整理収納アドバイザーの伊藤まきが、片付けに訪問した現場で「よくやる作業」「よく伝えるおすすめ収納法」やおすすめアイテムを紹介していきます!
プロの技シリーズ29回目は、普段なら処分してしまいがちなモノを再利用する「0円収納」です。収納ボックスやホルダーなどをわざわざ100均で購入しなくても、気軽に「家にあるモノ」を使いまわして役立てるコツを、12例まとめて紹介します!
[捨てる前に再利用:1]紙袋(ショッパー)
頑丈な紙袋は、四隅に切り込みを入れて内側に折り込めば、収納箱に大変身! 折り込んだ部分を両面テープで補強することで、より頑丈な箱として使えます。
もったいなくて捨てられない「ブランドコスメの小さなショッパー」は、文庫本を入れてブックスタンドに。造花やぬいぐるみを入れてインテリアとして飾るのもおすすめです。
[紙袋(ショッパー)の使用例]薄い紙袋は「使い捨てボックス」にリメイク
薄い紙袋は、高さを半分に切って「使い捨てボックス」として使います。たとえば、冷蔵庫の野菜室で野菜入れにするなど、「汚れたら捨てる」使い方がおすすめ! 靴箱が入るサイズの紙袋が、ちょうど良い大きさです。
[ポイント]紙袋を収納するボックスを用意
紙袋を収納しておくボックスも0円で手に入ります! 上の写真は、前回紹介した「無料のペットボトル段ボール」で作ったボックスです。レジ袋が有料になってからは、収納ボックスを活用して紙袋はすべて(収納ボックスに入る量を上限として)保管するようにしています。
*段ボールを使用する場合は、虫害が少ない地域かつ、湿度が低い場所で使うことをおすすめします。
[捨てる前に再利用:2]保存容器
キッチンの収納力を上げるなら、「保存容器」の使い方も重要です。同じサイズの保存容器は2〜3個に絞って、中途半端なサイズは思い切って処分。汚れていない容器は、「透明な小物ボックス」として使います。保存容器に小物を入れることで、引き出しの中のゴチャゴチャも「見える収納」へと様変わり。
[捨てる前に再利用:3]洗濯ネット
使っていない「洗濯ネット」を溜め込んでいる人は多いのではないでしょうか。これもまた、「見える収納」「簡単に移動できる収納」に活用できるモノです。
[洗濯ネットの使用例]下着、ストッキングの種類分け収納に
余っている洗濯ネットには、下着、靴下、ストッキング、スカーフなどを種類別に収納します。たとえば、ストッキングなら色別、デニール別に分けておくと、取り出すときに迷わなくて便利です!
いつのまにか増えがちなモノといえば、マグカップです。お気に入りの柄なのに、「使いにくい」「少し欠けてしまった」という場合は、消臭ケースに再利用!
マグカップに「重曹+アロマオイル」「消臭ビーズ」「竹炭バラ」などを入れて、臭いが気になる場所に置くだけ。詰め替え用を買うので、コスパも抜群です。そのほか、マグカップはペンや工具スタンドにも使えますよ。
[捨てる前に再利用:5]布製ミニトートバッグ
キャンペーンやノベルティ、雑誌の付録などで、布製の「ミニトートバッグ」をもらった経験はありませんか? バッグを断捨離していると、必ず出てきます。そんなミニトートバッグも、「布製のボックス」や「洗える収納」として再利用できます。
[ミニトートバッグの使用例]冠婚葬祭セットに
ミニトートバッグに冠婚葬祭用の小物をまとめて入れて、喪服やドレスとセットでハンガーに掛けておきます。ちょうど良い大きさと深さなので、取り出しやすいうえに、小物がごちゃごちゃにならず快適。
また、玄関に掛けて、季節の小物をストックしておく「小物入れ」にしてもOKです。
事務用品の「クリアホルダー」も、片付けに再利用できます。A4サイズそのままは、書類の種類分けに。A4サイズを半分に切るとA5判になるので、シールやハガキ整理に適しています。さらにA5サイズを半分に切ると、必要な分のお札や小銭を入れて管理しておくのに便利。
[クリアホルダーの使用例]ゴミ箱の「ビニール袋隠し」に
A4サイズのクリアホルダーの背をカッターで切ると、A3サイズの板になります。それを2枚つなげてクルッと丸めると円筒に。 丸めた部分は両面テープで止めるだけ。ゴミ箱の内側に入れれば、ビニール袋隠しになりますよ。
また、植木鉢の土に溜まる「埃よけカバー」にするのもおすすめ。サランラップより頑丈な透明のマット・カバーとして考えると、幅広く活用することができます。
[捨てる前に再利用:7]100均のカードケース
ポイントカードの整理用に買ったものの、使いこなせなかった「カードケース」もゴミ箱へ行きがち。そんなときは、蛇腹を解体して使い回し可能な「ラベルホルダー」に変身させます!
[捨てる前に再利用:8]100均のドリンクホルダー
デザインに惹かれて購入したものの、「水筒」には勝てない「ドリンクホルダー」。そんなドリンクホルダーは、重曹やクエン酸を入れる「粉洗剤入れ」に。袋の表記を切って入れば、ラベルを作る面倒もなし!
ラッピング用リボンを「その時だけ」のために買った経験はありませんか? 余ったリボンは、掃除用具のモップ、コロコロ、ほうき、ブラシなどの穴に通しておくことで、フックに掛けやすくなります。
[余ったリボンの使用例]ヘアピンホルダーに!
ラッピングリボンは、ヘアピンとカチューシャのディスプレイ収納ができる「ヘアピンホルダー」としても活用できます。ヘアピンは挟むだけでOK。カチューシャを吊るす場合は、リボンに輪っか止めを作って通せば完成です。すぐに取り外して使えるので、小さなお子さんでも簡単!
[捨てる前に再利用:10]ヘアゴム、ヘアクリップ
毛羽立ちがひどくなったヘアゴム、使わなくなったヘアクリップは「コードホルダー」に。コードの絡まりを防ぎ、すっきりと収納することができます。
[捨てる前に再利用:11]ひも
ジャージやスニーカーのひも、工作で余ったロープなど、「いつか使うかも」とついつい仕舞いっ放しにしていませんか? S字フックも余っているなら、ひもと組み合わせて再利用できます。
[ひもの使用例]ハンギングフックに!
ひもを輪っかにして、S字フックを通してギュッと結んだら「ハンギングフック」の完成です。軽めの帽子や掃除用具の引っ掛け収納に大活躍。100均で売っている「ハンギングチェーン」や「プラスチックチェーン」が0円で作れちゃいます!
家の片付けをしていると、子ども用として使っていた家具、独身時代の家具、余った家具、壊れた家具などが出てきます。家具が多いと「モノが増える」仕組みになるので、ほとんどは処分しますが「別の使い方」として再利用することも。
上の写真は、おもちゃ用ラックを子ども用タンスに再利用した例。親が手伝わなくても、子どもひとりで出し入れしやすい構造になっています。
また、オープンラックは戸棚の中に入れて使ったり、洋服タンスは生活雑貨入れ(小物入れ)に使うといった活用法もあります。
[捨てる前に再利用 まとめ]
モノを大切にしたい気持ちが強いと、「何かに使えるかも」と取って置きがちですよね。でも「小さなモノだから大丈夫」を積み重ねると、「散らかりやすい家」になるので要注意。
今回紹介した12例のように、前もって「こんなふうに再利用すればいい」ということがわかっていれば、もったいない気持ちも一緒にスッキリできますよ!