• Fri. Jan 28th, 2022

米倉涼子『ドクターX』1位でも初の20%超えならず、綾野剛『アバランチ』はワースト入りで期待外れか【10月期ドラマ視聴率ランク】

 2021年10月期の連続ドラマ(民放5局、午後8~10時台)が続々と最終回を迎えた。視聴率ランキングのトップに立ったのは、大方の予想通り、世帯平均16.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録した『ドクターX ~外科医・大門未知子~』第7シリーズ(テレビ朝日系)だった。

 主演の米倉涼子が昨年3月末にオスカープロモーションを離れて独立した事情から、存続が危ぶまれていた同シリーズだが、前期から約2年ぶりに放送。今回は、100年に一度のパンデミックで新局面を迎えた大学病院「東帝大学病院」で、米倉演じる大門未知子が新たな戦いへと身を投じる姿が描かれた。

 各話における自己最高視聴率は初回の19.0%で、その後は14~16%台を上下し、最終回で17.7%まで上昇。しかし、一度も20%を越えなかったのは同作史上初であり、約4年前に放送された第5シリーズの最終回が25.3%だったことを思うと、かつての勢いは失われた印象もある。

 また、同作をめぐっては高額なギャラが注目されることも多い米倉だが、「FLASH」11月23日号(光文社)によると、米倉は1話あたり800万円の出演料に関して「自分のギャラを半額にして、その分を制作費にまわしてほしい」と申し出たとか。そういった米倉の作品にかける思いの強さも、シリーズが長く続いている理由といえそうだ。

 10月期ドラマの視聴率ベスト2は、23年の東京を舞台に、日本の“沈没”という未曾有の危機を前に奮闘する人々を描いた小栗旬主演の『日本沈没―希望のひと―』(TBS系)。視聴率は第8話(13.5%)を除いて15~16%台と安定し、全話平均も15.7%の高水準となったが、放送のたびに内容が物議を醸した作品でもあった。

 ネット上では「久々に夢中になって見れるドラマだった」「感動した」という声がある一方、「駄作」「CGがしょぼい」「つまらない『シン・ゴジラ』みたい」といった酷評も目立つ。

 初回放送後には、地震学者・田所雄介を演じた香川照之の演技がコントっぽいとするコメントや、ホラン千秋が担当したナレーションが“ニュース原稿の読み上げ”のようだと違和感を訴える視聴者が続出。その後も、日本と17時間の時差があるアメリカ・カリフォルニアと国際電話をつなぐシーンで“両方昼”というありえない映像が流れるなど、複数の“粗”が指摘されていた。

 ベスト3は、フジ「月9」枠の窪田正孝主演『ラジエーションハウスII~放射線科の診断レポート~』で10.7%を記録。19年4月期に放送された第1シリーズの全話平均12.1%を1.4ポイント下回ってしまったが、第2話(9.8%)を除く全話2ケタと好調ぶりを見せた。

 人気コミック『ラジエーションハウス』(集英社)を原作とし、診療放射線技師と画像診断をする放射線科医の活躍を描く同ドラマ。放送前からネット上では「本田の演技があまりうまくないから、心配……」「翼ちゃん、演技上達してるといいけど」と、ヒロイン・甘春杏を演じる本田翼に懸念の声が相次いでいたが、その評価は最終回が終わってもあまり変わっていない印象だ。

 また、最終回から1週間後の20日、同時間帯で同ドラマの「特別編」が放送されたが、内容は総集編と2022年4月29日に公開予定の 『劇場版 ラジエーションハウス』の宣伝だった。新規撮り下ろしドラマが放送されると思っていた視聴者が多かったようで、放送後には「なにこれ……、総集編と映画の宣伝だけ? 騙された気分」「あたかも新作のようなタイトルだったから、がっかりした」「うっかり見ちゃった1時間を返してほしい」とネット上で大ブーイングが起きた。

綾野剛主演『アバランチ』ワースト3入り

 ワースト3は、放送前に「キャスティングが良いし、面白そう!」「こんな綾野剛が見たかったんだよ!」と期待する声が殺到していたものの、全話平均8.6%と微妙な結果に終わってしまった関西テレビ制作の『アバランチ』(フジテレビ系)。初回こそ10.3%と2ケタを記録したが、以降は7~9%台で1ケタが続いた。

