• 日. 12月 22nd, 2024

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おしゃれママから伊勢丹のチョコ! お返しは「ゴディバ」や「モロゾフ」じゃ失礼? ホワイトデーに悩むママの本音

今や日常生活において、かかせないツールとなっているコミュニケーションアプリ「LINE」。ママたちの「グループチャット」から浮き彫りになった、彼女たちの悩みや、苦悩、気になる話題を覗いてみる。

 もうすぐやってくるホワイトデー。幼稚園や小学校の頃、気になっていた男の子にバレンタインのチョコレートを渡し、お返しをもらったという淡い思い出がある人も多いだろう。バレンタインについて、子ども向けポータルサイト「キッズ@nifty」が昨年12月から今年1月にかけて行ったアンケート調査では、小学生の72%がチョコレートを「あげる予定」と答えている。果たして、令和のバレンタインやホワイトデー事情はどうなっているのだろうか。

 今回は、子どもがもらったチョコのお返しに悩むママのエピソードを紹介する。

娘の友チョコづくりに悲鳴。10人分のチョコを手作り

 関東近県に住む聡美さん(仮名・41歳)は、10歳の娘と8歳の息子を育てている。「男女の兄弟がいると、バレンタインをあげるほうともらうほうで大変」なようだ。

「長女は、お友達同士で贈り合う“友チョコ”の数が10人分と量が多かったんです。しかも、『手作りがいい』と言うので一緒に100円ショップ・セリアでラッピング用品を見たり、イオンモールのお菓子作りコーナーに行きました。“ホワイトデーにお返しがもえる”というよりも、プレゼントし合うことが楽しいみたいです」

 現代のバレンタインは、“好きな男の子にチョコを渡す”というよりも、男女を問わず渡すことが主流になっているようだ。

「小学校は、お菓子やゲーム機など、授業に関係のないものの持ち込みが禁止なので、バレンタインの前にも注意を促すプリントが配られました。でも、高学年になると知恵もついてくるので、こっそりと持ち込んで放課後、学校外で渡す子もいるみたいです。うちは、ママ同士仲が良いお友達に渡す場合は、事前にLINEのメッセージで『チョコを持たせたのでよろしく』という連絡を入れておきました」

 一方で、登校班などで一緒に通学をしている相手の場合、家の場所を知っているため、直接、家までチョコを渡しに来ることケースもあるのだとか。

「バレンタイン当日、突然、息子の同級生のMちゃんが家まで遊びに来たんです。息子に遊ぶ約束をしたのかと聞くと、『していない』と言うので、Mちゃんにどうしたのか聞いてみました。すると、息子のランドセルか学校のロッカーに『チョコを渡すね』という手紙を入れていたというんです。Mちゃんのように、直接男の子の家まで渡しに行ったり、公園で遊んでいるところにチョコを持っていく子もいるようでした」

 聡美さんいわく、「自分の子どもが誰の家に出かけたのか、知らない親もいる」という。

「放課後は塾や習い事に通っている子、学童に行っている子、家や公園で遊んでいる子とバラバラで、ママ同士の交流もあまりないんですよね。パートタイムで働いているママさんも多いので、子どもが学童に入っていなければ、家や公園で子ども同士で過ごすことになりますが、子どもの行動を把握していないママさんもいるみたいです……」

 聡美さんは、チョコをもらう相手によっては、バレンタイン文化を面倒に感じるという。

「親しいママ友の場合は、『子どもにチョコを渡しに行かせてもいい? 』と事前にLINEで聞いてくれるケースが多いんです。私も子どもと一緒にお返しを選んだりして、ある意味、ママ同士の友チョコ交換みたいな面もある。でも、Mちゃんのように、突然家まで渡しに来て親がそのことを把握していないケースもあるので、トラブルになることもあるし、正直面倒というのが本音ですね」

 また、息子にチョコをくれたMちゃんのママの態度にも驚いたそうだ。

「実は、Mちゃんのママとはあまり親しくなかったんです。バレンタインの後に保護者会があったので、『チョコありがとうございました』と話しかけてみたら、『何のことですか?』と言われました。Mちゃんがバレンタインのチョコを買うことまでは知っていたようなのですが、誰にあげたかまでは知らなかったみたいです。親しいママ友に聞いてみたら、Mちゃんは、ほかの男の子や女の子にもチョコを配っていたらしく、みんな突然の訪問に驚いたと言っていました」

 バレンタインは、「ホワイトデーにお返しをする」という文化があるため、やりとりは一方通行では終わらない。親同士も交流があり、チョコを渡し合うあう関係ならば問題はないが、子どもが低学年かつ親が誰にチョコを渡したのか知らない場合、もらった側はホワイトデーの対応が難しいだろう。

「もしも学校でチョコを渡されて先生にバレていれば、うちの子も注意されていたかもしれません。ルール違反がバレて、学校側からバレンタイン自体が禁止されてもかわいそうなので、Mちゃんのママにも注意してもらえるよう言うべきか迷いますね……」

 そんな聡美さんは、女の子の気持ちは大切にしたいと思いつつも、ホワイトデーのお返しに頭を悩ませている。

「ママ友が言うには、Mちゃんは『バレンタインのお返しがもらえる』って言っていたらしいんです。男の子と違って、女の子はしっかりしているというか……(苦笑)。息子がMちゃんからもらったチョコは、コンビニで手軽に買えるような手軽なものだったので、同じようなお菓子を返せばいいと思うのですが、ほかにももらっている子がいると思うと、うちだけ安い物をお返しするわけには……と気になってしまいます」

 また、バレンタインは子ども同士だけでなく、親同士の人間関係にも影響を及ぼすようだ。

「知り合いのママ友は、映画の宣伝の仕事をしているそうで、すごくおしゃれ。バレンタインの時期になにげなくもらったチョコのお菓子も、伊勢丹で買ったという高級なものでした。『可愛くて買っただけから、お礼とか気にしないで』と言われたのですが、すごくきれいな缶に入ったチョコで、お礼をしないわけにはいかず……。自宅から新宿までは快速電車で30分ほどですが、コロナ禍になってから、都心まではなるべく出かけない生活をしているので、どこでどんなお返しの品を買うかにも悩んでいます。近所のイオンで買える高いお菓子といえば、『ゴディバ』や『モロゾフ』くらい。“きっともらったことがあるだろうし、失礼かな”って気後れしてしまうんですよね」 

 バレンタインという行事が一般化した一方、子ども同士でのルールが明文化されていないため、ママたちはその対応に悩むのだろう。ネット上では、コロナ禍によっておうち時間が増えたことにより、「久しぶりに母と娘でチョコづくりをして楽しかった」という声も見られるが、あげる側ともらう側、それぞれに配慮が必要なのかもしれない。

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