NHK連続テレビ小説『ちむどんどん』の第16週「御三味(うさんみ)に愛をこめて」が、7月25日から放送されている。同日の第76話では、劇中のとあるセリフが「気持ち悪い」として、視聴者から大ブーイングを浴びてしまった。
『ちむどんどん』は、本土復帰前の沖縄「やんばる」地域で生まれ育ったヒロイン・比嘉暢子(黒島結菜)が、 4人兄妹で支え合いながら、沖縄料理に夢をかけて上京するというストーリー。
25日の放送回では、暢子の婚約者・青柳和彦(宮沢氷魚)が、“結婚の挨拶に行く”と上司の田良島甚内(山中崇)に告げるシーンがあった。その際、田良島は「おふくろさんとは折り合いが悪いって言ってたよな?」と問いかけ、和彦が「でも、僕ももう大人ですし……」と返答。すると、田良島は笑顔で「母親の一番の不幸は、息子と結婚できないことって言うからなぁ」と発言したのだ。
その後、暢子が和彦の実家を2人で訪ねたところ、和彦の母・重子(鈴木保奈美)もまた、笑顔で「結婚は許しません」と宣言する……という展開だった。
「放送後、ネット上では『母親の一番の不幸は、息子と結婚できないこと』というセリフに対し、『私は息子が2人いるけど、当然、結婚したいとか思ったことないわ。気持ち悪すぎる……』『もしこれが「父親の一番の不幸は、娘と結婚できないこと」だったら大問題でしょう? なぜこんな基本的なことがわからないのか』などと批判が噴出し、炎上状態に。しかも、ドラマ内で田良島は“真っ当な意見を言うキャラクター”として、視聴者から一目置かれる存在だっただけに、『唯一の良心だった田良島さんにこんな台詞を言わせたら、いよいよ誰も見なくなる』といった声も多数出ていました」(芸能ライター)
同作は、放送開始当初から、暢子の兄である“ニーニー”こと賢秀(竜星涼)のだらしなさや、そんな賢秀を甘やかす母親・優子(仲間由紀恵)が批判を浴びていた。視聴者の間では、いつからか「#ちむどんどん反省会」というハッシュタグが広がり、放送後は作品への苦言が多数書き込まれている。
また、朝ドラ後に同局で放送される情報番組『あさイチ』では、MC陣がドラマの内容について短いトークを展開する“朝ドラ受け”が恒例となっていたが、『ちむどんどん』スタート以降は、これが減少。5月19日の放送にて、「ニーニーのことは置いといて…」というテロップのみで番組が始まった際には、「ついに朝ドラが“スルー”された」と衝撃を受ける視聴者も多かった。
「ある意味、ネット上を盛り上げている『ちむどんどん』ですが、実際はかなり視聴者が離れている様子。7月25日の世帯平均視聴率は16.5%(ビデオリサーチ社調べ/関東地区、以下同)で好調に思えますが、13〜14%台に落ち込むことも珍しくない。前クールの『カムカムエヴリバディ』が16〜18%で安定していたことを考えると、『ちむどんどん』から“離脱”してしまった人は多いのでしょう」(同)
今回の一言が、視聴者離れに拍車をかけないといいのだが……。