世界的大物俳優であるにもかかわらず、誰に対しても思いやりと敬意の気持ちを持って接することで知られるキアヌ・リーブス(57)。このたび、ニューヨークの空港の手荷物受取所で質問攻めしてきた少年に対して、嫌な顔ひとつせず対応していたという目撃情報が大きな話題になっている。
目撃したのは、テレビプロデューサーのアンドリュー・キンメルという男性で、Twitterにその様子を収めた写真を投稿。「ロンドンからニューヨークに移動したキアヌが手荷物受取所で少年にサインを求められ、矢継ぎ早の質問を受けた。彼はそのすべての質問に快く一つひとつ答えていた」という説明文を添えた。
さらに、2人の会話の内容も紹介。
「少年:なんでロンドンに行ってたの? キアヌ:ドキュメンタリー撮影のためだよ」
「少年:ネットで(F1の)グランプリックスにいたって見たよ。 キアヌ:そう、グランプリックス。F1! カーレース!」
と、少年が「グランプリ(Grand Prix)」を誤って「グランプリックス」と発音したのを指摘することなく、キアヌもフランス語っぽくおどけて「グランプリックス」と言っていたという。ほかにも、
「少年:あなたも運転するの? キアヌ:F1じゃしないよ。でもバイクには乗るよ」
「少年:ニューヨークに住んでるの? キアヌ:住んでるのはロサンゼルス」
「少年:ニューヨークにはどれくらい滞在するの? キアヌ:4日間! いや違う……5、5日間!」「少年:なんでニューヨークに来たの? キアヌ:ブロードウェイを見に来たんだよ」
と次々来る質問にも丁寧に答え、『マトリックス』で共演したローレンス・フィッシュバーンが主演するデヴィッド・マメット原作のミュージカル『アメリカン・バッファロー』を見に行くのだと明かした。
セレブが嫌がるような「ニューヨークではどこに滞在するの?」というプライバシーに関わる質問にも、気さくに「ミッドタウンだよ!」と答えたというキアヌは、質問するネタが尽きた少年に質問攻めのお返しまでしたとのこと。
これらを投稿したアンドリューは、ロンドンからニューヨークへの移動で疲れているだろうに、少年にフレンドリーに接するキアヌの対応は「素晴らしいものだった」と称賛。「奴は間違いなく一流の人間。こういう小さなことが、人の人生を大きく変えるんだよね。キアヌみたいな人が、(この世には)もっともっと必要なんだよ!」と大絶賛した。
一連のツイートのうち、写真を添えた投稿は32万を超える「いいね」を獲得。キアヌは、過去にもロサンゼルス空港内をひとりで移動中、次から次へと現れる記念撮影を求めるファンにほほ笑みながら応じる映像がネット上に流れ、「信じられないほど“いい人”」だと世間を驚かせたが、今回のエピソードもキアヌの人間性が感じられる「心温まる」話だと、ほっこりする人が続出している。
子どもの死産に元恋人の事故死、白血病を発症した妹の闘病を支えるなどつらい経験を経てきた、酒や麻薬に逃げることなく、誠実に生きてきたキアヌ。ひとりでベンチに座って“ぼっち飯”を食べているパパラッチ写真がネットで話題を呼ぶなど、長年孤独な私生活を送っていると伝えられていたが、ヴィジュアル・アーティストのアレクサンドラ・グラントとは静かに愛を育んでいるようだ。
プライベートでファンが寄ってくるのを嫌がるセレブも多い中、「俳優として仕事に恵まれるのは、多くの人が自分の作品を見てくれるからこそ」と、いつも丁寧に対応しているキアヌに、「いい人なんだから、本当に幸せになってほしい」との声が上がっている。