 常識外れのアウトロー集団・アバランチが、悪事を行う者たちの正体を暴き、ネット上に動画をアップロードしていく同作。序盤は「令和版・必殺仕事人」と評されるなど、一話完結の痛快な内容だったが、後半はストーリーが複雑化し、視聴者を驚かせるような仕掛けが目立った。

 そのため、序盤の戦闘シーンが好きだったという視聴者からは「最初は『必殺仕事人』っぽかったけど、最終回は全然仕事せずに終わったし、いろいろ腑に落ちない」「音楽や演出、俳優の演技は素晴らしかったけど、脚本の作りが甘かった」という声も目立つ。「続編の可能性を漂わせる最終回だった」という意見も多いが、今後発表はあるのだろうか。

 ワースト2は、柳楽優弥演じる中学受験塾のスーパー塾講師が活躍する『二月の勝者-絶対合格の教室-』(日本テレビ系)。新任講師を演じた井上真央にとって、民放の連ドラ出演は17年10月期『明日の約束』(フジテレビ系)以来、約4年ぶりとなった。

 自己最高は初回の9.2%で、最低は第8話の5.6%。中学受験という地味な題材ゆえか、数字的にも地味な結果に終わってしまったものの、ネット上では「泣いて笑って楽しいドラマでした!」「子どもたちへの愛があふれていて、素敵なドラマだった」「学ぶことの大切さを再確認しました」といった称賛コメントが多い印象だ。

ワースト1は江口のりこ『SUPER RICH』

 残念ながらワースト1となってしまったのは、プライム帯の連続ドラマ初主演となる江口のりこが女性起業家を演じた『SUPER RICH』(フジテレビ系)。『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(テレビ東京系、20年)に出演していた“チェリまほコンビ”こと赤楚衛二&町田啓太の再共演が注目された。

 最終回では、赤楚演じる春野優が北京語、英語、韓国語を操るシーンが登場し、ネット上では「赤楚くんの語学力がかっこよすぎてやばかった」「赤楚くんセリフ覚えるの大変だったろうな。中国語も韓国語も滑らかに聞こえる」「優くんの中国語講座、韓国語講座とか開いてくれませんか?」と絶賛する声が続出。

 一方で、展開に不満を訴える視聴者も多く、「最後のほうは特に、人気の“チェリまほコンビ”とやらを出しときゃ見るんでしょ? 話の内容なんてなんでもいいんでしょ? って感じだった」「最後まで、旬な俳優さん集めれば視聴率取れる、みたいな制作側の意図が見え見えだった」と厳しい声も目立った。

 米倉主演の大人気シリーズと、TBSの「日曜劇場」がワンツーを飾り、フジの「月9」も健闘した今期。来月からは「日曜劇場」枠で阿部寛主演の『DCU』や、脚本家・遊川和彦氏が手がける嵐・松本潤主演『となりのチカラ』(テレビ朝日系)など注目作が続々スタートするが、ここからヒット作は生まれるだろうか。

【2021年秋ドラマ(午後8~10時台、民放4局)平均視聴率一覧】

1位『ドクターX ~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系、木曜午後9時) 16.5%
2位『日本沈没-希望のひと-』(TBS系、日曜午後9時) 15.7%
3位『ラジエーションハウスII~放射線科の診断レポート~』(フジテレビ系、月曜午後9時) 10.7%
4位『婚姻届に判を捺しただけですが』(TBS系、火曜午後10時) 10.0%
5位『最愛』(TBS系、金曜午後10時) 8.7%
6位『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~』(日本テレビ系、水曜午後10時) 8.7%
7位『アバランチ』(フジテレビ系、月曜午後10時) 8.6%
8位『二月の勝者-絶対合格の教室-』(日本テレビ系、土曜午後10時) 7.5%
9位『SUPER RICH』(フジテレビ系、木曜午後10時) 6.8%

※平均視聴率は単純平均視聴率(全話合計÷放送回数)。小数点第2位以下を四捨五入。『真犯人フラグ』(日本テレビ系)など次クールまで続く作品は除く。