今は亡き某指定組織の三次団体幹部の妻だった、待田芳子姐さんが語る極妻の暮らし、ヤクザの実態――。
海外のメディアもヤクザが好き
未見ですが、8月に公開されたヤクザ映画『孤狼の血LEVEL2』が、11月に入ってもまだロングランヒット中だそうです。
リアル暴力団は排除されても、ヤクザ映画は人気があるんですね。悲しいようなうれしいようなフクザツな気持ちです。ちなみに前作『孤狼の血』は拝見しましたが、一緒に行った亡きオットの兄弟分たちは、帰りに寄った喫茶店で「姐さん、あの映画、よう取材してますね」「取り調べは、昭和の大阪府警とかそのまんまですわ」と大声で話していて、微苦笑していました。
今度は時間を作って一人で行こうと思います。
さて、本題。映画もですが、海外のメディアもヤクザが好きなのはご存じです? 山口組は、平成の初めくらいまでは海外のメディアの取材にも応じることがあったようです。阪神・淡路大震災の時のボランティアについてニューヨーク・タイムズが取材した記事がまだネットにありました。
最近は、国内外関係なく出ていませんね。2011年秋に、産経新聞に司忍組長が登場されたくらいです。まあ大所帯は意見の統一も難しくて、トラブルの元になるかもしれませんしね。
でも、山口組以外は海外メディアの取材をわりと受けていて、海外メディアも日本のYAKUZAには興味津々のようです。特にアメリカのABCやイギリスのBBCは五代目工藤會・野村悟総裁の死刑判決はソッコー報道していて、
ドイツやフランスのテレビ局も、たびたびヤクザを紹介しています。よくできているなと思ったのは、カタールの衛星テレビ局アル・ジャジーラによる工藤會の特集です。タイトルが「中国~」になっているのが謎ですが、おもしろいです。日本語字幕付きはこちら。
あと、極妻に取材したBBCの番組もありました(笑)。
ほんと極妻にもいろんな人がいます。まさに十人十色ですが、気が強いのは同じだと思います。皆さんお好きなんですねえ、という印象しかありませんが、好きなら排除しないでほしいんですけど……ダメ?
現役はもちろんですが、元ヤクザが報道されることも多いです。
有名なのは、元工藤會関係者で「よもぎうどん」のお店を開いている中本隆さんですね。『ヤクザの幹部をやめて、うどん店はじめました。 極道歴30年中本サンのカタギ修行奮闘記』(新潮社、2018年)という長いタイトルの本も出ています。なんでこんなに長いタイトルなのかなとか、なんで中本「サン」なのかなとか、いろんな疑問はなきにしもあらずですが、先日はワシントン・ポストでも紹介されていました。
この記事では、もうおひとり、元山口組で司法書士になった甲村柳市さんが紹介されています。こちらもすごい方です。でもなぜか写真は「中本サン」ばっかりであらら?と思っていたら、ビジネスジャーナルには、なかなかオトコマエなお写真が出ていました。
中卒、ヤクザ、懲役からの超難関突破です。人生、いつでも再チャレンジはできるというお手本ですね。
ビジネスジャーナルのインタビューには、「できないのは周囲のせいではなく、自分のせい」とあってドキッとしました。「この私ができたんだから、可能性は誰にでもありますよ。一番悪いのは、最初から『ムリ』と決めつけたり、失敗を恐れたりして何もしないこと」だそうです。
「『合格』とか目指したものが手に入らなくても、その努力は無駄になりません。きっと何かを手に入れられます。若くなくても、司法書士試験ではなくても、好きなことに勇気と希望を持って挑戦してみてはどうですか?」
なるほどそうですね。お金をかけずにできることもあるでしょうし、私も何か挑戦したくなってきました。