ジャニーズ事務所退所後、初のソロオリジナルアルバム『NEW FRONTIER』(12月22日発売)をリリースした元NEWS・手越祐也。2022年1月3日付のオリコン週間アルバムランキングでは8位に初登場し、売り上げは1万台にとどまった。一方、新しく開設したYouTubeチャンネルも登録者や再生回数が伸び悩むなど、苦境を迎えているようだ。
昨年5月、新型コロナウイルスが猛威を振るう中で、度重なる“ステイホーム破り”を報じられた手越。ジャニーズ事務所は5月26日に手越の活動自粛処分を発表していたが、そのまま6月19日に手越は同事務所を退所した。退所から4日後に会見を開いた手越は、外出した理由などを弁解しながら、今後の展開については“歌”を主軸にしていくと宣言。この会見の模様は、前日22日に開設したYouTubeチャンネルで生配信しており、同時接続者数132万人を記録するほどの注目を集めた。
「以降、手越はYouTubeへの動画投稿を続けているほか、イベントやライブツアーを行い、精力的な活動を見せています。今年7月7日からは6カ月連続でデジタルシングルをリリースし、12月に1stアルバム『NEW FRONTIER』を発売。同作は初回限定盤と通常盤の2種販売で、全12曲のうち、デジタルシングル6曲もすべて収録されています。しかし、残念ながら売り上げはあまり芳しくありません。12月21日付のオリコンデイリーアルバムランキングで初登場5位にランクインし、週間アルバムランキングでは8位を記録。初週売り上げは1万1,553枚でした」(ジャニーズに詳しい記者)
ジャニーズ時代は“歌唱力が高いジャニタレ”として名前が挙がることも多く、NEWSメンバー・増田貴久とのヴォーカルユニット・テゴマスでの活動も評価されていた手越だけに、ソロで歌手業に集中できる現状はまさに望んでいたものだろう。しかし、週間ランキングは8位に終わり、その一つ上の7位は、俳優で歌手・松下洸平のアルバム『あなた』がランクイン。こちらは僅差の1万1,595枚だった。
「松下といえば、19年後期のNHK連続テレビ小説『スカーレット』への出演を機にブレークし、今や数々のドラマで引っ張りだこの存在に。バラエティ『ぐるぐるナインティナイン』(日本テレビ系)の人気企画『グルメチキンレース ゴチになります!』のレギュラーでもあり、番組を通して仲良くなったNEWS・増田とは“松増コンビ”などと呼ばれ、視聴者に愛されています。アルバムの売り上げを見る限り、増田にとって“現在の相棒”とも言える松下に、手越が負ける形となってしまいました」(同)
さらに、ジャニーズを退所後、ここ2~3年の間にソロでアルバムを出したタレントと比較しても、手越の『NEW FRONTIER』は“ヒットしている”とは言えない状況だ。例えば、18年7月をもって関ジャニ∞を脱退した渋谷すばるは翌年10月にソロデビューアルバム『二歳』をリリースし、週間売り上げは6万8,848枚だった(週間ランキング4位、オリコン調べ)。また、19年9月末に関ジャニ∞を脱退した錦戸亮にとって独立後初のアルバム『NOMAD』(同年12月11日発売)は7万6,237枚を売り上げ、オリコン週間アルバムランキングで初登場1位を獲得している。
「昨年1月には、17年9月にジャニーズを退所した元SMAP・香取慎吾がソロアルバム『20200101』(ニワニワワイワイ)を出しており、こちらはオリコン週間アルバムランキングで首位に輝き、売り上げは2.8万枚を記録。こうして渋谷、錦戸、香取ら“元ジャニ”の1stソロアルバムと比べると、手越の初週売り上げはダントツ最下位です。とはいえ、収録曲の半分がすでにデジタルリリースされているものですし、各種配信サイトでも入手できますから、一概には比較できませんが。また、最初こそ6~7万台だった渋谷や錦戸も、徐々に勢いが衰えています。今年1月発売の錦戸のアルバム『Note』の週間売り上げは3万1,276枚で、渋谷の『2021』(9月発売)は週間1万1,131枚。退所から数年がたつと、好調なセールスをキープしていくのは難しいようです」(同)
一方、手越はYouTubeのほうも数字が低迷している。昨年7月に始めた「手越祐也チャンネル」の登録者数は155万人だが、今年12月3日に開設したゲーム専用チャンネル「手越 GAME HOUSE」の登録者はわずか5,080人に留まっている(12月29日時点)。
さらに、ゲームチャンネルで28日に配信した動画「【新作】手越キラーが大暴れ!ノブオときっくんに魔の手が忍び寄る!【PropNight/プロップナイト】3人実況」の再生数は2,863回と、1日で1万台に届いていないのだ。
「そんな手越は、同21日に配信されたニュースサイト『ORICON NEWS』のインタビュー記事で、『今の僕にとってのYouTubeは、自分が作った音楽やミュージックビデオをみんなに知ってもらうための大事なツールという認識です』と話し、『僕は、YouTuberではないんです。アーティストだと考えているので、再生数を増やすことを一番に考えるというよりも、やっぱり歌い手としてステージで一番輝きたい』とYouTubeに対する考えを述べていました」(同)
YouTuberではなく、アーティストが本業だと自負する手越は、1stアルバムの初週売り上げについてどう受け止めているのだろうか?