「婦人公論」(中央公論新社)の6月号が発売になりました。今月の特集は「今の自分にちょうどいい暮らしの整え方」。「自分」「ちょうどいい」「暮らし」「整え方」と、「婦人公論」の好むワード4点てんこ盛りです。この4ワードを組み合わせていくと、誰でも「婦人公論」らしいタイトルを付けられるのでは? と思い立ち、いくつか考えてみました。「暮らしを整えてちょうどいい自分に」「ちょうどいい自分と暮らしの整え方」「自分を整えるちょうどいい暮らし方」――。みなさんも挑戦してみてください。
そんな安定感ある「婦人公論」、さっそく今月号の中身を詳しく見ていきましょう!
<トピックス>
◎今の自分にちょうどいい暮らしの整え方
◎読者体験手記「溜め込んでますが、何か?」
◎池江美由紀 娘・璃花子を育んだ「夢を叶える」メソッド
断捨離は「77歳でギリギリ」説
まず見ていくのは特集「今の自分にちょうどいい暮らしの整え方」。「ちょうどいい暮らしの整え方」とは具体的にどういうことなのでしょうか。前文によれば「モノを減らすことが絶対条件ではないけれど、手放せずに容量オーバーになれば、息苦しさや苛立ちを感じてしまうのは間違いありません」とのこと。つまり、要約すると“断捨離しよう”ということのようです。
実例として登場しているのは、女優・岩下志麻、エッセイスト・中山庸子、女優・中原ひとみなど。岩下志麻は3年半前の自宅リフォームを機に“整えた”そう。「断捨離をしていたら、小学生の娘と交わした手紙が出てきた」などの“整えあるある”も披露しています。
さらに、読み進めて知ったのは“高齢になると断捨離はキツイらしい”という点。中山氏は「片づけには気力と体力が必要ですからね。60代半ばに生活を縮小しておいて正解だった」。中原ひとみも「モノを減らすのも引っ越しをするのも、77歳という年齢が、体力、気力、ともにギリギリだったと思います」と話しています。とにかく体力と気力があるうちに断捨離しよう! というのが「婦人公論」世代の「ちょうどいい暮らしの整え方」のようでした。
次に見ていくのは、読者体験手記のコーナー。投稿テーマは「溜め込んでますが、何か?」。岩下志麻らのような整えが進まない読者の生の声が、切実です。
一人目の投稿者(60歳女性)は、認知症になった義母の収集癖に悩んだそう。「夫が赤ちゃんだった頃に買ったらしい新品のオムツ」「謎の液体が入った瓶」から「吐いたタン」まで、収集物のバリエーションが豊かでしびれます。二人目の投稿者(57歳女性)は、レジ袋集めに夢中。レジ袋有料化を機に収集熱は高まっていったそうで、大量のレジ袋の置き場に悩んでいるとのこと。こんなところでも小泉進次郎の顔が浮かびますね。
しかし投稿者のお二人は、まだまだ気力・体力ともに充実している様子。断捨離は先伸ばしで良さそうです。
どうしても「なべおさみ」が脳裏に浮かぶ池江母のインタビュー
最後は、水泳の池江璃花子選手の母で、幼児教室経営者の池江美由紀さんへのインタビュー「娘・璃花子を育んだ『夢を叶える』メソッド」を見ていきましょう。先月号は歌手・MISIAの母にインタビューしていた「婦人公論」。“すごい人を育てた母”シリーズなのでしょうか。
池江選手をはじめ3人を育てたシングルマザーである美由紀さんは、最初の出産の1年4カ月後、子ども向け能力開発教室を開校。妊娠中に「病院の都合で『産まされる』のではなく、妊婦や赤ちゃんにとって自然なお産がしたい」と考えたり、右脳教育のメソッドに興味を持ったのがきっかけだそうです。
教室の中でも特に遊具の「うんてい」は「生徒の潜在能力を引き出すのに役立った」と語り、自宅のリビングにも設置してあるそう。自然派パワフル系のお母さまのようです。
池江選手といえば2019年、「フライデー」(講談社)でなべおさみとの家族ぐるみでの交流が報じられました。池江選手がなべによる「手かざし療法」を受けているのでは? と言われましたが、そのあたりについてはもちろん触れられていません。しかし、どうしてもなべの陰がチラついてしまうのです。もしかすると、池江選手の母と“自然派”なところで意気投合したのか、なべ家にも「うんてい」があったりするのか……池江&なべへの興味は深まるばかりです。