なにわ男子・道枝駿佑が主演を務め、ジャニーズJr.内ユニット・美 少年の岩崎大昇も出演する連続ドラマ『金田一少年の事件簿』(日本テレビ系)。6月12日に放送された第7話は、世帯平均視聴率5.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)となり、第6話の5.5%から0.2ポイント増加しつつも苦戦中だ。そんな本作だが、「リメークばかり」の内容に、視聴者の不満が噴出している。
『金田一少年の事件簿』は、同名ミステリーマンガ(講談社)を実写化した人気ドラマシリーズ。名探偵・金田一耕助の孫である金田一一(きんだいち・はじめ)が主人公で、1995年にKinKi Kids・堂本剛が“初代・金田一”を演じてから、嵐・松本潤、KAT-TUN・亀梨和也、Hey!Say!JUMP・山田涼介、そして道枝と、ジャニーズタレントが代々主演を務める人気作だ。
今回の第7話は第6話の続きで、“初代”の剛版で実写化されたエピソード「金田一少年の殺人」をリメーク。ノンフィクション作家・橘五柳(勝矢)を殺害した疑いをかけられ逃亡した金田一が、逃げ惑いながらも真犯人に迫る……という内容だった。
「犯人は原作や剛版と同じく、テレビディレクターの都築哲雄でしたが、今回は設定が変更され、原作と剛版では中年男性だったところ、今回は35歳のA.B.C-Z・戸塚祥太が演じることに。殺人の動機も、原作と剛版では“腎臓病を患った娘のため”でしたが、道枝版では“腎臓病を患った婚約者・マイコ(小林涼子)のため”に変更されていました。なお、ラストは都築が自ら命を絶ち、自身の腎臓をマイコに移植するよう依頼して事切れるという展開で、ここは原作や剛版と同じ結末でした」(芸能ライター)
なお、こうした変更が行われたのは、2010年に臓器移植法が改正された影響と考えられる。この改正により、自殺や同意殺人の対策として、親族に臓器提供を行うために自殺を試みた人物からの優先提供を認めないと変更された。そのため、原作や剛版のように、“娘への腎臓移植をするために自殺”という犯人の行為は、現代では不自然になったのだ。
「こうした変更について、ネット上では『そんな改正があったんだ。初めて知った』『まさか「金田一」で臓器移植法の改正内容を知るとは。勉強になる』などと感心するような声もありますが、『だったら無理やりリメークしなくてよくない?』『設定を変えてまで、この話をリメークしたかった理由がよくわからない』といった疑問の声もあり、違和感を抱く視聴者も少なくないようです」(同)
なお、第6、7話には、主演の道枝、金田一の後輩・佐木竜太を演じる岩崎のほか、都築を演じた戸塚、さらに金田一を助ける少年として、ジャニーズJr.・小山十輝が登場。ジャニーズ所属タレントが4人も登場するという、話題性のある放送回だったはずが、視聴率が大きく伸びるようなことはなかった。
「やはりその理由は、リメークが多いからでしょう。実は現在、動画配信サイト・Huluでは、剛版を含む過去の『金田一』ドラマが多数公開されているため、ネット上には『リメークだとどうしても過去作と比べてしまって、新鮮に楽しめない』『Huluで見られるし、同じエピソードをやる必要ある?』といった不満の声が上がっているんです。実写化されていない原作のエピソードが多数あるだけに、『リメークばっかりで新しい話をやらないことが、道枝版「金田一」最大の謎』とも言われていました」(同)
そんな中、次回の第8話も、剛版で95年9月に放送された「首無し村殺人事件」のリメークが放送されると発表に。これ以上、視聴者離れが加速しないことを祈るばかりだ。