9人の死者と多数の負傷者を出した、トラヴィス・スコット主催の音楽フェスティバル「アストロワールド」。11月5日の事故当日にサプライズ出演していたドレイクが、その翌日に、開催地ヒューストンのストリップクラブで100万ドル(約1億1,300万円)を使う豪遊をしていたと報じられ、バッシングが殺到している。
米紙「ザ・サン」によると、6日夜にドレイクは仲間たちを引き連れて有名ストリップクラブ「エリア29」を訪れ、ストリッパーたちのポールダンスを堪能。ご祝儀として100万ドル分の札束をばらまいたとのこと。そもそもこのクラブでは、「アストロワールド」のアフターパーティが行われる予定だったという。
この豪遊が発覚したのは、おしゃべりな男として知られるDJアカデミクスが9日にインスタグラムに投稿した動画がきっかけだ。セクシーな女性たちが床一面に敷き詰められたドル札を拾いながら、「サンキュー、ドレイク~」と感謝しているもので、6日夜にドレイクが豪遊した直後に撮影されたものとみられる。
ドレイクは、フェスでトラヴィスと共に観客をあおってステージに殺到させ、死傷事故の原因をつくったとして、いまだ意識不明の9歳の男の子の保護者らに訴えられている。ドレイク本人は、8日になってインスタグラムに事故後初の声明を発表。
「この数日間、この悲惨な出来事を理解しようとしていました。死を悲しむというようなデリケートな感情を表現する場としてSNSのプラットフォームを使うのは嫌ですが、ここしかないと思う」「命を失った人々、苦しんでいる人々の家族や友人の心中をお察しします。自分は、これからも、皆さんのために祈り続ける。そして、できる形でお役に立ちたい。神が皆さんと共にありますように」とつづり、被害者とその家族や友人らの気持ちに寄り添ったが、ステージ上で観客をあおったことについては謝罪してないと問題視されている。
そもそもドレイクは、ストリップクラブ愛好家として有名。これまで何度も大量のドル札をばらまいて豪遊する姿が報じられてきた。問題のクラブにはフェスの数日前にも足を運んでいたと報じられている。そのため、一部のファンは、「これが彼なりの追悼なんだ。悲しみの表現の仕方は人それぞれだ」とかばっているが、自分のパフォーマンスを見ていた観客が亡くなり、いまなお人工呼吸器をつけている重傷者がいるのは事実。
それを知りながらストリップクラブで100万ドルをばらまいたことが明るみになり、「無神経すぎる」「不謹慎だ」「悲劇から48時間もたっていないのに、ストリップクラブに行ったのか!」といった非難が殺到しているのだ。
主催者のトラヴィスは予想しなかった惨状に打ちひしがれ、亡くなった人たちの葬儀費用や、負傷者の治療費を出したいと申し出ているが、ドレイクはまだ具体的に何をしたいかは明らかになっていない。あまりにも悲しみや誠意が感じられない、ファンをバカにするようなドレイクの言動に、彼の人間性を疑問視する声が多数上がっている。