今は亡き某指定組織の三次団体幹部の妻だった、待田芳子姐さんが語る極妻の暮らし、ヤクザの実態――。
初めての職質
少し前ですが、「職質デビュー」しました。
酔いもあって、けっこう「地金」が丸出しになってしまい、同行者たち(オットの兄弟分2名)にあきれられましたので、「こんな職質対応はダメだ!」という見本にしていただきたいと思います。
というか、もともと同行者たちがアヤしいからですよ。カタギになって久しいのに、どう見ても反社……。オットの祥月命日の数日前(当日は家族で行きます)に3人でお墓参りをして、帰りにちょっと献杯したタイミングでした。
いきなり現れた2人のおまわりさんに行く手をふさがれた私たち。
おまわりさんA:すんません、どちらへ?
同行者A:は? 帰るとこですけど?
私:ちょっとお、何い? 職質う? 動画撮るから!
おまわりさんB:どうぞ
おまわりさんA:お姉さんはお友達ですか?
私:関係ないでしょ? ていうか女子(自分のことですスミマセン)に職質て何なの?
おまわりさんA:いや最近は女性にもお願いしてます。悪いことしてないならカバン見せてください。
私:絶対イヤ! 令状持ってきなさいよ!
おまわりさんA:れ、令状?
同行者B:ままま、おまわりさん、自分たち応じますから(といってカバンを開けて見せる)
私:おまわりさん、手つっこまないでよ!(手を入れられるのは持ち主のみです)
同行者2名が素直に応じて免許証も見せたので、このあたりから酔っ払いのオバハンは無視された感じでした。
それで、帰りに2人から「姐さん、ああいうのがいちばんダメですよ」「ああいう時は素直に見せてさっさと帰るんですよ」とお説教されてしまいました。もう帰る気しなくて、もう一軒入りましたとさ。
以前も書きましたけど、素直に応じたほうが早いんですが、ン十年も不良と過ごしてきて初めてでしたし、酔ってもいたので……。素直に応じて、動画を撮るのがオススメです。
タイムリーというか、サイゾーウーマンでは、TOKIOの松岡さんが職質されたことが紹介されていましたね。
帽子・メガネ・マスク姿の松岡さんに、おまわりさんはまったく気づかず、社員証を見てようやく気づいたようです。やっぱり素直に応じたほうがいいですかねえ。
それにしても何なんですかね、職質。内閣府から警察庁、各都道府県までいろんな「月間」を決めてノルマを課しています。
たとえば6月の厚生労働省「外国人労働者問題啓発月間」に合わせて、警察庁も「来日外国人犯罪対策及び不法滞在・不法就労防止のための活動強化月間」をやってますし、毎年10月と11月の2カ月間は厚労省と都道府県が「麻薬・覚醒剤・大麻乱用防止運動」を実施しています。
超のつく「タテ割り行政」なのに、こういうところは連携するんですね。まあ前から「見た目反社」の人や「有色人種」に対する違法な職質は問題になっていました。
おまわりさんから「だって黒人でしょ?」(=黒人だから悪いことをしているに決まっている)と言われたとか、「カバンに手を入れられた」とか、もう国際問題レベルです。
さすがにまずいということで、警察庁も「人種差別的と誤解される職務質問」を避けるようにと各都道府県警に文書で伝えていたことがニュースになっていました。
ほんと、ひどい職質してる時ありますもんね。今度見たら注意しようと思いました。というわけで懲りていませんが、ひとつ宣伝をさせてください。
6月6日発売の『昭和の不思議101 2022年 夏の男祭号』(ミリオンムック、大洋図書発行)で、3月に急逝された宮崎学さんの追悼記事を書かせていただきました。「アウトロー好きなら押さえておきたい必読10冊」的なアレです。ご一読いただければ幸いです。
宮崎さんは強いだけでははく「ヤクザもいる明るい社会」に象徴される、ゆるい社会のあり方を提唱されていましたね。「宮崎節」で、うっとうしい梅雨も乗り切りましょう。