4月21日、土屋太鳳が主演を務める新連続ドラマ『やんごとなき一族』がフジテレビ系「木曜劇場」枠で放送を開始。初回の世帯平均視聴率は7.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と1ケタ台発進となったが、「同枠にしてはまずまずの滑り出しで、土屋の評価を上げるチャンスとなり得るのではないか」(芸能ライター)という。
「同ドラマは、漫画家・こやまゆかり氏が『Kiss』(講談社)で連載中の同題作品を実写化。実家の大衆食堂で働いてきた主人公・篠原佐都(土屋)が、江戸時代から続く名家の次男・深山健太(松下洸平)のプロポーズを受け入れ、健太の父親で深山家当主の圭一(石橋凌)らから反対されても、困難を乗り越えていくというストーリーです」(同)
第1話は、深山家への挨拶に訪れた佐都が、圭一から命令された健太の母・久美(木村多江)により門前払いを食らってしまう。それでも、強引に籍を入れた健太と佐都に、圭一は激怒しながらも、新たな“策”を考える。健太の兄・明人(尾上松也)やその妻・美保子(松本若菜)、健太の弟・大介(渡邊圭祐)とその妻・リツコ(松本妃代)、深山家の末っ子・有沙(馬場ふみか)らも登場し、複雑な人間関係が交差する様子も描かれた。
「主演の土屋は、2015年上半期のNHK連続テレビ小説『まれ』でヒロインを演じたこともある人気女優ですが、近年、ヒット作に恵まれていません。18年7月期に主演した連ドラ『チア☆ダン』(TBS系)は、全話を通しての世帯平均視聴率が7.1%に終わり、昨年2月公開の映画『哀愁しんでれら』(田中圭とダブル主演)も、映画興収ランキング(興行通信社調べ)で初週はトップ10にギリギリ食い込んだものの、翌週はランク外に消えていました」(同)
一方、フジテレビ系の「木曜劇場」枠に関しても、すっかり“低視聴率枠”と化しているため、『やんごとなき一族』もあまり期待されていなかったが……。
「やはり1ケタ台でのスタートとなりましたが、同枠で前クールに放送されていた『ゴシップ #彼女が知りたい本当の○○』(黒木華主演)の初回6.5%を上回る発進。さらに、ここ1年の同枠ドラマと比較しても、初回7%台を獲得したのは昨年10月期に7.8%でスタートを切った『SUPER RICH』(江口のりこ主演)のみとあって、『やんごとなき一族』も“この枠にしてはまあまあ良い滑り出し”といえそうです」(同)
さらに、ネット上でも「原作より“ドロドロ感”が薄れていて見やすい気がする」「美保子とリツコ、有沙のバトルシーンも笑えた」「圭一が庶民のことを『下々の人間』とか言ってて、わかりやすく見下してる感じが面白かった」などと、評判が良かった様子。
「土屋についても、『明るくて前向きな娘さんの役、似合ってる!』『太鳳ちゃんっぽい天真爛漫な雰囲気もあるし、気品ある顔つきだから名家に嫁いでも違和感ないし、応援したいキャラクターだと思えた!』というように、好意的な声が散見されました。今後、同ドラマの視聴率を上げていけたら、土屋も再評価されるのではないでしょうか」(同)
なお、健太の母・久美を演じる木村に関しては、19年放送の『あなたの番です』(日本テレビ系)で見せたような“狂気的な役”の印象が強いのか、「久美さんは今のところ普通の人っぽいけど、何か裏がありそう」「今後、豹変するんじゃないかってドキドキする」と注目している視聴者も。
「物語が進んでいく中で、土屋演じる主人公の好感度が下がることなく、また久美役の木村が“怪演”を見せる展開でもあれば、同枠で久々の2ケタ視聴率獲得となるかもしれません」(同)
フジテレビ系「木曜劇場」枠で2ケタ台を記録したのは、20年7月期の『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』(石原さとみ主演)第4話の10.6%が最後。土屋は、その記録に近づくことができるだろうか。