“高視聴率俳優”として、これまで数々の大ヒットドラマを世に送り出してきた木村拓哉が、ついに主演ドラマで“1ケタ”を記録したと業界内外で話題になっている。現在、テレビ朝日系で木曜午後9時から放送中の『未来への10カウント』がそれだ。
ニュースサイト「フライデーデジタル」は5月23日、同ドラマについて、“打ち切り”の方針と報道。24日正午時点で正式発表はないものの、記事はほぼ“断定”の論調で書かれており、業界関係者の間でも「テレ朝が、これ以上視聴率を低下させるわけにはいけないと焦っているのは確かだろう」とささやかれているようだ。
同ドラマは、木村演じる元アマチュアボクサー・桐沢祥吾が、日々を無気力に過ごしていた中、母校のボクシング部コーチに就任。学生たちとの交流を通じ、気力や情熱を取り戻していくという内容だ。主演の木村以外には、満島ひかりや安田顕、King&Prince・高橋海人などが出演している。
「第1話は、世帯平均視聴率11.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)をマーク。第2話で10.5%に後退した時点で、業界内では“1ケタ陥落の危機”を心配する声が飛び交い、第3話の9.9%で現実に。1990年代後半~2000年代前半頃は“高視聴率俳優”として活躍し、その後も主演の連ドラでは“2ケタ視聴率”をキープしてきた木村が、『未来への10カウント』で初の1ケタ台を刻みました」(芸能ライター)
さらに第4話も9.6%と、初の“2話連続1ケタ台”を記録。その後、第5話で10.6%をマークし2ケタ台に返り咲き、第6話も11.1%と微増したが、そんな中「フライデーデジタル」は、全10話の予定だった同ドラマが、第9話で最終回を迎えることになったと伝えた。
「記事によれば、テレ朝は話数を短縮することで、“全話を通しての平均視聴率だけは2ケタ台を死守する”という方針を取った模様。確かに、第5話以降は数字が回復しつつあるといっても、今からではこれ以上の高視聴率は見込めなさそうなので、局側が“傷口の小さいうちに……”と、1話短縮を決断したのなら納得できます。なお、テレ朝は近年、世帯平均視聴率よりも、コア視聴率(13~49歳の男女)の獲得を狙っており、若者向け作品を増やす方針を立てていたのですが、どうやら『未来への10カウント』はハマらなかったよう。かといって、同ドラマは高齢層ウケもいまいちという“どっちつかず”の状態にも陥っていたといいます」(スポーツ紙記者)
それでも、木村本人は前向きな姿勢を保っていたそう。
「“キムタク初の1ケタ台”などと騒いでいたのは周囲のほうで、木村自身は最後まであきらめず、良い作品にしていこうと周りを鼓舞していたみたいです。とはいえ、局サイドに“あきらめムード”が漂ってしまっているようですし、これから挽回するのは難しいでしょう。それに木村本人も、もし打ち切りが現実となった場合は、さすがにショックなのでは……。ちなみに今後、テレ朝は『相棒』や『科捜研の女』といった主に高齢層に受けている人気シリーズでも、視聴者層の若返りを図っていく意向だったようですが、『未来への10カウント』での失敗を受けて、その方針もまた変わるかもしれません」(テレビ局関係者)
5月24日正午現在、「フライデーデジタル」の当該記事は、なぜか“削除”されているが、このまま『未来への10カウント』は“9ラウンドでノックアウト負け”という最悪のオチを迎えてしまうのだろうか。公式からの説明が待たれる。