下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!
小室圭さんが2度目のニューヨーク州の司法試験に不合格となったことで、またぞろ日本のマスコミが小室さんへのバッシングを強めている。本当に弱いものいじめが好きな日本メディアである。
第598回(4/14〜4/19発売号より)
1位「海老蔵が心酔する『黒い呪術師』」(「女性セブン」4月28日号)
参照「海老蔵がすがる『晴れ乞い100万円』怪祈祷師」(「女性自身」5月3日号)
2位「写真家藤里一郎『思いが先走って…』 有名カメラマンがモデルの女性に性加害」(「週刊女性」5月3日号)
同「新たに女優3人が性被害告発『私も榊監督に辱められた…』」(「女性自身」5月3日号)
3位「南原清隆 内村とは別の『ツレ』と見せた“夜の顔”」(「週刊女性」5月3日号)
「女性セブン」が市川海老蔵のスキャンダルを連発している。SNSでナンパした複数女性との“多重交際”をスクープすると、お次は亡き妻・小林麻央と暮らした家に複数女性を連れ込んでいる様子をスクープ、そして14日発売の最新号では海老蔵に寄り添う“怪しい男性”の存在をすっぱ抜くという快進撃。海老蔵周辺でよいネタ元がいるのだろう。
それは置いておくとして、問題は“怪しい男性”の存在だ。記事によると、その男性X氏は海老蔵に寄り添って行動を共にし、時折、祈祷をするかのような奇妙な動作をしながら「呪文」のようなものを唱えているという。それは歌舞伎座でも行われていたというが、そんなX氏に海老蔵は全幅の信頼を寄せているというのだ。
確かに海老蔵がスピリチュアル、オカルト好きなのは有名だ。しかも自身が“霊感”があることも隠さない。生前の記憶があると公言したり、オペラ座でこの世の人ではない人から話しかけられたことを語ったり、UFOを見たと言ったり、地震を“当て”たり――。普通に考えるとけっこうやばい人だ(笑)。
しかし、海老蔵に輪をかけて今回のX氏はたちが悪いかも。だってX氏は「神様や霊、気など目に見えないものが見えて、さまざまな神を操る力を持っている」(記事より)と言う一方、「神々の力を使って、気に入らない人のことを攻撃できる」(記事より)呪術師だというのだから。つまり呪いもできちゃうってことね(苦笑)。
そして記事にはもうひとつ、大きな問題・ポイントがある。それがX氏と麻央との関連だ。なんでもこのX氏、生前の麻央の体から“悪い気”を取り除いたり、入院中には病室に出入りし“治療”をして、しかも“病気の進行が止まった”などと主張していたというのだ。
たちが悪い。生前の麻央がかわいそう。だが、このエピソードを見てなるほどと思った。麻央の姉、小林麻耶が妹の病の標準治療が遅れたことを海老蔵のせいだと示唆していたが、それはある意味正しかったのではないのか。海老蔵のオカルト体質が大きく作用したのではないだろうか。罪深いとしか言いようがない。
そして海老蔵とスピリチュアルと言えば、もちろん登場するのがスピリチュアルな夫を持ったせいで海老蔵と袂を別った麻耶だ。自身も超スピリチュアルな義姉・麻耶はどう反応するのか。もちろん麻耶は、この報道に速攻で反応している。
「あなたの方がよっぽどスピリチュアル好きではありませんか???」
「仕事帰り X氏を連れて妹の部屋に入ってきた 私が席を外した隙に妹に何をしたのだろう」
「母は、私にこう言った『X氏に悲しみを取ってもらったの』はぁ?!? 娘が亡くなったあの日に部屋に来ていたX氏をなぜなぜなぜなぜなぜ信じられるの?????????」
海老蔵だけでなく芸能界にはスピリチュアル、占い好きは多い。人気商売で浮き沈みも激しいから、なにか目に見えないものにすがりたくなるのだろう。特に成田屋の御曹司として育った海老蔵はプライドも高いし、逆にプレッシャーも大きいだろう。そして対等な立場で相談できる人も少ないと思われる。
そんな海老蔵と麻耶、スピリチュアルに邁進する2人の今後の動向が、今後もマスコミをにぎわすのだろう。まあ、こうなればもう、どっちもどっちなんだろうけどね。そして少々ゲンナリ(苦笑)。
先週、先々週と映画・ドラマ界の性加害、性暴力についてスクープ、大きく取り上げてきた「週刊女性」だが、今週もまた性加害についてスクープを放っている。今回俎上にあがった性加害者は女性ポートレートを主戦場とする有名写真家の藤里一郎だ。
そして告発したのはグラビアアイドルのA子さん。その告発内容は、またしても卑劣極まりない。カメラマンという立場を利用し、撮影と称して密室で2人きりになり性的な行為に及ぶ。これまでのケースと同様、立場の弱い女性に対する卑劣な行為だ。
しかも藤里は「週女」の取材に対し、「大前提として、恋愛関係にあった」「仮に女性が嫌がっていたとしたら、絶対にやめます」などと、事実を否定している。このコメントに対し、A子さんは怒りをあらわにしたというが当然だろう。しかも藤里から性暴力を受けたのはA子さんだけではないらしい。別の女性は藤里に対し訴訟を起こして係争中というのだ。
今度また別の被害者が告発する可能性も高いから、引き続き「週女」には頑張ってほしいが、今週は「週女」だけでなく「女性自身」も性加害の告発記事を掲載している。
「週刊文春」(文藝春秋)が報じ、すでに8人もの被害者が告発した映画監督の榊英雄だが、「自身」ではさらに別の女性3人から榊による性被害の証言を得て、その“手口”を明らかにしている。その手口はほかの8人同様、監督という立場を利用したもので、その悪質性、常習性が証明された形だ。
本欄で何度も指摘したが、こうした記事、告発はよい意味で連鎖する。卑劣な“性犯罪”を撲滅するためにも、一過性ではなく継続的に取り上げてほしい。
ウッチャンナンチャンの南原清隆が女性と2人で中目黒で食事をしていた。不倫? いや、そうではなく妻。そして南原がいかに中目黒を愛しているかが紹介されるが、それだけの記事だ。
でも笑った。当初、記事では女性が妻だと明かされず、“不倫”が匂わされているのだが、そこにこんな一文が唐突に登場する。
「まさか、ナンチャンまでが、人の道に外れる行為を?」
ナンチャン“までが”って――。相方の過去の行為を揶揄してるんだろうけど、なんだかあまりに唐突で笑ってしまった。