TBS系「金曜ドラマ」枠で、有村架純と中村倫也がダブル主演を務めている連続ドラマ『石子と羽男ーそんなコトで訴えます?ー』。7月22日放送の第2話に、人気声優・宮野真守がゲスト出演し、声優ファンやアニメファンを喜ばせた。
『石子と羽男』は、4回司法試験に落ちた東大卒の崖っぷちパラリーガル“石子”こと石田硝子(有村)と、たった1回で試験に合格した高卒弁護士の“羽男”こと羽根岡佳男(中村)が、誰にでも起こりうる珍トラブルに挑む中で互い成長していく様子を描いたリーガル・エンターテインメント。昨年10月期に同枠で放送された吉高由里子主演作『最愛』を手掛けたプロデューサー・新井順子氏と演出家・塚原あゆ子氏が再びタッグを組んだオリジナル作だ。
22日放送の第2話では、シングルマザーの相田瑛子(木村佳乃)から、小学生の息子・孝多(小林優仁)がスマホゲームに課金し、ゲーム会社から高額請求をされ困っているという相談を受けた石子と羽男が、トラブル解決に向けて奔走。宮野は、そのゲーム会社の顧問弁護士で、羽男の元同僚である丹澤文彦役で登場し、ネット上では「弁護士役かっこよかった」「演技うまいし、良い声すぎる」「ちょっといけすかない感じが新鮮だった」と反響が相次いでいる。
声優業はもちろん、アーティストとして音楽活動を行うほか、俳優として舞台やミュージカルに出演。2020年7~9月期放送の大ヒットドラマ『半沢直樹』第2シリーズ(TBS系)にもゲストとして登場するなど、多方面で活躍している宮野。近年、「顔出し」での仕事を増やしているが、果たして本職ではどのように評価されているのだろうか。業界関係者は以下のように語る。
「高校3年生のときに海外ドラマ『私はケイトリン』(NHK教育)の吹き替えで声優デビューを果たした宮野ですが、それ以前も子役として活動していました。小学生の頃から『劇団ひまわり』に所属し、芝居の技術を学んでいただけに、声優としての技術も長けているほうだと思いますよ。出発点が『顔出しの芝居』であっても、声優としての芝居の『勘』が働くタイプだったのでしょうね」(同)
芸能人の声優業挑戦について、ネット上ではよく「演技に違和感がある」といったネガティブな声が上がるが、アニメ『DEATH NOTE』(日本テレビ系、06年10月~07年6月)の夜神月役で一躍ブレークした宮野の場合、「子役時代を知る人も限られていますし、声優としての実力のほうが先に開花したので、“芸能人の声優業挑戦”とはまた違う印象。声優としての芝居もうまく身につけている」(同)という。
では、声優一本で活躍している声優と比べて、宮野の芝居に特徴はあるのだろうか。
「声にこれといった特徴もなく、芝居も『及第点を取れている』程度ですが、言い換えると、そつがなく、臨機応変にさまざまな役を演じ分けられるということ。声優を志して専門学校を卒業し、養成所経由でプロになった人たちとは一線を画していると思いますよ。彼らのような、いわゆる“純粋培養声優”の場合は、ある程度パターンが決まった声色や芝居があります。宮野はそういった“色”がつかなかった分、自分なりの芝居をしていると感じます」(同)
なお、宮野は08年に一般女性との「授かり婚」を発表。当時25歳だった宮野は、イケメン声優として女性人気が高かったため、ショックのあまり暴走した一部ファンがCDを叩き割ったことをSNS上で報告するなど、ネット上は大荒れとなった。
「これから売り出そうというタイミングでの結婚だったため、多くのファンを失ったとか。しかし、現在は大躍進を遂げ、多方面で活躍しています。現在も所属している劇団ひまわりが彼を丁寧にマネジメントしていることと、所属レコード会社『キングレコード』との相性、そして何より宮野に才能があり、人柄も良いからこそでしょう。本人やスタッフどちらかに問題があれば、どれだけ人気があっても仕事はもらえませんから。今の活躍ぶりを見ると、宮野だけでなく彼を支える御輿も非常に優秀であることがわかります」(同)
マルチな活躍を見せる宮野の今後の活躍に期待したい。