3月10日発売の「週刊文春」(文藝春秋)に、映画監督としても活動する俳優の榊英雄から“性行為を強要された”と訴える女優が複数名登場。発売前日にニュースサイト「文春オンライン」が配信した第一報を受けて、今月25日に公開予定だった榊の監督作品『蜜月』は「公開を一旦中止」と発表された。同作は、“性被害”を題材にした映画とあって、製作関係者にも激震が走っているようだが、「榊による女優への卑劣な行為は、実は以前にも報じられていた」(芸能プロ関係者)という。
俳優として、NHK大河ドラマ『風林火山』(2007年)や『西郷どん』(18年)、テレビ朝日系の子ども向け特撮ヒーロー番組『スーパー戦隊』シリーズなどにも出演してきた榊。今回監督を務めた『蜜月』は、映画『宮本から君へ』(19年)などで知られる港岳彦氏が脚本を担当している。同作の公式サイトには、「PTSD(心的外傷後ストレス障害)、性被害などこれまで家族の内の問題として隠されてきた問題を、監督と脚本家は社会問題として捉え、現代家族が抱える闇をえぐる、重厚な人間ドラマかつ極上の社会派エンタテインメントに仕上げている」とあるが……。
「『文春』では、かつて女優を目指していたA子さんが、榊と飲みに行った帰りに暗がりに引き込まれ、無理やり性行為をされたと告発。ほかにも、路地裏で榊の性器を咥えさせられたというB子さん、榊との待ち合わせで『パンツを穿いてくるなよ』と指示され、やはり肉体関係を持ったというC子さん、榊の事務所の床の上で強引に性行為させられたというD子さんが登場。彼女たちはA子さん同様に全員女優で、榊は“監督”という立場を利用し、肉体関係を迫ったものとみられます」(スポーツ紙記者)
そんな榊の行動を知った港氏や、『蜜月』の撮影担当である早坂伸氏は、「文春」の取材を受け複雑な胸中を明かしているが、同誌の取材に書面で回答したという榊は、行為の強要など、一部報道内を否定している。
「とはいえ、『蜜月』が性被害をテーマにした作品である以上、問題を避けては通れず、『文春』発売に先駆けて、9日、映画公式サイトは『公開を一旦中止』すると発表。榊も所属事務所を通じて謝罪コメントを発表しました。ちなみに、榊は過去にも複数の監督作品で“お蔵入り”の危機を迎えています。例えば、10年公開の映画『誘拐ラプソディー』は、出演者の押尾学が公開前年の09年に麻薬取締法違反容疑で逮捕。この影響で、同作は公開中止になるかと思われましたが、最終的には榊が押尾の代役を務める形で撮り直し、公開に至りました」(同)
また、16年7月期放送の連続ドラマ『侠飯~おとこめし~』(テレビ東京)も榊の監督作品だが、同年8月にレギュラー出演者だった高畑裕太がホテル従業員への性的暴行で逮捕された。
「ドラマはすでに全話分撮影が済んでいたそうですが、この時も撮り直しを行い、なんとか最終回まで乗り越えました。一方で、その3カ月後、11月発売の『週刊大衆』(双葉社)で“高畑出演ドラマの監督が、若手女優を性欲のはけ口にしている”といった記事が出ています。監督の立場を利用して女優を食い物にしているとの内容で、その“X監督”とはまさしく榊のこと。『大衆』で伝えられていた手口も、今回の『文春』で報じられたものとほぼ同じです」(前出・関係者)
過去2作品は出演者のスキャンダルでお蔵入りを免れたものの、『蜜月』はいよいよ榊自身が犯した不祥事が表面化し、危機的状況に陥ってしまった。果たして今作が日の目を見ることはあるのだろうか。