エリザベス女王が9月8日に死去してから、早くも英王室はさまざまなゴシップが報じられている。その話題の中心は、王室を離脱しているヘンリー王子夫妻だ。
女王が亡くなった2日後の10日、ウィンザー城に姿を現した夫妻は、追悼に訪れた国民の前で手をつないでくっつきながら歩き、「見苦しい」「品がない」と叩かれることに。メーガン夫人の服装についても、金のブレスレットをいくつも着用し、スカートの裾が広がっていることで「マナーがなってない」などと失笑を買った。
ロンドンのウェストミンスター宮殿で行われた礼拝では、退場時に夫婦で指を絡めて手をつないでいたことが明らかになり、「四六時中ベタベタしていて不快」などと批判が噴出。また、王室の女性メンバーたちが目上の王族に対して行うお辞儀のカーテシーについても、メーガン夫人が女王の棺に行ったところ「さすが女優、演技くさい」と叩く声が上がった。
今後もヘンリー王子夫妻を中心に注目を集めそうな英王室だが、実は日本であまり知られていないだけで、王位継承権を持つ若く立派な面々もいる。2022年3月に公開した記事から、知られざる注目の王室メンバーを4人、あらためて紹介したい。
エリザベス女王在位70年という大きな節目の2022年。6月には記念式典プラチナ・ジュビリーが催される予定だが、世間はいまいち盛り上がりに欠けているようだ。その理由はスキャンダル。
ヘンリー王子がリリースする暴露本に王室を大きく揺るがす衝撃的事実が書かれていると報じられ、さらにはアンドリュー王子の性的暴行裁判も大々的に報じられた。ほかにも、チャールズ皇太子の財団に多額の寄付をした見返りとして、サウジアラビアの富豪に勲章を授与した疑惑を警視庁が捜査するなど、ここ最近、王室は相次ぐスキャンダルに見舞われているのである。
お先真っ暗だともささやかれる英王室だが、実は表舞台には出てこないだけで、王位継承権を持つ若く立派なメンバーがたくさんおり、彼らに任せれば安泰なのではーーという声も上がっている。
今回は「王室の秘密兵器」と呼ばれる令嬢を含む、ミレニアル&Z世代の若く美しく聡明な王室メンバーたちをご紹介しよう。
ルイーズ・ウィンザー令嬢(18)「エリザベス女王のお気に入り」
エリザベス女王の3男エドワード王子の長女で、王位継承順位16番目。早産の後遺症で斜視を患い、生後18カ月で全身麻酔下の手術を受けた。問題は残ったが、ハンディをものともせず乗馬をたしなむなど、さまざまなことに挑戦。
7歳だった2011年に執り行われたウィリアム王子とキャサリン妃の結婚式ではブライズメイドを務め、可憐な令嬢として世界中から注目された。斜視は10歳の時に再手術を受け、改善している。
中学を優秀な成績で卒業し、女子寄宿学校セントメリーズ・スクール・アスコットに進学。英語、歴史、政治、ドラマを学び、昨年卒業を果たした。表舞台には出てこないことで知られるが、昨年11月に英BBCで放送されたフィリップ殿下のドキュメンタリー番組には出演。落ち着いた温かなオーラを放っており、王族の品格があると話題になった。
タブロイドが「エリザベス女王が孫の中で一番気に入っている」と伝える彼女は、近年立て続けにスキャンダルに見舞われている王室の秘密兵器ともささやかれている。18歳になると「王女」を名乗る権利も手にするとあって、今後「Her Royal Highness Princess=王女殿下」の称号を取得するのかどうかも注目されている。
エリザベス女王の妹、マーガレット王女の孫に当たるチャールズ。王位継承順位は25番目で、名前はチャールズ皇太子にちなんでつけられている。祖父である初代スノードン伯爵の死去に伴い、儀礼称号としてリンリー子爵を継承。将来は3代目スノードン伯爵を名乗ることになる。
幼少期は晩年の祖母と共にケンジントン宮殿で生活し、12歳の時にエリザベス女王のペイジ・オブ・オナー(西洋における小姓)に任命され、式典で女王の式服の裾を持つなどの役目を任された。
世界最大級のビジネス型SNS「LinkedIn」によると、13歳の時に設計製作に携わった電気レーシングカーが国内の大会で6位に入賞。レーシングカーに夢中で、名門イートン校から難関大学・ラフバラー大学に進学し、プロダクト・デザイン・エンジニアリングを専攻。将来有能なエンジニアになるだろうと期待されている。
エリザベス女王の妹、マーガレット王女の唯一の孫娘で、チャールズ・アームストロング=ジョーンズの妹。王位継承順位は26番目。マーガリタは、出生の3カ月前に亡くなった祖母の名にちなんでつけられた。
2011年、8歳時に執り行われたウィリアム王子とキャサリン妃の結婚式ではブライズメイドを務め、妖精のような愛らしさで世界中を魅了。18年5月のヘンリー王子とメーガン夫人の挙式、同年10月のユージェニー・オブ・ヨークとジャック・ブルックスバンクの挙式にも参列し、美しく成長した姿が話題に。
毎年バッキンガム宮殿で開催されるロイヤルファミリーのクリスマスランチにも出席し、ブロンドヘアーと青い瞳が美しいとタブロイドで伝えられる。バンバリーにある伝統的な女子校、チューダー・ホールを卒業した彼女は、現在ジュエリー・デザイナーの職に就いている。
現在は庶民的な暮らしをしているが、チャリティ・ファッションショーでモデルを務めたことがあることから、ぜひファッション界で活躍してほしいと願う声が上がっている。
エリザベス女王の妹、マーガレット王女の孫で、前出のチャールズ、マーガリタの兄。王位継承順位28番目。ウェストミンスター大聖堂合唱団学校、英国一の名門校イートン・カレッジで学び、エディンバラ大学に進学。美術史を専攻し、芸術家への道を歩みだした。
現在の住まいはウェスト・サセックスにある一軒家。広々とした陶芸部屋があり、ここで「機能的で彫刻的な陶磁器」づくりに没頭している。「英国人アーティストで職人」と名乗る彼の作品は、機能的で美しいものばかり。
書籍『Medieval English Pottery』で紹介されている美術品や古代ギリシア美術の影響を受けたカップや水差しなどが、高く評価されている。18年にインドで200時間のレッスンを受け資格を取得したヨガ・インストラクターでもあり、ヨガ仲間でヴィーガンブロガーとしても知られるソフィ・パイプとの交際でタブロイドをにぎわせたこともあった。
インスタグラムのアカウントを公開しており、18年5月に結婚したヘンリー王子とメーガン夫人に向けた「愛と思いやり、そして幸せに満ちた挙式だった」「お幸せに」という言葉、弟アーサーと正装で並んだ写真が話題になった。
※2022年3月29日初出の記事を編集、加筆しています