俳優・竹内涼真が主演を務める木曜ドラマ『六本木クラス』(テレビ朝日系)の第1話が7月7日に放送され、世帯平均視聴率9.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録。「木曜ドラマ」枠の初回視聴率としては、2015年7月期の武井咲主演『エイジハラスメント』以来、7年ぶりの1ケタとなってしまった。
『六本木クラス』は、日本でも大ヒットした韓国ドラマ『梨泰院クラス』(Netflix)のリメーク版。韓国版は、主人公のパク・セロイ(パク・ソジュン)が「長家(チャンガ)グループ」のチャン・デヒ会長(ユ・ジェミョン)ら富豪一家とビジネスバトルを繰り広げながら、自身が開いた居酒屋「タンバム」を人気店にするため奮闘するサクセスストーリー。日本版では、これが六本木の居酒屋「二代目みやべ」と「長屋ホールディングス」の戦いに置き換えられる。
「米倉涼子主演の高視聴率ドラマ『ドクターX』シリーズなどを放送し、TBS系『日曜劇場』枠に次ぐ民放ドラマの“ブランド枠”と知られるテレ朝の『木曜ドラマ』。しかし、『六本木クラス』がまさかの1ケタ発進となったため、『放送前にあれだけ話題になったのに、初回の視聴率低くない?』『あの「梨泰院クラス」のリメークだし、15%くらいいくかと思った』と驚きの声を上げるネットユーザーも見られます」(エンタメ記者)
※以下、第1話のネタバレがございます。
第1話では、高校3年生の宮部新(竹内)が、長屋グループの御曹司・長屋龍河(早乙女太一)のいじめ行為を我慢できず、彼を殴り飛ばして停学処分に。その後、龍河の父で長屋ホールディングス会長・長屋茂(香川照之)から“土下座”を条件に退学処分を取り消すと提案されるも、新は拒否。これにより、長屋グループで働いた新の父・信二(光石研)は職を失ってしまう。
その後、新は父とともに居酒屋の開業準備を進めるが、オープン前に父が交通事故で他界。その加害者が龍河であることを同級生・楠木優香(新木優子)の証言で知った新は、龍河に暴力を振るい、再び土下座で示談に応じるという茂の提案を蹴り、少年刑務所行きとなる……という展開だった。
なお、挿入歌には、『梨泰院クラス』のメインテーマソング「START」(Gaho)の日本語カバー曲「Start Over」(THE BEAT GARDEN)が起用されている。
「放送前、竹内が髪形をパク・セロイに寄せた“イガグリ頭”にしたことが話題になりましたが、演者の背景やセリフなど、ほとんどのシーンが『梨泰院クラス』の“焼き直し”といった印象でした。ネット上の韓国ドラマファンからは、『変に作品の雰囲気を変えられなくてよかった』『韓国版にかなり似てて、安心した』と安堵する声が上がる一方で、『ここまで同じだと、リメークする意味あるの? って思っちゃう』『六本木が舞台なのに、映像寄せすぎてて韓国に見える』『丸パクリするなら、「梨泰院クラス」をそのまま放送したほうがいいんじゃないの?』と疑問の声も目立ちます」(同)
さらに、韓国版と日本版の映像を比較し、「日本は映像が安っぽくて、リメークっていうよりパロディに見える」「日本のテレビ局の限界を感じる」「予算がないのは仕方ないけど、本家と比べるとカメラワークがしょぼすぎ」「日本のエンタメが、海外に売れない理由がよくわかる」などと落胆するネットユーザーも。本家に忠実だからこそ、クオリティーの差が際立ってしまったようだ。
ただ、配役やキャストの演技力には賛辞も目立ち、特に主人公の父親役を演じた光石に関しては「人の良いお父さん役がこんなにハマる俳優さん、ほかにいない」「MVPは光石さんだと思う」など、称賛の声が多数見られた。
「また、『初回から展開早すぎて、韓国版のような余韻がない』『第1話はもっとずっしりとした話のはずだけど、日本版はどんどん話が進むから軽く感じる』と不満の声も。韓国版が1話70分で全16話なのに対し、日本版はCMを除くと1話45~50分ほどで全13話。この様子だと、第2話以降はより足早に話が進みそうな予感です」(同)
賛否を呼んでいる『六本木クラス』。次回から、麻宮葵役の平手友梨奈の出番が増えることが予想されるが、どんな評価となるだろうか。