今は亡き某指定組織の三次団体幹部の妻だった、待田芳子姐さんが語る極妻の暮らし、ヤクザの実態――。
野田聖子議員の夫が「元暴力団員は真実」
野田聖子議員のおつれあいである野田文信氏が「暴力団員だった」という「週刊文春」(文藝春秋)の記事を最高裁が「真実」としましたね。
けっこう好きだった記者さんを含め、全国民レベルで野田夫妻を叩いていて、そっちのほうが怖いです。
「ウソ」をついているのは誰?
「何が問題かよくわからない」
今年の流行語大賞になりそうな福田達夫・自民党総務会長のお言葉です。統一教会に関する発言で炎上して、火消しに追われていましたね。
今回の野田夫妻へのバッシングに対しては、まさに「何が問題なのか」という感じです。
ネットの反応を見ると、「最高裁が『週刊文春』の記事を『真実』と認定したから、記事を『違う』と言うのはウソつき」ということのようです。あとは「夫が元暴力団員なのに総裁選に出るとは図々しい」とか、みんな道義的な話なんですよね。
もちろん、道義的なことを論じるなという意味ではないです。「20年以上も前に暴力団員だった」ことが人でも殺したみたいな話になっているのは、どうなのかなあということです。
「一億総いじめっこ状態」になっている印象しかないですが、「あの」井川意高さんがツイッターで「だからなんなんだよ。聖子先生も文信さんも存じ上げてるが、いま現在文信さん今なにか世の中に迷惑かけてるか?」とつぶやいていて、ちょっと興味深かったです。
金融庁恫喝の件は「文春」側敗訴
それにしても、もともと文信氏の「元暴力団員」という報道は、どこから来たんでしょうかね。
以前も書いていますが、同じ記事で仮想通貨をめぐる部分では「文春」は敗訴していて、最高裁の判断も同じでした。
ぶっちゃけ「金融庁恫喝問題に自信ないから『元ヤクザ』を出してきた」印象しかないです。
文信氏が提訴した裁判では、「当時の親分」という方が、文信氏が暴力団に所属していたと証言したそうですが、野田議員はこれをツイッターで「偽証」とされています。京都府警が偽証罪で捜査していたものの、この人物が亡くなり、捜査は打ち切られたとのことです。
これについて、ツイッター民の反応は「もう言い訳はいいから」的な感じでしたが、私は親分の偽証はあり得るかもと思いました。そういううわさは京都でも出ているそうですよ。
そもそも仮に「元暴力団員」だったとして、20年以上も前の話ですしね。暴力団排除条例ですら、「みなし暴力団員」とするのは「やめてから5年間」ですよ。もちろん5年たったからといって「元暴力団員」のレッテルがとれるわけではなく、銀行口座を作れないとかの条例の適用がなくなるだけですけどね。
「暴力団員」は「暴力団」をやめても、一生「元暴力団員」と言われ続けるのは、まあしょうがないんですが、井川氏のおっしゃる通り、「だからなんなんだよ」ですね。
たとえば今回入閣した浜田靖一議員は、ハマコーこと浜田幸一元議員の息子さんですよね。元議員は「元暴力団員」をカミングアウトされていましたが、靖一議員はちゃんと当選されてきましたし、「ヤクザの息子を入閣させるな」と言う人はまずいないと思います。
もしかして、子どもは親を選べないが、オトナはパートナーを選ぶべき……とかそういう話なのかもしれませんけどね。
ちなみにお会いしたことはないのですが、元山口組組員で現在は司法書士の甲村柳市先生も、「20年以上前に暴力団員だった」ことを理由に自動車を買えなかったそうです。
最近は元受刑者や元ヤクザの更生もよく話題になっているのに、やっぱり更生のハードルは高いんですね。とても残念です。