――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。
読者のみなさん、この冬、コートは買った? 私、今年は買わなくていっかあと思っていたんだけど、プラプラ~~ッと仙台に買い物に行ったところ、友達のS子が「これいい!!!!」と言いながら、とあるコートを見せてきたの。
それは「Liesse(リエス)」というブランドの「タフタキルトノーカラーコート」。お値段3万9,600円。ぶっちゃけ私は特に心惹かれなかったのですが、店員のお姉さんの宣伝文句が秀逸でした。
お姉さん「そちらのコート、コートの下のインナーとしてもお使いいただけますう!! とっても軽いので、春秋は1枚で、冬はコートの下に着るととってもあったかいですよ!!」
ふむ~~~~!!!!!!!! そう、そうなの……。私、去年、「FRAMeWORK(フレームワーク)」というブランドで「リバーコート」なるものを買ったんだけど、これが寒いのよねえ……。コート自体の形は気に入ってるんだけど、寒くて真冬はちょっと……と思っていたのよ。
なるほどねえ。ダウンをコートの中に仕込むってのもありねえ。S子はすっかりこのコートが気に入ったようで、カーキとブラックをとっかえひっかえ着ながら「かわいい!!」と言っています。
ぐむむ……そうよ、私という女は、友達が欲しがっている服があると、それもまたよく見えてしまう病気……。
ああ、でも待って、待って? ダウンといえば、「UNIQLO(ユニクロ)」の「ウルトラライトダウン」っちゅー有名な商品があるじゃないの! そうよ、ユニクロで十分なのでは……? ひとまず、休憩しようということになり、我々はラーメン屋に行くことに。S子が「あのダウン買おうかなあ……」と悩んでいたので、私は親切心でこう言いました。
私「ユニクロにも似たようなの売ってるんじゃないかな?」
すると、あからさまにムッとするサトコ。
S子「そりゃ、ユニクロに似てるっつーたらなんの服もそうでしょうよ!」
ぐへえ。地雷踏んじゃったあ……。で、結局S子はほかの店で買い物をしているうちにお金がなくなり、ダウンのことは忘れて帰宅しました。
その翌日。「インナーダウン」にすっかり興味をそそられた私は、ステディにユニクロへ連れて行ってもらい、XLサイズのダウンを羽織ってみました。ウンウンウン、なるほどね~~~。なるほど、なるほど……。
なぜ「なるほど」かと言うと、なんというか、感動があまりなかったからなんですね。確かに暖かいし、コートの中に仕込む分にはいいと思うんですが、リエスのキルトコートとどっちがいいかって言われると……って、4万円のダウンと1万円のダウンを比較するなっちゅー話ですよね。
目当てのダウンにはフードが付いてるのも気になる。フードがあるとやっぱもこもこして見えちゃうよねえ? S子にはあんなことを言ってしまいましたが、「やっぱり、リエスのダウンのほうがよかった」という結論に至り、私とステディはスターバックスへお茶をしに向かいました。
しかし、その後、ZOZOTOWNでリエスのキルトコートをポチる勇気が生まれず、ユニクロのオンラインストアを見ることに。すると、店舗では見つからなかった形のダウンを発見しました。その名も、「ウルトラライトダウンリラックスコート」!
店舗在庫を確認すると、先ほど行ったお店にもあることが判明。え、どこにあった??? 困惑する私に、親切なステディが「今からもう一度見に行こうか?」と言ってくれたので、お言葉に甘え、再度ユニクロへ。店に入ると、確かに店頭の一番目立つところに件のウルトラライトダウンがありました。
こ、これ、いいんじゃない!?!?!? 早速、羽織ってみる私。ウンウンウン、理想通りの形だわ! これ、いいと思う!! 軽いし、インナーダウンにピッタリ!!!! しかし、レジへ向かう私の耳元に悪魔がささやきかけてきました。
「3万9,600円のダウンのほうが絶対高見えするぜ?」
ぐぬおおおお! そりゃ、8,000円のダウンと比べたら、4万円のダウンのほうが高見えするのは当たり前でしょーがっ!! しかし、悪魔はささやきをやめません。
悪魔「この先、ちょっとあったかくなったら、1枚で外に出る日もあるんじゃないか? そんなときにユニクロのダウンだと自覚して羽織るのはちょっと悲しいんじゃないか? だって、お前。岩手のファッショニスタなんだろう?」
ぐおおおおお!! 私は虫の息でステディにこう聞きました。
私「ねえ……ユニクロのダウン1枚で外に出たらださいかなあ……」
ステディ「そんなことないと思うよ。おしゃれな人がさらっと安いもの身に着けてたらかっこいいじゃん」
ぐおおおおお~~~~~!!!! どどどどどっちが正解なんだあ!!!! 誰か教えてエ!!!! 結局、リエスのコートをポチり、実物を見てから返品するか否か決めることにして、この日は帰宅しました。うーん、悩ましいわあ。
■今回の出費
リエス「タフタキルトノーカラーコート」 3万9,600円