名優・名監督のクリント・イーストウッドの子どもとして誕生した俳優スコット・イーストウッド。母親の姓を使い、「スコット・リーヴス」として俳優デビューしたが、父の名に恥じない仕事ができると確信できたという2008年からイーストウッド姓で活動するようになり、映画『ワイルド・スピード ICE BREAK』(17)などの話題作に出演。アクションもできる正統派イケメンハリウッド俳優として注目されている。
そんなスコットが、米誌「Insider」最新号のインタビューで自身の15年間のキャリアを振り返り、14年に公開された映画『フューリー』で、若手演技派俳優として知られるシャイア・ラブーフにケンカを吹っかけられた過去を語った。
第二次世界大戦でドイツ軍と戦うアメリカ軍のとある部隊を描いた同作。問題になったのは戦車での撮影シーンで、スコットが脚本通りシャイアが乗る戦車に向かってかみタバコを吐いたところ、シャイアが激怒。
演技に関係なく侮辱されたと思い込んだシャイアは激高し、現場はかなり緊迫した状態になった。幸い、共演者のブラッド・ピットが仲介して事態は落ち着いたそうだが、スコットは、役になりきって演技をしていただけなのに、こんな不愉快な目に遭うだなんて思ってもみなかった」と皮肉たっぷりに回想した。
「作品をより良くするために、演技に没頭しているのに。職場環境が最悪になったり、態度が悪い奴だと思われたりするなんて思ってもみなかったよ」と、シャイアが”プロ意識に欠ける短気で思い込みの激しい人間”であると示唆。今も彼に対してわだかまりを持っていることをぶちまけた。
この出来事については、止めに入ったブラッドも14年の英男性誌「GQ」のインタビューで言及。「かみタバコを、自分が乗っている戦車に吐いた」スコットにムカつき、「(アドリブで)『きれいにしろ』って言ったんだ。シャイアもさ……オレたちは(撮影準備のために)超厳しいブートキャンプとか、この戦車でかなりキツイことをやってきたということを前提で聞いてほしいんだけど。シャイアもオレと同じように侮辱されたと感じたんだよ」「でも脚本には、そうしろと書いてあったんだ」と、撮影中に誤解が生じたために起こったと説明している。
「GQ」はスコットにもインタビューをしており、その際、彼は「シャイアから『戦車にガムを吐くなんて許さない、きれいにしろ』と、まくし立てられたんだ」「オレはフ●ック・オフって言い返して、そこへブラッドが止めに入ったんだ」と明かし、シャイアのことを「マジでうざい奴」と吐き捨てた。スコットは、この出来事をめぐって「誤解」「和解」といった使っておらず、“うざいシャイア”として記憶に残っているようだ。
8年たった今でもシャイアに対して怒りをあらわにしたスコットだが、ブラッドのほうはシャイアのことを、「オレが見た中で最高の役者の一人。極限まで演技にコミットする男なんだ」と大絶賛。「一緒に仕事ができて本当に幸運」とまで言っている。
俳優として天性の才能を持つと評価されるシャイアだが、奇妙な芸術活動をしたり、不法侵入や飲酒運転で法的トラブルを起こしたり、DVや不貞行為などを告発されて謝罪したりと、近年はお騒がせセレブとして世間を騒がせることが多い。
先日、くっついたり離れたりしている元妻のミア・ゴスが彼の子を妊娠したというおめでたい報道があったばかりだが、スコットが過去のいざこざを掘り返したことで、“ハリウッドの問題児”というイメージから、まだしばらく離れることができなそうだ。