――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。
おかげさまで結婚してから半年がたちました。夫婦仲良く、毎日楽しく過ごしております。どんな日々を送っているかというと、朝、というか昼過ぎに起きると、そこにはステディお手製の昼食が用意されており、それを食べてソファで昼寝。ステディはその間、仕事をしたり、洗濯をしてくれて、私は午後4時過ぎに起きて、それから仕事。8時に仕事を終えると、ステディが夕食を作ってくれて、おいしくご飯をいただいた後はステディと映画を見たり、ゲームセンターに行ったり、ダーツをする毎日です。ね、これを幸せと言わずして何と呼ぶ? おかげで10キロも体重増量しちゃったけどさっ!!
そんなわけで、幸せな新婚生活を送っている私ですが、去年の暮れに母からこんなことを言われました。
母「あんた、親戚に結婚したって報告はしないの? 年賀はがきでいいから結婚報告しなさい!」
あのねえ……もとはと言えば、母が「妹の初孫祝いで親戚にお金もらったばっかりだから、あんたのご祝儀までもらったらねえ……。あんたたちの結婚は報告しなくてよろしい!」って言ったんでしょーが!! それが昨夏の話で、とりあえず隣に住むおばちゃんにだけはあいさつしたのですが、母の兄弟であるおじちゃんの家にはあいさつに行かなかったのです。
それから月日は流れ、年賀はがきで結婚報告に至ったのですが、義理堅いおじちゃんは結婚祝いを母に届けてくれたそう。慌てた母は「お返しを考えなさい!!」と慌てて私に電話をしてきました。お、お返しって言ったって、70歳過ぎのおじちゃんに一体、なにを送れと……。
母もそれには悩んでいたらしく、「70歳過ぎじゃねえ……もうモノはいらないって状態なのよねえ。私も欲しいモノなんてないし……」と口ごもりました。そうだよねえ。毎年、母に「誕生日に何ほしい?」って聞いても「いらない」って言われて終わりだもんなあ。
私「じゃあさ、食べ物はどう? カニとか」
母「バカねえ。消えモノじゃダメなのよ! 結婚した記念なんだから!」
私「(そういうもんなのか……)じゃあ、Cちゃん(いとこのお姉ちゃん)が結婚したときはお祝い何をもらったの?」
母「Cちゃんは石垣島で結婚式したから、黒真珠のネックレスをもらったわ。あのときは気が利いてるなあって思った」
私「(ぐぬぬ……。しゃれておる……)」
とはいえ、私は挙式をしていないし、なんの脈絡もなく「おばちゃんにどうぞ」ってネックレスを渡したところで、おじちゃんは喜ばないだろうし……。プレゼント選びに苦戦し、私は頭を抱えました。すると……。
母「防災グッズは? 防災グッズなら欲しい」
と母が言いました。防災グッズ? 結婚の内祝いに防災グッズってアリ……?
そういえば、母は隣の家のおばちゃんへの内祝いには「非接触体温計」がいいとか言ってたし、どこまでも実用性バツグンなものを送りたがる人。とはいえ、ほかにいい案も思いつかなかった私は、“消えもの”はNGという教えを守りつつ、母の言う通りに防災グッズを購入することに。
具体的な価格は伏せますが、保存食などは含まない、アルミの毛布やラジオ、懐中電灯などがセットになったものをチョイス。しかし、実際にに防災グッズを取り寄せた後、「本当にこれでいいのか……?」という疑念が生じてきました。
もしかしたら、というかしなくても、ラジオや懐中電灯くらいあるだろうし、「こんなのうちに山ほどあるよ!!」とか言われたらどうしよう……。しかも、防災グッズはリュックに入った状態で届いたのですが、大きすぎてラッピングもできなかったので、そのままドーンと送るにははばかられる感じだったのです。ウーンウーン、どうしよう……。
そんなわけで、私は一抹の不安を覚えながら、ごあいさつに行く日を迎えました。当日の朝、起きてみると、「じゃじゃーん! 見て!」と私に件の防災グッズを見せてくるステディ。なんと、熨斗が張られていて、とってもそれらしい雰囲気になっているではありませんか……!
ステディ「見よう見まねでやってみた!」
私「すごーい!!!!」
これなら格好がつくぜと俄然勇気を得た私は、防災グッズを手に、ステディと母と一緒におじちゃんの家へ。不安を感じつつも防災グッズを渡すと「こういうのが一個あると安心だよな」と言って受け取ってくれました。やった~~~~~!!!!!!!!!!
それに帰り際、おじちゃんから「イイ男見つけたなあ」とも言われ、鼻高々で帰宅しました。フー! 一時はどうなることかと思ったけど、母ちゃんのナイス・アイディアとステディの機転のおかげで助かったあ!! 結婚祝いに防災グッズは正しいのかわかりませんが、年配の方への贈り物を考えている人の参考になれば幸いですっ!!