秋篠宮家の15歳の長男・悠仁さまが、この4月から筑波大学附属高校(以下、筑附)に進学されることを宮内庁が発表した。現在通われているお茶の水女子大学附属中学校との「提携校進学制度」を利用したご進学で、皇位継承者としては、戦後初めて学習院以外の高校へのご進学となる。
一般入試と同じ日である2月13日には、“学力検査”に臨むため受験会場へ向かう悠仁さまの姿をマスコミがキャッチ。受験について詳細がはっきりしない中で、ネット上ではさまざまな臆測が飛び交い、疑念めいた声にもつながってしまったようだ。そんな悠仁さまの受験や高校ライフについて、皇室ウォッチャーX氏に見解を聞いた。
悠仁さまの受験に「併願は?」「落ちたらどうするの?」疑問の声も
――13日、悠仁さまが筑附の受験会場に向かう姿を、メディアが「速報」として一斉に報じました。これは、宮内庁側から何かしらのゴーサインが出たということでしょうか? 中には、批判を避けるために、ほかの生徒と同じ試験方法であることをアピールする意図があったのではと、邪推する一部メディアも見られましたが……。
皇室ウォッチャーX氏(以下、X) 受験会場に向かう姿が報じられたことに関して、宮内庁は特に関与していないと思います。各媒体が独自に一般入試の日程を調べ、試験当日に悠仁さまがいらっしゃる可能性を考えて張り込み取材をしたのでしょう。
しかし、悠仁さまのために作られたともうわさされる筑附の「提携校制度」を、宮内庁が「利用した」ときちんと発表したのは少し驚きましたね(編注:筑波大学の学長は24日の会見で「提携校進学制度は悠仁さまのために設けられたものではない」とコメント)。
――筑附は「倍率3倍以上」ともいわれているため、ネット上では「併願は?」「落ちたらどうするの?」「普通の受験生は滑り止め受けるけど……」と疑問に思う人も多いようです。そもそも、皇族が受験に失敗するようなことはあるのでしょうか。
X 皇族でも受験に失敗することはありますよ。実際、秋篠宮家の次女である佳子さまは、大学進学時に学習院以外の大学を受験して落ちてしまわれたそうですから。受験に失敗してしまったことで、結局はエスカレーターで進学できる学習院大学へ通われました。ただ、2年生の時に国際基督教大学に転学されてしまいましたが……。
悠仁さまの場合は、事前に「提携校制度」を利用しての合格がほぼ確定していたはずですから、滑り止めとなる併願校は必要なかったのでしょう。
――ただ、これまで天皇家の長女・愛子さまの秀才ぶりが話題になる一方で、悠仁さまの中学生活については、2019年4月に被害に遭われた“刃物事件”のほか、「同級生にぞんざいな言葉遣いをされている」「友だちがいない」など、思わず心配になってしまう報道ばかりで、学力についての情報はあまりなかった印象です。筑附への進学は「東大受験を見越した選択」とのうわさもあり、これに「そういうイメージがなかった」と驚いた人も多かったようです。
X 悠仁さまを「史上初の東大出身の天皇陛下にしたい」というのが、紀子さまの悲願だと言われています。愛子さまは「学力が高い」という話はよく報じられていますが、悠仁さまは学力はおろか、例えば部活に入っているのか、お友達とどんな遊びをしているのかなど、いっさいのプライベートな情報が明かされてきませんでした。
しかし、中学校の入学時には、学業の成績や人格的成長を総合的に判断して選ばれたとされる“新入生代表の挨拶”を行われていますし、「提携校制度」とはいえ筑附に合格されているわけですから、ある程度の学力は持ち合わせているのではと推測します。
――筑附は制服がなく、部活動も盛んで、自由な校風のようですね。今後、悠仁さまの高校生活の様子を、私たちが知れる機会はあるでしょうか。
X 筑附のホームページを見ると、教育モットーは「自主・自律・自由」とあります。これは秋篠宮家の「個人の意思や自主性を重んじる」という家風にマッチしていて、秋篠宮ご夫妻も、筑附の校風に惹かれて決められたのだと思います。また、幼い頃から生物に興味関心が強く、ご自分のやりたいことをやらせてもらえた悠仁さまにとって、ピッタリな学校でしょう。
また、筑附は皇族を受け入れるのが初めてですから、情報規制は学習院よりも強くなり、部活や友人関係といった話はほとんど漏れてこない気がします。しかも天皇になられる方が入ってくるわけですから、学校側もかなり肩に力が入っていると思いますよ。
――「皇族にも興味のあることをテーマに研究してほしい」と期待する国民がいる一方で、「天皇に世俗的な学力はいらない」といった意見もあります。X氏は皇族に学力は必要だと考えますか?
X 学力自体はいらないと思いますが、ご自分のライフワークとなるような研究をするための学校に入る際に、「手段としての学力」は必要かなと思います。
男性皇族は、基本的に一生皇室から出られませんので、ライフワークとなるようなものが必要です。例えば、上皇さまなら「ハゼ」、天皇陛下なら「運河」、秋篠宮さまなら「ニワトリ」といったものを、それぞれ研究されています。もうすぐ高校1年生になる悠仁さまですが、すでに昆虫や自然に興味を持たれているそうなので、私個人の思いとしても、そういった分野を究められるような環境に身を置くことを望んでいます。
現在の秋篠宮家は国民から厳しい目を向けられていますが、悠仁さまは外野の声を遮断して、充実した高校生活を送っていただきたいと切に願っています。