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テレ朝、視聴者の「ジジババ切り」!? 若者ターゲットに舵切りも『未来への10カウント』『テレビ千鳥』は迷走

 現在、内藤剛主演連続ドラマ『警視庁・捜査一課長season6』を放送中のテレビ朝日系「木曜ミステリー」について、6月7日、同局が「終了」を発表した。最後の作品となるのは、上川隆也主演の人気シリーズ『遺留捜査』で、7月期をもって同枠は、23年半の歴史に幕を下ろすという。今後、「木曜ミステリー」の代表作である沢口靖子主演『科捜研の女』は時間帯を変えて継続すると言われているが、いよいよテレ朝は「視聴者層の若返りを図るため、年配の視聴者を“切る”ことに踏み切った」(スポーツ紙記者)ようだ。

 昨今のテレビ各局は、従来の「世帯視聴率」ではなく、「コア視聴率」などと呼ばれる50~60代以上のシニア層を省いた視聴率を意識して、番組の制作や編成が行われるようになったという。

「番組のスポンサーは、購買意欲の高い現役世代に向けてCMを打ちたい傾向があるため、テレビ局もそれを意識して、世帯よりコア視聴率を重視するようになりました。特に日本テレビはかなり早い段階でシニア層に見切りをつけて、特に連続ドラマで、10~20代向けの作品を連発しています」(同)

 結果的に日テレは、現在、在京キー局トップの放送広告収入を誇っている。

「対するテレ朝は『世帯視聴率しか見ていない』と言われるほどに、各局の『コア視聴率重視』の流れに逆らってきました。しかし、ここ最近は、広告収入の観点から、やはりコア視聴率を意識せざるを得ないと、若い視聴者に向けた番組作りに意欲的になっているんです。今回の『木曜ミステリー枠』終了もそういった社内ムードを汲んだ結果といえますが、これまでシニア層から高い人気を誇ってきたこの枠を撤廃するとあって、業界内では『ついにテレ朝の“ジジババ切り”が本格的に始まった』なんて言われています」(同)

 しかし、各局に比べて数周も出遅れてしまったテレ朝だけに、さまざまな試みが、ことごとく空回りしてしまっているようだ。

「コア視聴率に期待が込められた作品や編成ほど、散々な結果に終わっている印象です。令和版の『相棒』シリーズを目指し、若者層にウケがいい桐谷健太と東出昌大を主演に起用した連続ドラマ『ケイジとケンジ〜所轄と地検の24時〜』(2020年1月期)は、テレ朝の視聴者層若返り計画の先駆けといえる作品でしたが、第1話放送後に発覚した東出の不倫スキャンダルによって悪い意味で注目を浴び、なんの爪痕も残さないまま終了。もしこのドラマが成功していれば、テレ朝はもっと早くから、ターゲット層の若返りを軌道に乗せられていたかもしれません」(テレビ局関係者)

 また、同じく連続ドラマでは、今年4月期の木村拓哉主演『未来への10カウント』も、若者をターゲットにしていたというが、残念ながら“不発”だったようだ。

「King&Prince・高橋海人のほか、若手俳優を多く起用した学園ドラマで、10~20代の視聴者獲得を目指したものの、その世代の視聴率は振るわなかったそうです。ちなみに高齢層からもまったく支持が得られずじまいで、世帯視聴率でも、木村主演ドラマ初の1ケタを記録するという“黒歴史”を刻んでしまいました」(テレビ局関係者)

 バラエティ番組の放送枠移動が相次いでいることからも、テレ朝の迷走が見て取れるという。

「もともと若者ウケが良い『テレビ千鳥』は、局が特に推しているバラエティの一つですが、20年秋の改変で午前0時台の枠からプライム帯に昇格したものの、今年の改変で深夜帯に“再引っ越し”。つまりテレ朝は、深夜帯だからこそ若者にウケるという『テレビ千鳥』の特性を無視して、“プライム帯進出”をやってしまったわけです。業界内で『深夜以外、高齢者しかチャンネルを回さない局』なんて、うしろゆびをさされている状況を打破すべく、若い世代へのアピールを続けているわけですが、現状では突破口すら見えていない状況にあると言っても過言ではないでしょう」(同)

 機を逸した感があるテレ朝だが、それでも「木曜ミステリー」終了のように、シニア層を切り捨てていく編成を推し進めるのだろうか。