2021年も、さまざまなタレントや有名人がネット上で騒がれた。大炎上しても、その後“鎮火”して人々から忘れ去られ、結末すらわからないままになっている出来事も多い。そこで今回は、2021年にネット炎上を起こした主役たちのその後を追ってみた。
音楽フェス『NAMIMONOGATARI 2021』出演者、逮捕されていた
緊急事態宣言下の8月29日、愛知県常滑市で開催された音楽フェス『NAMIMONOGATARI 2021』。観客のほとんどがノーマスク、客席は密状態、さらに酒類の提供を行うなど、コロナ禍とは思えない会場の様子がSNS上で拡散されると、世間から大バッシングを浴びることとなった。
その後、イベントを主催した「office keef 株式会社」が公式サイトに謝罪文を掲載し、開催の経緯を説明。イベント前日、愛知県に緊急事態宣言が発令されたことから、中止や延期は「物理的にできなかった」とのこと。しかし、イベント会場を管理する愛知県の大村秀章知事は「自分たち(主催者)に都合の良いように、事実と異なる記述がなされている」と抗議。ネット上でもこの謝罪文について指摘や批判が飛ぶなど、騒動はなかなか収まらなかった。
「『NAMIMONOGATARI 2021』に出演したラッパーのZeebraやAK-69らもSNSで謝罪しましたが、批判はやまず。また、8人組ヒップホップグループ・BAD HOPに至っては、『「NAMIMONOGATARI」の主催者で、9月にも横浜で同じようなフェスを行う』といった虚偽の情報がネット上で拡散された影響で、横浜アリーナで行う予定だったライブを延期する事態に発展。こうした状況により、同業者の間でもイベント主催側を擁護する声は皆無に近く、12年に同フェスに出演したヒップホップユニット・RHYMESTERの宇多丸は、8月30日放送の『アフター6ジャンクション』(TBSラジオ)で『反省しろとしか言いようがない』と苦言を呈していました」(芸能ライター)
その後、次第にネット上のバッシングは収束したが、11月17日にあるニュースが飛び込む。『NAMIMONOGATARI 2021』に出演していたラッパー・¥ellow Bucksが、大麻所持の疑いで逮捕されたのだ。この際、一部メディアが「『NAMIMONOGATARI』に出演したラッパー」などと報じたこともあり、ネット上では「どんどんラッパーのイメージが悪くなる」「『やっぱりな』としか言えない」「フェスの件といい、この界隈にはあきれるばかり」など、厳しい声も飛んでいた。
「ここ数年、Creepy Nutsがテレビで活躍している影響などもあり、ヒップホップのイメージが向上していただけに、立て続けに残念なニュースが出て、ショックを受けるファンもいるようです。ネット上には『これから、ヒップホップフェスの開催は厳しくなるだろうな……』『頑張ってる人たちに迷惑かけないでほしい』といった書き込みもみられました」(同)
一方、¥ellow Bucksは12月21日、自身のTwitterで不祥事を謝罪しつつ、来年1月7日に「とんでもない事が起こる」などと告知。活動再開を示唆している。
7月から8月にかけて東京オリンピックが開催されたが、同時にさまざまな“炎上騒動”が巻き起こった。開会式の楽曲を担当するはずだった「コーネリアス」こと小山田圭吾は、過去のインタビューで“いじめ”の加害者だったと告白していたことが発覚し、大炎上の末、開催直前に辞退を発表した。
「東京オリンピック・パラリンピックの文化プログラム『東京2020 NIPPONフェスティバル』への参加が予定されていた絵本作家・のぶみ氏も、“いじめ”にまつわる過去の言動が大きな問題に発展しました。2008年に出版した自伝の中で、担任教師の『給食にでてくる牛乳』を、腐ったものと『すり替えてやった』と告白。これを笑い話のようにつづっていたため、ネット上で大バッシングを浴び、7月20日に同プログラムの参加辞退を発表しています」(同)
そんな中、のぶみ氏は過去の不倫も発覚。同24日に配信されたニュースサイト「文春オンライン」によると、のぶみ氏は専門学生時代に出会った女性と結婚し、子どもが2人いるとか。絵本作家になったきっかけも、妻だったというが……。
「『文春』には、12年に東日本大震災の震災ボランティアでのぶみ氏と知り合い、不倫関係にあったという女性・A子さんが登場。のぶみ氏から何度も交際を迫られ、半年間付き合っていたそうです。A子さんによると、ほかにも複数の女性と関係を持っていたらしく、のぶみ氏に不快感を示すネットユーザーが続出しました」(同)
不倫報道の翌日、のぶみ氏は自身のインスタグラムで「オリンピック辞退の判断は僕の未成熟さが原因です。皆様に不快な思いやご心配をおかけしてしまい、大変申し訳ありませんでした」などとつづった謝罪文を公開。これが辞退後初めての公式コメントだったが、ネット上では「『文春』の不倫報道がなかったら謝らなかったのでは?」「のぶみにとっては不倫のほうが痛手だったのかも」といった指摘も出ていた。
「度重なるイメージダウンにより、さすがに世間の目も厳しくなったかと思いきや、のぶみ氏は9月に『3ぷんでねむくなるえほん』、10月に『パンタン6ぴき いうこときかない』(ともに東京ニュース通信社)をそれぞれ出版。Amazonのレビュー欄にはネガティブな声もあるものの、『たくさんの人に読んでもらいたい』『大人も子どもも楽しめる』『ママ友にもプレゼントします!』など、絶賛コメントが多数見受けられます」(同)
過去にも著作物の内容で物議を醸してきたのぶみ氏だが、騒動を経ても根強いファンは健在のようだ。
20年7月、曜日レギュラーとして出演していたラジオ番組『アッパレやってまーす!』(MBSラジオ)の生放送中、突然“降板”を申し出て世間を騒がせたタレントの小倉優香。今年4月に所属事務所からの退所を報告し、“小倉ゆうか”に改名して芸能活動を続けている。
「ラジオ降板騒動から、すっかり“お騒がせタレント”となった小倉ですが、今年6月に行ったインスタグラムのライブ配信中、自身に批判的な“アンチ”のことを『小バエ程度(の存在)』と発言。ネット上には『まさにその通り』と共感する声もあったものの、『わざわざ炎上しそうなこと言うなよ』『さすがに言い方がキツい』といった批判も多く、炎上状態となりました」(同)
さらに、9月にはインスタグラムで高級外国車「メルセデス・ベンツ」Gクラスのボンネットに乗った写真を公開。「免許とってからはや3ヶ月、、ペーパードライバーにならずに済みました」(原文ママ、以下同)とコメントが添えられていたこともあり、ネット上には「身分不相応」「あいかわらず胡散臭い」「好感度を下げ続けててすごい」など、ブーイングの声が飛び交った。
「そんな小倉は12月5日、インスタグラムに『数ヶ月の間にみんなに大きなお知らせをする予定だから』などと、意味深な投稿をしていました(後に削除)。今回もあらゆる意見が飛び交うかと思いきや、ネット上では『話題になりたくて必死だな』『どうせ大した発表じゃないでしょ』といった冷ややかな声が多く、世間はすっかり興味を失っているようです」(同)
2022年はどんなタレントや案件がネットを騒がせるのだろうか。引き続き注視していきたい。