• 日. 12月 22nd, 2024

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コロナによる自宅待機の日々で、子どもが登園拒否に! 「ぐずるのは今だけ」と割り切る双子ママ

今や日常生活において、かかせないツールとなっているコミュニケーションアプリ「LINE」。かつては子どもの送迎時に、ママたちが立ち話をしているような光景が見かけられたが、時間に追われ忙しく過ごす共働き世帯が増えた今、ママたちのコミュニケーションの場は、LINEのグループチャットになっているという。そんな、ママたちの「グループチャット」から浮き彫りになった、彼女たちの悩みや、苦悩、気になる話題を覗いてみる。

 いまだ感染拡大が止まらない新型コロナウイルス。1月27日には全国34都道府県にまん延防止等重点措置が適用された。「第6波到来」ともいわれている現在、子どもたちの感染も急増しており、感染予防対策の徹底が叫ばれている。

 SNS上では、幼稚園や保育園が休園になってしまい、仕事に支障が出ているママたちの悲鳴も目立つが、自宅隔離や長期欠席の後に子どもたちが登園を拒むケースもあるようだ。今回は、子どもを休ませなければならないママたちの苦悩を紹介する。

幼稚園の保護者に濃厚接触者が。子どもの鼻をぬぐってPCR検査

 千穂さん(仮名・36歳)は、都内の閑静な住宅街で5歳の双子の男児を育児中だ。息子たちは、自宅から少し距離のある幼稚園に通っている。

「子どもが通っている園は体操や造形など情操教育に力を入れていることから人気があり、通園圏に制限がないため、近隣の区から登園している園児もいます。通園バスもあるので、毎朝、バスを待ちながらママたちと立ち話をしたりして交流していました」

 しかし、年が明けてから新型コロナ感染拡大の影響で、登園できない日が続いたという。

「子どもと同じバスを利用した園児の保護者に、陽性の疑いがある人が出たんです。そのため、バスを利用している子どもたちは抗原検査を受けることに。幼稚園から検査キットが配られたのですが、ロング綿棒で鼻の粘膜を採取するタイプだったので、子どもが痛がってなかなか取れなかったんです。ママ友たちと、LINEのグループチャットで『抱っこしながら取った』など、上手に採取する方法を共有し合いました」

 現時点ではまだ、12歳未満はコロナワクチンを接種できないため、親としてはなんとかして子どもの感染を防ぎたいところだろう。

「子どもたちは幼稚園でずっとマスクをして過ごすことが難しいため、一人でも陽性者が出るとみんな濃厚接触者になってしまう。万が一に備え、園からは検査結果が陰性の場合も、濃厚接触者が確定するまでは登園を控えるよう言われたため、子どもを数日休ませました」

 千穂さんは、子どもの手洗いやマスク着用など感染対策に気を使っていたというが、その後、ついに幼稚園の園児から陽性者が出てしまったという。

「1学年2クラスある中規模園なので、お迎えの時間は合同保育になって、子どもたちは1つの部屋に集められます。今は寒い季節なので、外で遊ぶ子どもも少なく、室内は“密状態”になっているようにも感じました。息子たちは濃厚接触者扱いにはならなかったものの、念のため自宅待機することに。ママ友と会う機会もなくなってしまったので、子どもの自宅待機中は、LINEでワークマンのお薦めのグッズを送り合ったり、たわいもない雑談をしていました」

 なお幼稚園では、園児のみならず職員の感染も相次ぎ、その後も休園が続いたとか。

「うちの園は『延長保育サービス』もあったので、パートをしているママさんもいたのですが、今は子どもを預けられないので、パートを休んでいると聞きます。うちも双子なので、登園ができない日は2人分の育児をしなければならなくて、大変ですね……」

 千穂さんによると、度重なる休園や自宅待機は、子どもたちにも影響をある影響を及ぼしているという。

「子どもたちは、自分は元気でも園を休まなければいけないことが不満だったようで、最初のうちは『どうして休まなくちゃいけないの?』 と聞いてきました。でも、自宅待機期間に家でYouTubeを見たりして過ごすことに慣れてしまって、登園日になったら『行きたくない』と泣き出してしまって……。かんしゃくを起こして泣き出すと止まらないので、園バスに乗せるのは諦めて、自転車で園まで送っていったこともあります」

 千穂さんの子どもと同じように、数日休んだ後に登園を拒むケースはあるようだ。

「単純に、ママと離れるのが嫌で泣き叫ぶ子もいるみたいです。そういう子は、先生が抱っこすれば泣き止むこともあるとか。ママ友の娘は、いつも登園時に泣いていたんですが、先生は『年中さんになると、自然と泣かなくなる』とも言っていました。でも、泣く子は5歳になっても泣いているんですよね。うちは双子で、1人が泣くともう1人も泣き始めることがあるので大変。泣き出したほうをあやしながら、もう1人に『ごめんね。ちょっと待ってね』と声をかけています」

 そんな千穂さんは、登園時のぐずりは“今だけ”と割り切っているという。

「ママ友の中に、上の子が小学生のママさんがいるんです。そのママいわく、小学校に入学すると登校時間も厳しくなるし、自然とぐずらなくなるそう。今はママがバス停や園まで送迎をするため、『別れる時が寂しいんだよ』と言われて、なるほどと思いましたね」

 なお、ママ友とのグループLINEでは、子どもの登園拒否のほか、「寝る時間」についても話題に上がるとか。

「園バスで登園していた時は、規則正しい生活を送っていたですが、今は自宅待機になったり、数日休んで登園ということもあり、グループLINEでは“子どもが体力を余らせてなかなか寝つかない”という話題で盛り上がります。登園前日は『明日は幼稚園で●●をするんだね』と、子どもが楽しみになるようなことを話して寝かしつけているというママがいて、私もまねするようになりました」

 まだまだ終わりが見えない新型コロナの感染拡大。以前は当たり前のように通わせていた幼稚園や保育園が利用できない事態も、これからは日常化するのかもしれない。子どもたちの心境の変化にも気を配りながら、健やかに過ごしていきたいものだ。

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