家族関係、恋愛、夫婦関係、仕事、結婚、介護、人生……サイ女読者のお悩みに“プウ美ねえさん”こと熊田プウ助が、いつもそばに置いておきたい“エプロンメモ”とともに回答します。
<今回のお悩み>
「パートナーの食器へのこだわり、納得できない」
パートナーとの「価値観の違い」についての相談です。パートナーと一緒に暮らすようになって1年ちょっとがたちますが、価値観の違いで小さないざこざが絶えません。パートナーは身の回りのものすべてをお気に入りのものでそろえたいという人で、食器などもこだわって、わざわざ専門のショップを回ったりします。
かたや私はそうゆうことに一切の興味・関心がなく、食器はダイソーで十分(最近の100均は品もいい物が多い)という考えです。今は、お互いの家から持ち寄った食器がどちらもあるのですが、パートナーから、統一感がないので私のものを処分して買い直そうと言われて続けており、納得いきません。
食器は一例で、小さなローテーブルを買おうという話になった時も、パートナーはアンティークショップの高額なものを提案してきて揉めました。リビングに絵を飾りたいと言われたのですが、私はそこにお金をかける意味がどうしてもわからないんです。
パートナーからは「周りをお気に入りのものでそろえると、毎日気分良く過ごせる」とプレゼンされるのですが。何にお金をかけるかというのは価値観の違いがすごく出る話で、どう折り合っていけばいいか、アドバイスいただけたら幸いです。(匿名、35歳)
【プウ美ねえさんの回答】
これは若いかたがたに何度でも言わなければならないことですが、100%合う他人はこの世に存在しません。100%合う他人はこの世にいないのです。人はつねに他人とぶつかったり擦り合わせたりしているから生活に飽きないし、学びがあったり、可能性が広がったりするのです。
ふたつ提案します。35歳はまだまだ柔軟で可塑性のある年齢です。あなたはこのさきずっと100均商品しか愛さないつもりですか? より優れたプレゼンで100均の良さをアピールできないなら、あきらめて相手の趣味に身を委ねてはいかがですか? 家具程度の出費で、ほんとうにパートナーが毎日気分良く過ごせると言うなら、いっそ安いものです。もしもアンティーク家具のせいであなたの体調が悪くなったりしたら、別居すればよろしい。
そう、ふたつめは距離感です。パートナーだからといって四六時中一緒にいなくてよいし、モノも共有しなくてよいのです。遠洋漁業や、不規則な仕事に従事して、すれ違いでも仲の良いカップルはいますでしょう? 通い婚だってありです。100均生活で節約できているでしょうから、あなたがドンとお金を出して、ひとつのお家に100均とアンティーク、2部屋のダイニングを作ってもいいではありませんか? 会話はタブレットですればよろしい。おねえさん的には、違う趣味がせめぎあうチグハグ部屋で仲良く暮らす家族を見たいものですが、統一感を求めるならそれは無理ですね。チグハグでも、統一していても、どのみちカップルの家というのは痛々しいものです。「どっちかが我慢してるんだな」と全員見抜いています。気にせずいばらの道へ進みましょう。
【今月のエプロンメモ】
冒頭にきびしい事実をのべましたが、他人を100%許容することはできます。顔が良いとか、セックスが合うとか、食べ物屋の店員に優しいとか、相手の輝きだけを見て、小さなアラには目をつぶるのです。あまり完璧さを求めると疲れてしまいますよ。 あなただって、私だって、人は全員不完全です。
<お悩み大募集>
サイゾーウーマン読者の皆さんから、プウ美ねえさんに相談したいお悩みを募集しています。下記フォームよりご応募ください。