすめメニュー」を3品発表してください!
「苺のタルト」(626円)
川村 イチゴはカロリーが低く、ビタミンCを多く含む果物。この商品は、イチゴを丸ごと楽しめるのがうれしいポイントです。タルト生地はバターが入っているので、カロリーはやや高めですが、サイズが控えめなので、気にするほどではないでしょう。「苺のタルト」に限らず、果物の乗ったケーキやタルトは、ビタミンを多く補えるのでおすすめしたいですね。
「エクレア(モカ)」(129円)
川村 「従業員イチ押しTOP10」で第1位、番組に登場したパティシエからも高評価を受けていた「エクレア(モカ)」は、管理栄養士の視点から見てもおすすめできる商品です。
エクレアのメインはやはり、とろ~りとしたカスタードクリーム。牛乳や生クリームに含まれるタンパク質を補える点や、高脂肪な生クリームやバター、クリームチーズの使用量が控えめなので、低カロリースイーツとして楽しめます。「甘い物が食べたいけど、なるべくカロリーは控えたい」という時は特に、うれしいスイーツでしょう。
「スイートポテト(紅あずま)」(129円)
川村 ホクホクとした旨味を楽しみつつ、食物繊維やカリウム、カロテンなど、さつまいもに含まれる栄養素を摂取できるのが魅力的。1個当たりのサイズが小さいこともありますが、ケーキなどと比べると、カロリーもお値段も控えめ。それでいて満足感があるのも、スイートポテトの“イイところ”だといえます。
基本的におやつは嗜好品ですので、あまりカロリーや栄養を気にせず、“心の栄養”として楽しんでほしいです。しかしそれは、「食べすぎなければ」という条件付き。在宅ワークで運動不足だったり、連日のテイクアウトで食事の栄養が偏っていたりする状況で、毎日いくつもスイーツを食べるのは厳禁。逆にいえば、たまにティータイムで楽しむ程度でしたら、細かいことは気にしなくていいと思います。
ランキングや専門家のコメントはあくまで“目安”として捉え、基本的にはご自分の好きなものを適量、そして良きタイミングで楽しんでくださいね。
(文:佐藤真琴)
※2021年5月28日初出の記事に追記、編集を加えています。
川村郁子(かわむら・いくこ)
管理栄養士。中村学園大学栄養科学部栄養科学科卒業。九州の病院栄養士経験を経て独立。レストランのヘルシーメニュー監修、栄養専門学校講師、企業・大学での食育講演を行いながら、「コンビニや外食との上手な付き合い方」「15分で作れるかんたん栄養めし」の提案をしている。
インスタグラム:@shokuikuko/WEBサイト:「酒好きの食育」