――日本各地のご当地で愛され続ける、家庭料理の味。北海道から沖縄までそれぞれの地域でロングセラーを誇るローカルな商品を、調味料ソムリエ/野菜ソムリエ・MICHIKOさんが紹介していきます。
神奈川県のご当地調味料:金岩井純正胡麻油 金口
今回は、横浜で「岩井の胡麻油」として親しまれている「金岩井純正胡麻油 金口」です。
胡麻油とは、胡麻を原料として作られる食用油。ごま油は大昔から滋養のある油として食べられてきました。安政4年の創業以来160余年の岩井の胡麻油(株)は、明治26年に貿易で賑わう横浜に移転し、昭和45年には胡麻油に特化した会社として、岩井製油株式会社から「岩井の胡麻油(株)」に社名を変更しました。
胡麻油は原料を焙煎してから油を搾ります。焙煎は胡麻油だけに行われる作業です。胡麻は産地により皮の厚さ、油分、水分が違い、またその日の天候に左右される難しい作業のため、経験豊かな職人が、胡麻を手でつぶしてパリパリという音を耳で確かめ、色や味をみて、焙煎の煎りあがりの状態を見極めます。
この工程が胡麻油特有の香ばしさと豊かな旨み・芳香を生み出し、おいしい胡麻油が作られます。使う道具は進化し変わっても、創業以来、伝統の圧搾製法を守り続けています。
胡麻油は抗酸化作用が豊富で、若返り効果や腸内環境改善など多くの健康効果が期待できます。しかし、胡麻の99%以上は現在でも輸入に頼っている状況です。
「金岩井純正胡麻油 金口」塩と胡麻油でおにぎりにしても!
胡麻油は中華料理というイメージがありますが、胡麻油は独特の香りと味があるのでオリーブオイルと同じように、何にでも使える油です。もちろん、そのまま「なま使い」もできます。
コロナ禍の中、お家ご飯を作る機会も増えていると思いますが、おススメは「ちょいかけ」。サラダや味噌汁、冷奴、卵かけご飯、カルパッチョ、アイスクリームにかければ、手軽に味変ができて、おいしいですよ。手に塩と胡麻油、ご飯をのせておにぎりにしても◎。胡麻油で揚げる天ぷらはフリッター感覚で、フライパンに油を1-2cm入れて、ゴボウやニンジンを上下に返しながら揚げましょう。使った胡麻油はサッとこして、また揚げ物や炒め物の油として使うことができます。胡麻油は酸化安定性に優れているので、最後まで安心して使えます。
ほかに、焙煎をしないで生の種子から絞られた胡麻油を太白油といい、「白口胡麻油」という商品名で出ています。香りのない透明な旨味の多い油なので、炒め物やサラダに何にでも使えます。特に製パン、製菓には最適です。
これ1本あれば、あなたも料理上手に♪
「金岩井純正胡麻油 金口」アレンジレシピ:鮭の胡麻ねぎソース
胡麻油とねぎ、相性のよいソースをカリッと焼いた鮭に♪
【材 料】(2人分)
生鮭 2切れ、小麦粉 適量、金岩井純正胡麻油 金口 大さじ1
A:長ネギ 1/2本(みじん切り)、しょうが(すりおろし) 小さじ1、中華スープの素 小さじ1、醤油 小さじ1/2、金岩井純正胡麻油 金口 大さじ2
【作り方】
1)鮭は3~4等分に切り、小麦粉を薄くまぶす。
2)ボウルにA)をすべて加えて混ぜ合わせる。
3)フライパンに胡麻油を熱し、鮭を入れて両面を焼き、ふたをして弱火で2~3分蒸し焼きにする。
4)器に3)を盛り、2)をかける。
「金岩井純正胡麻油 金口」アレンジレシピ:菜の花と切り干し大根の胡麻和え
【材料】
菜の花 1/3袋、切干大根(乾燥) 20g
A:金岩井純正胡麻油 金口、すし酢(市販)、白すり胡麻 各大さじ1と1/2
【作り方】
沸騰した湯に塩(分量外)を加え、菜の花をサッと色よく茹でてザルに上げて自然に冷ます。3cm長さに切り水気を絞る。切干大根は5分ほど水に浸し、軽く絞る。ボウルに、菜の花と切り干し大根、A)を入れて混ぜ合わせ、器に盛る。