――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。
仙台に友人・S子と出かけた私。今回、狙うものは「ステディとデートするときに着る服」! あたしゃねえ、数々のおしゃれの本を読んで気づいたのよ。それは、「自分の好みの服は選ぶべきじゃない」ということ。ポイントは「どう見られたいのか」を意識することだってね!!
つまり、どういうことかと申しますと、例えば、私が好きなものはジーンズやMA-1、穴の開いたパンツなど、ハードでロックなものなんですよ。でも、一方で「きれいなお姉さん」と思われたいわけ。そのためにはどうしたらいいのか。
その答えは、「きれいなお姉さんが着ていそうな服を着る」ということなのです……! 客観的に見て、きれいなお姉さんが着てそうだなあと思う服を選ぶ、これが買い物で一番大事なことだと気づいたの!!
そんなわけで、早速「きれいなお姉さんが着ていそうな服探し」が始まりました。お気に入りのブランドの中から、まずは「GALLARDAGALANTE(ガリャルダガランテ)」をささ~っと拝見。うーん、私のアンテナにひっかかるものはなーし!!
お次は「Spick and Span(スピック&スパン)」! このブランドでは、茶色のトップスを試着したものの、いまいちビビッと来なかったので、購入は見送ることにしました。
続いて我々は「Liesse(リエス)」へと向かいました。リエスは、定番の形の服をいつも販売しているイメージ。リエスのお得意のドルマンニットに去年ドハマりし、3着も買いましたが、今年も例のドルマンニットが出ていました。
でもねえ、もうさすがにこの形には飽きたのよねえ。とはいえ、材質が違えば、シルエットも違うのかしら、と眺めていると、店員のお姉さんが話しかけてきました。
店員「よかったら試着してみませんか?」
そうねえ、なにか試着してみようかしら……。すると、背後でS子が試着室から出てきました。早っ!
いつの間に試着してたの!? S子はドット柄のロングスカートを履いていました。あら可愛い! 私はすぐにそのスカートに目を奪われました。S子は服を見る目があるんですよねえ。柄や雰囲気に流されず、シルエットで洋服を選ぶのです。今回のスカートも「落ち感が素敵だよねえ」と言っていました。ウンウン、落ち感! そうよ、そこがいいと思った、私も!!
「私もあのスカートを試着してもいいですか!?」
すっかり一目ぼれしてしまった私が鼻息を荒くして言うと、店員さんは「もちろんです」と、件のスカートを持ってきてくれました。わーいわーい! 私もきれいなお姉さんの仲間入りだーい!! ところが、スカートをはこうとすると、腹がつっかえて苦しいのなんの。ぐ、ぐええええ……。こんなスカートはいていたら、し、死んじゃう……!!
S子「ああ、きれいだね! 似合ってるよ!」
私「そ、そう……?」
店員「とってもお似合いですよ!」
ふふふふ、へへへ……。今、あたしは白鳥になった気分よ。水の上では華麗にたたずんでいるけれど、水中では必死に水をかいているの。ぐむむむむ、腹がいてえええええ!
そんなわけで、あえなくスカートは断念。すると、店員さんがニコニコしながらほかのスカートを持ってきました。
店員「こちらもおすすめですよ!」
ひいいい。こっちはファスナータイプやんけええ! こんなの絶対に入らないどころか、ファスナーがぶっ壊れるわよ……!! 嗚呼、なんだってあたしゃこんなに太ってしまったのかねえ。太って洋服が入らなくて、物欲が一気になくなるなんて……。お財布的にはOKだけど、悲しいわ……?