年末まで4カ月弱を残す中、早くもマスコミ関係者の間では、各局の大みそか特番に関するうわさがささやかれているという。日本テレビでは、2006年から毎年大みそかにバラエティ特番『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!絶対に笑ってはいけない』シリーズを放送してきたが、昨年は休止に。今年も復活の目途は立っていないようだ。
一部では、ダウンタウンがメインを務める別番組の放送を計画していると報じられたものの、日テレ関係者は「現時点では調整中ですが、一番期待しているのは、やっぱり『笑ってはいけない』の復活」と語る。
大みそか特番としては15年の歴史を持つ『笑ってはいけない』だが、昨年、新型コロナウイルス感染拡大による「クオリティの低下」などを理由に、放送中止が決定。当時は、放送倫理・番組向上機構(BPO)の「痛みを伴うことを笑いにするバラエティー番組を審議対象にする」という発表が影響したとうわさされたものの、のちに日テレの杉山美邦社長は、これを真っ向から否定している。
「ほかにも諸説飛び交いましたが、放送中止の一番の理由は『ダウンタウンが日テレサイドに不信感を持ったため』といわれています。20年末の放送回では、当時、不倫報道の余波で活動休止状態だったアンジャッシュ・渡部建の登場がマスコミにすっぱ抜かれ、ネット上で批判を浴びることに。そのため、すでに収録済みだった当該シーンはすべてカットされました。こうした情報漏えいによって、ダウンタウンは日テレを信用しきれなくなったようです」(スポーツ紙記者)
そこで日テレは、『笑ってはいけない』を打ち切りではなく、“一旦リセット”することに。そして昨年大みそかは、代替番組として『笑って年越したい!!笑う大晦日』を生放送した。
「ナインティナイン、バナナマン、千鳥ら9人の人気芸人が交代制でMCを担い、芸人やモノマネタレントらがネタを披露するバラエティ特番です。ただ、ナイナイMCのネタ番組という点が、翌元日に放送される『爆笑ヒットパレード』(フジテレビ系)とかぶっているため、放送前から業界内で『突貫工事で作ったような企画』と物議を醸していたのですが、実際の現場もひどい有様だったとか。ある出演者は『放送直前になって、詳細が詰められていない企画書だけ渡された』『放送中、どう立ち振る舞っていいのかわからなかった』と嘆いていましたね」(制作会社関係者)
一方、前出の日テレ関係者いわく「視聴者からの反響もいまいちだった」とのこと。
「『笑う大晦日』には、女優・高畑充希も出演し、実質的な進行を担当していました。ただ、彼女に与えられたのは、“カンペを目で追いながら読み上げるだけ”という役割で、放送中からネット上には『高畑充希の無駄づかい』という批判が噴出。また、MC陣がアルコールを飲みながらスタジオトークをするコーナーには、『グダグダすぎる』『飲み会を見せられてもつまらない』といった苦言も寄せられていました。総じて、作りの甘さが露呈していたため、『面白くない』と判断する視聴者が多かったようです」(前出・日テレ関係者)
そんなずさんな制作体制の影響からか、世帯平均視聴率は第1部(午後6時半~9時)が7.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と低調で、前年の『笑ってはいけない』が記録した17.6%から、なんと10ポイント以上も数字を落としてしまった。
「日テレは『笑う大晦日』を“黒歴史”とみなしており、その二の舞だけは避けなければならないと、今年は躍起になっている。大みそかの特番に関しては、“ダウンタウンの出演”を当面の目標に、願わくば『笑ってはいけない』の復活を望んでいるんです」(同)
ニュースサイト「デイリー新潮」は9月7日、日テレは今年8月放送の3時間特番『ダウンタウンvsZ世代』を、大みそかにも準備していると伝えていたが……。
「ダウンタウンの出演自体は前向きに進められているようですが、現時点ではあくまで『調整中』。『笑ってはいけない』について、一部で『今年も放送されない』と報じられているものの、ダウンタウンが『やってもいい』と言えば、多少の無理を押してでも、間違いなく復活させますよ。いずれにせよ現時点では、何も確定していないというのが正確なところです」(同)
大みそかの特番に、ダウンタウンを再登板させるべく、奮起しているという日テレ。果たして大みそか当日、どのような番組が放送されるのか、楽しみに待ちたい。