Hey!Say!JUMP・山田涼介が主演を務める映画『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー』が、5月20日に公開初日を迎えた。2017年12月公開の第1作『鋼の錬金術師』は、全国映画動員ランキング(興行通信社調べ、以下同)で初登場1位を獲得していたが、 約5年ぶりの新作は9位スタートと大爆死。6月24日には『鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成』の封切りも控える中で、幸先の悪い幕開けとなってしまった。
原作は、2001〜10年に荒川弘氏が「月刊少年ガンガン」(スクウェア・エニックス)で連載していた同名バトルファンタジー漫画。映画第1作目には山田のほかに、本田翼、ディーン・フジオカ、本郷奏多といったキャストが登場し、『完結編』には新田真剣佑、舘ひろし、渡邊圭祐、山本耕史ら豪華メンバーも参加している。
17年の第1作目は12月1日に公開され、土日2日間(12月2、3日)で動員約19万人、興行収入2億6400万円を記録し、ランキング首位を獲得。初日を含む3日間の累計は動員約29万人、興収3億7300万円を記録していた。一方で『完結編 復讐者スカー』は、5月21、22日の全国映画動員ランキングで9位初登場と、第1作の好発進と比べて大幅なランクダウンとなった。
「なお、前作は入場者特典として、原作者の荒川氏が約7年ぶりに描き下ろした特別コミック『ハガレン0(ゼロ)』と、描き下ろしビジュアルを使用したポスターカレンダーを配布し、今作でも荒川氏描き下ろしのスペシャルイラストカードを先着で限定配布しているようです」(芸能ライター)
前作は内容に賛否両論が挙がったが、最終的に興収約12億円の大ヒットを記録。今作もレビューサイトやSNSでの評判は賛否あるものの、動員に結びついていないようだ。
感想を見てみると、「前作と何も変わってない。無理やり原作に話を寄せようとして、時間がないからぐっちゃぐちゃになってた」「やっぱりB級映画感が拭えないなあ……。CGはチープだし、安っぽく感じてしまう」「原作のギャグを実写でそのままやっているので、めちゃくちゃサムい。『最後の錬成』を見るか迷う」といった、手厳しい意見が見受けられる。
一方で、「1作目が残念だったから期待せずに見に行ったけど、ハガレンファンも納得の出来だった」「前作より格段に良くなっていたから、次回作も見る!」「CGがスゴいし、前作よりパワーアップしていた。役者さんも素晴らしい!」「脚本家が変わったのかと思うくらい、1作目と比べて内容が良くなってた。テンポも原作の流れを損なわなかった」などと、好意的なコメントも多い。
また、ネット上には「劇場がガラガラ」とのレポートも。「公開3日目なのに、劇場がガラガラで驚いた」「お客さんがほとんど入ってないので残念」といった書き込みも寄せられている。
なお、5月21、22日の動員ランキングで1位を獲得したのは、斎藤工主演の『シン・ウルトラマン』。2週連続で1位に輝いており、映画情報ポータルサイト「MOVIE WALKER PRESS」(23日配信)の記事によると、22日までの累計成績は動員134万人、興収20億円を突破したという。同作には、Hey!Say!JUMPの有岡大貴がメインキャストの1人として名を連ねている。
「21、22日の動員ランキングを見る限り、同じグループでも有岡の出演作が1位で、山田の主演作が初登場9位と、くっきり明暗を分ける結果に。さらに言うと、山田の場合は今年2月公開の主演映画『大怪獣のあとしまつ』が動員ランキング3位スタートだったものの、『クソ映画』『下ネタの連続で笑えない』などと、ネット上で“酷評祭り”を巻き起こすほど不評。主演映画が2作続けて厳しい評価となってしまいました」(同)
こうした結果を受けて、一部映画ファンからは「2人とも演技はうまいのに、興行が天と地の差……」「有岡くんが山田くんの尻拭いをしてる感じあるね」「有岡くんが『シン・ウルトラマン』やってる間に、山田くんは『あとしまつ』と『ハガレン』か。さすがにかわいそう」といった、山田に対する同情の声も上がっている。
現時点で『完結編 復讐者スカー』の客入りは芳しくないようだが、6月24日には『完結編 最後の錬成』の公開が待ち構えている。果たして、有終の美を飾ることはできるのだろうか?